絶望の意味を分からせる回 アイマスクエストⅣ 120話 「二択」 感想


このブログ、最近ニコマス動画の感想全然書いてないですね。
マスクエが無かったら最早ニコマスブログとはいえない状況なのでは……w

(以下ネタバレ含みます)
前回の衝撃展開を踏まえた上での現状説明回、って感じの一話でしたね。

とりあえず一番気になっていたのは、「腕輪2つで帝王化したPの状況」だったわけですが、

冒頭であずささんの視る絵がいきなりショッキング。
原作通りではありますが、ホントにこの姿になっちゃったのならキツイなぁ……。

さて、前回予想していた「2つの選択」がやはり春香に突きつけられることとなりました。

①閣下を消す→今までのDQ4世界と同じ世界構造が続く。地獄の帝王となったPは還れない。
ピサロを消す→Pは死亡帰還できる。閣下が化物となって世界を滅ぼす。

という感じですね。①は後半でやや事情が変わってきましたが、その辺はまあ後述します。

二択が表面する前に①を選ばそうとした伊織と、
表面化するや否や、②を隠していたことに激高する美希。
雪歩が仲裁に入ってくれるのは分かっていたものの、いつもとは訳の違う2人の対立には胃がキリキリしました。
美希にとっての優先度は断然「P>>>DQ世界」でしょうし、今後の展開次第ではまたパーティ内が分断しちゃう可能性もあるのかな、なんて……。
最近のアイドルたちは一つにまとまってきていたような印象があったんですが、あくまで目先の目標が一致していたからってだけだったのでしょうか。
美希一人だけが大きく逸れているように見えるものの、他の娘たちも微妙にバラバラな方向を向いているような気がします。
111話で一度、「アイドルたちが共通の思いを持ったことは一度もない」と言及されていましたが、この辺も今後の展開にかかわってくるのやもしれませんね。

伊織はあの態度では美希を逆撫でしちゃうのもまあ仕方ないですが、
その裏にある真意を汲んであげられる雪歩がこれまた二人の名コンビっぷりを思い知らせてくれる。
(融合対象的な意味で)年長者たる伊織と律子の抱えていたものがよく分かる回だっただけに、ね。

「ばぶっ」に返答されて驚くこの伊織の表情がすげーよかったです。
顔グラ演出についてもう一つ言うと、
8:55で画面が暗転する直前にやよいが俯く描写がぐっときました。

今の春香が置かれている状況に対するやよいの心情を表す、辛いけど実にナイスなワンシーンでしたね。

春香さんの心情については……パスで。


マスクエで最もはっきりした死亡フラグメガザルの話題再び。
あずささんはやっぱり、それが必要な状況がくれば迷わず使っちゃうんだろうなー。う〜む……。
ロザリー蘇生しても小鳥さんついてくるの?と思ったらすぐにルビスさんが否定してくれましたw
「使うときはここじゃない」という台詞には、
暗闇の中で一筋の光を掴み取ったような嬉しさと、
でもそのためにはあずささんが犠牲になるんだなあという思いが入り混じって実に複雑でした。
ルビス的にはあずささんの退場も予定調和的な感じなのかな?
個人的にあずささんは第一部ラストからずっと救われてないような感じがするので、
退場するにせよ、最後に何か胸が晴れるような展開があってほしいものです。

以外にも早かった、天空の剣強化+律子復活。
マスタードラゴンの牙から力が伝わったとかそんな感じ?と適当に考えてましたが、
コメントで「血を注いだから?」と言及されまくってて自分のアホっぷりを再確認するなど。
これが伏線だとかいう可能性は全く頭に無かったので、
「律子には悪いけど、個人的にはもうちょっと引っ張ってほしかったかなー」と考えてました。
ここ一番で満を持しての亜美覚醒っていうベタな展開が見たかったのよw

でもこのやり取りはよかった、うん。今回の清涼剤。
さっきまで沈んでた亜美がパッと明るくなるのも、
基本ずっとシリアスモードな律子が、この状況でまず笑顔を見せるのも素晴らしい。

律子の不在期間は結局116〜119のわずか4話だったわけですが、
この間の大きな動きといえば、やはり「ロザリー死亡+ピサロ人間殲滅開始」 「春香光使えず」。
メタ的に考えると、律子がいればこういう流れにならなかったという可能性もあるのかな。
もしくは伊織をロレンスと絡ませるための一時退場だった、という線も?
伊織がやたらとPに冷たい感じなのは、きっとあの辺のくだりでPを救う算段がついているからだと信じたいのよね。

律子の、「人間を滅ぼした結果、闇の供給源が無くなってピサロも死亡帰還する」という仮説はわりと衝撃でした。
今までさんざんピサロは囚われるだの還れなくなるだの言われてきたので、
閣下に光を使った場合ピサロはもうどうにもならんものだとばかり。
確かに、「人間滅ぼしたら魔物もいなくなるんじゃ……」と疑問に思ってはいたんですがねw
この話でちょっとだけ現状に光が射したんじゃ……と思ったものの、意外にもアイドルたちの表情は晴れない。
なんだかんだで「アイドルたちは世界の外の存在なんだから、現実世界に戻れるのが何より大切」と客観的に見ている自分と、
実際にあの世界で戦い生き抜いてきた彼女たちとの温度差みたいなものがあるのかもしれませんね。
彼女らにとって、「全てを無かったことに」というのは僕の思う以上に簡単に受け入れられるようなものではないのでしょう。

もう一つ、「ピサロを消し、閣下が世界を滅ぼす」という選択肢については、
「あれ、これもしかして春香還れなくなるんじゃね?」と一瞬思ったんですが、どうなんだろうこれ。
まあ大魔王の予言で生まれるのが「不死身の、地獄の帝王」で無ければいつかは戻れるのかな? う〜んなんかこんがらがってきた……
いろいろまた謎が脳内を駆け巡っていますが、一方で117話の「勇者と魔王の両者が世界を滅ぼすことが出来る」という話の意味がわかって少しすっきりしました。
春香が光をピサロに使うことは彼女がこの世界に見切りをつけたことと同義でもある、と。
確かにそれは春香が世界を滅ぼした、というとらえ方もできちゃうわけだ。
「ルビスの光は春香が心から思わなければ出ない」という設定がここでより春香を抉ってくるんですね……。
なんかもうそこまで春香を痛めつけるくらいなら、ピサロの「全てを無かったことに」の方がよっぽどいいのでは……とまで思えてくるのが現状ですね。
ここまでキャラクターにも視聴者の心にも影を落としてくるのは、
全て最後の最後でひっくり返すための“溜め”なのだと、そう思い込んでおくことにしましょう、うんw