2年10ヶ月越しの復活劇 ぷよm@s part31 感想


半年ぶりの新作でしたが、いやー面白かった。
物語的にも実に熱い展開でしたし、バトルそのものの面白さも、千早vs雪歩を抜いて僕の中で最高傑作やもしれません。

(以下ネタバレ含みます)

二転三転する展開の面白さはいつものことながら、今回はそれに伴う心理戦にゾクゾクさせられました。

「5連鎖」か「カウンター」、どちらが飛んでくるかわからない戦術で千早に選択を迫る真。

逆に、「音」でどちらの連鎖を組んでいるか判別するという千早の離れ業が、勝利目前まで迫っていた真を惑わせる。

短く忙しいゲームの中で、こんな話を突然持ち出されちゃあたまったもんじゃないですねw
そこで活路を見出した2人はどんだけ凄いんだという……。

そして、そんな揺さぶりあいの末にたどり着いた2人の選択。訪れた決着。
冒頭のフラグが回収されてなかったので、真があそこから巻き返す可能性自体は頭に止めていたのですが……、*1

そこでそのポーズを持ってくるかああああああ!
いやもうホントやられましたわ。備えていたはずなのに震えてしまった。
僕の記憶が確かなら、この演出はおそらく16話のカウンター初披露時以来のはず。
真がカウンターという戦術に光を見出し、「これでみんなと同じ舞台に立てる」と、意気揚々と繰り出したあの時のあのポーズ。
それが今ここで再び使われるというのは、
「一度は潰えたかに見えたカウンターが、今ここで完全に蘇った!」
みたいな物語の説得力、それに真のカウンターに対する誇りを感じました。
美希に完敗してから話数だと14話ぶり、現実時間だと2年と10か月ぶり。
それだけの時間をかけてのカウンター復活劇だったわけでさすよ。そりゃもう熱くなりますって!
それにホラ、この演出にはマスクエファンとしても特別な思い入れがありますしw

敗者がパワーアップして立ち上がる、というのは王道展開の一つですが、ぷよm@sでここまでストレートなものを見たのは初めてだったような。
ぷよm@sだと、千早や美希は負けも糧にして立ち上がってきて、ここまで敗北で折れたという経験は無い。
春香はゆるやかに覚醒フラグを積み上げていて、今はまだ途中段階。
強いて言えば律子が近いですが、彼女の場合はどちらかというと、能力や勝敗とは別のところに重きを置いている感じ。
そんな中今回の真とカウンターの復活劇は非常に鮮やかで、僕の中での真株がグングン上昇していきましたw
やっぱ自分はこういう展開、こういうキャラクターが好きなんだなぁと再確認。

真の復活劇はひとまず置いといて、2人の戦い方について。
キャラクター性と戦法の結びつきの強さはぷよm@sの特色だと思うのですが、今回はそれが顕著だったなあと。

千早はいつも通り、「相手がどうこようが自分のぷよを貫く」というスタンス。
カウンターの対策を知りつつも初戦は最速致死で挑む入り方や、
真に3択を迫られたとき、不慣れな凝視を真っ先に外す考え方とか、あ〜実にぷよm@sの千早だなぁという感じ。
今回は対戦相手の特性上、全く相手を意識しないというのは流石に不可能だったけど、
にしても根本部分はやっぱり普段と同じく、「ブレない」千早だったんじゃないかな。
このストイックさが今後揺らぐことはあるのか……。
あと、「音で相手の連鎖を判断」というトンデモ技も、千早らしいハッタリの効かせ方で面白かったです。

真に関しては、初披露時はあまり意識してなかったんですが、改めて見ると「カウンター」というスタイルは非常に彼女に似合ってますよね。
相手の攻撃を待ち構え、華麗にいなすクレバーさと度胸。
それに今回加わった5連鎖を織り交ぜての心理的揺さぶりも、
かつては「キチクマコト」なんて呼ばれる毒舌外野キャラだったときのことを考えると実にそれらしいw
にしても、あの頃は真にこんなヒロイックな物語が用意されているとは思わなんだ……。
「実は常時凝視してました」という設定も難なく受け入れられたんですが、
これは彼女の運動神経の良さもそうだけど、ジャンケン大会(弓削P作)における真のスーパー動体視力設定のイメージが個人的にデカかったかも。
ぷよm@sの真と微妙に雰囲気も似てますし。
もっとも、ぷよの真はあちらほどいろいろ超越した存在では無いけどねw

そうそう、闘ってる最中はずっと凛々しい顔つきだった真ですが、

最後の最後、決着の瞬間になって満面の笑みを見せるのがいいですよね。
ここまでの道のりの険しさと、この瞬間の達成感が見て取れるナイスな立ち絵チョイスではないでしょうか。

さて、これで千早はトーナメントから消え、亜美vs雪歩の勝者と真の決勝戦で優勝者が決まる状況に。
奇しくもランキング上位の3人が最後に残ったわけですね。ある意味順当……なのかな?
そういやぷよm@s第三部は、真のカウンターで幕を開け、雪歩のクイックが引っ掻き回し、最後を亜美が持って行ったんだよなぁ。
パラマストーナメントはもともと第三部の締めだったという話もありますし、
決勝で真vs雪歩というカードになったら、なかなか美しい展開に収まるような気がしますね。
しかし千早が消えたことで、亜美が掻っ攫っていくビジョンもより強くなったような……w

*1:もっともぷよ知識はまるで無いので、それが「中カウンター」だというのはさっぱりでしたけど