「現在」の竜宮小町の姿を括目して見よ



VRL12における赤ペンPステージのネタバレを含みます。
21日まではタイムシフト視聴ができるようなので、未見の方は先に視聴してくることをおすすめします。

さて、今年から趣向を少し変えたこのVRLというイベントですが、正直なところそこまで強い関心を持ってはいませんでした。
というのも昨年のVRFで若干周りの盛り上がりに付いていけず、あんまりこのイベントの形式は自分に向いてないような感じがしまして。
さらに今回の開催時期はリアルがとてつもなく忙しい時期だったので、もう今年は新作の単品だけのチェックでもいいかなー、なんて。

しかし一方で、赤ペンPとつばめPのステージだけは何としても見逃すわけにはいくまいと心に誓っていました。
(ちなみに結局チェックしたのはこの2人+ドドリアPのステージ。何というか、わっかりやすいチョイスですねえw)
つばめPについては、何と言っても向日葵娘シリーズの決着を見届けるため。
一方赤ペンPについては、2つほど理由がありまして。
一つは氏が昨年のVRF11における私的ベストアクトであり、今回も素晴らしいものを見せてくれるだろうという期待があったため。
そしてもう一つは、事前に発表されていた今回のコンセプトが竜宮小町のライブ」だったということでした。
実は最初にVRFという企画の形式を把握したとき、真っ先に考えたのが「30分使って竜宮小町のライブとかやったら面白いんじゃないかなー」ということだったんですよね。
そしたら実際昨年にしょじょんPが千早ライブをやっちゃって、こりゃやっぱ竜宮ライブもいけるなと確信しました。
そんな待ち望んでいた企画を、よりによって昨年のMVPがやるとなれば、もう流石に見ないという選択肢は存在しないわけですよw

というわけで、どうにかして放送時間の前後30分くらいの予定を開け、いざ臨んだ一日目……。

うん、完全にしてやられましたわ

JOINT→恋とマシンガン→うふふふの流れで、「あー、まずは先行動画から流していくのかー」と思い込んでいたところにあの展開ですからねw
最初はニコ生の音声トラブルかとも思ったんですが、10秒くらい経ったところで赤ペンPの意図に気づき、「うっわ、そうきたかー」と膝を打っていました。

「あいさつ動画の時点で気づけたんじゃね?」ってツッコまれそうですが…その……実はこのシーンのタイミングでちょうど目を逸らしちゃってて……
ああもう、こういうことがあるから生放送は苦手なんだ!(八つ当たり)
んー、でもちゃんとこのシーン見ててもあの展開を予想できたかどうかはちょっと怪しいですよね。
というのも、マシンガン・うふふふ・歩いて帰ろうの3作が同時投稿されたことで、どうもあの3つはセットだという考え方が根付いていたっぽいんですよねえ。
故に一つだけああいう使い方するのは読めなかったかもなぁと。これは赤ペンPの作戦勝ちですね。

さて、一日目のあの展開を受けて、当然視聴者の誰しもが予想していたことでしょう。
「ああ、これは2日目に『彼女たちのsign』のオマージュ展開をやるんだろうなぁ」と。
もちろんみんな空気を読んで口には出していませんでしたけどねw
あの動画を知っていて、さらに昨年の「アイマス2版暴れだす」も知っている人なら間違いなく思い当る展開でしょうし。
おまけにVRLの視聴者層ならどっちも知ってて当然って感じがしますし。
最も、どの時点でそれに気づいたかは人によって異なるでしょうが。
ちなみに僕は歩いて帰ろうの開始10秒後くらいには勘付いていたので、
「亜美が倒れた瞬間気づいた」
「真美が画面に映った瞬間気づいた」
「真美の台詞を見て気づいた」
というような人たちには勝ってますね、という謎の優越感がw
「あいさつ動画の時点で気づいてたぜ!」って人には素直に白旗をあげておきます。
「放送前から既に予想してましたー」って人はエスパーか何かですか?

号外を読んでニヤニヤしながら2日目のステージを待っていたとき、
実を言うと、僕の興味は「竜宮小町のステージ」から「亜美真美sign」に移ってしまっていました。
というのも昨年の暴れだすが実に素晴らしい出来だっただけに、
今年のsignにしても、ああいう感じで単体の作品としてもイカツイPV動画が出てくるのではないかと考えまして。
だから正直なところ、実際のsignの使われ方に対して肩透かし感が全く無かったといえば嘘になります

前回は「伊織とやよいの物語」が主旨であり、暴れだすはその核となる作品だった。
でも今年は「竜宮小町のライブ」が主旨だから、
signと亜美の物語はあくまでライブにアクセントをつけ、「竜宮小町の『現在』を描く」という目的を果たすための1ピースにとどまった。
それは何らおかしくは無いですし、
要は自分が単体としても成立する作品を勝手に想像して盛り上がってたってだけの話なんですがね。

まあでも想定していたものとは違ったというだけで、これはこれでよいものだったことは違いありません。
元動画をしっかり踏襲しつつ、亜美真美だけでなく竜宮小町も含めた絆の物語に仕立て上げていたのが上手いですね。
あの竜宮小町ライブの中で、完全に亜美と真美だけの世界の物語を繰り広げられちゃうとポカーンとなっちゃうかもしれませんし。

特に伊織の男前ぶりに惚れ惚れしましたw 暴れだすを踏まえてこのシーンを見ると胸に迫るものがありますね。

後はやっぱりこのカットかしら、うん。


signの後もライブは続いて、僕の想像の代わりにメインディッシュの位置に収まったのはスモスリだったわけですが、これに関してはもうケチのつけようがないです。
上述した勝手な肩透かし感も、この作品の出来を前にしてどっかに吹っ飛んでいっちゃいました。
おそらく20選に入ると思うので詳しい話はそのときにするとして(もし漏れたら機会喪失しそうですが……)、
軽く感想を述べるなら、「俺史上最高の公式PVであったパレスオブドラゴン+スモスリの正統進化であり、まさに『最強の竜宮小町』の冠に恥じない出来だった」ってとこでしょうか。
この作品があったからこそ、「『現在』の竜宮小町を描く」このステージは大成功を収めることができたのだと思います。

ただ、この動画と同じくらいに印象に残ったパフォーマンスがもう一つありました。

シンプルな作りのPVなので、派手好きな僕にとっての動画単体の魅力となると、スモスリに比べればやっぱり劣っちゃいます。
でも、気づけば僕の目はここで歌い踊る亜美に釘付けになっていた。
イタズラなKISSが、ホウキ雲と並んで生っすかシリーズで1・2を争うお気に入りだから。
そしてここまでに至るストーリーの流れが、この動画の亜美を何倍にも引き立てているから。
パッと思いついた理由はそんなとこですが、それでもまだ何か足りないとしばらく考え込んだ挙句、出た結論は「衣装」でした。

パレスオブドラゴン姿の亜美なんてのはもう数えきれないほど見てきた光景ですが、
でもこの衣装の亜美がセンターで、しかもソロでステージに立っているという光景はおそらく見たことが無かったんですよね。
いつも高確率で3人セットであり、そして当たり前のように伊織がセンター・亜美は2ndという配置だったから。
だからこの衣装を着た亜美を見ると、自然と伊織の脇に立っている姿が思い浮かんでしまって、
そしてその亜美が単独でステージをこなしているというのが、不思議な新鮮さと感慨深さを生んだのだなあと。

それにしても、竜宮勢のパレスオブドラゴンのデザインってほんと秀逸ですね。
トリオであれだけのビジュアルを誇りつつ、ソロでステージに立たせてもここまで映えるとは……。

自分の勝手な思い込みの話が入ったり、
スモスリとイタズラなKISSの感想が前後したりでかなりgdgdな文になっちゃいましたが、書くべきことはだいたい書いたかな。
いろいろ書いたけど、「竜宮小町の『現在』を描くライブ」としては手放しで絶賛できるものだったと思います。
個人的に、ライブの中心になった生っすか02を竜宮の一つの集大成・到達点として捉えていたので、
そういう面も含めて本当に感慨深く、心から熱狂できるステージでありました。
また、VRLというイベントの構造を活かしたパフォーマンスであったというのも特筆すべき点ではないかと。
個人的MVPとなるとつばめPとの2択になっちゃいますが、
視聴者を楽しませ盛り上げるエンターティナーっぷりとしてはこのイベントで群を抜いていたのではないかと。
まあ他のステージを全然見てないので滅多なことは言えないんですが、正直これ以上にいろいろ仕掛けてた人がいるとも思えないし……w

ところで、一昨年は律子で、昨年は伊織で、そして今年は亜美中心で大仕事を成し遂げたということで、
こうなるとついつい次の一歩に期待したくなっちゃうのはまあしょうがないですよね。
本命のアイドルで20選即決クラスの、度胆を抜かれるようなものを見せてくれるのを密かに待たせてもらうとしましょうか……。