2012年下半期ニコマス20選

基本レギュレーション
・対象は2012年下半期(7月1日〜12月31日)に公開されたニコマス作品
・自身のセレクトを20作品以内でブログもしくはマイリストにて公開
・1Pにつき1作品
・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)

その他細かいことはコチラを参照してください。

このブログでの20選参加も、もう4回目。
そろそろ前書きを考えるのも億劫になってきたので、サクッと本編に参ります。

※いつもながらけっこう長いので、読むのがめんどくさくなったら一番下までスクロールしてマイリストの方を見てください

アイマス】 MONSTER TREE 【im@sコラボPV】(艦長P)


前半の一人モンスターツリーの前で踊っている千早もそれはそれで魅力的なのだけれど、

(というかベストスクールメイトの千早ってめっちゃ正統派美少女高校生ですねえ。今更ながら。)
やっぱり後半の流れにやられたと言わざるを得ない。

いつからか聞こえてくる、仲間たちの騒がしい声。釣られて陽気なステップを踏み衣装チェンジする千早。
このカメラをもうちょっと上に向けたら、そこにはきっと明るい笑顔で彩られた千早の表情を見ることができるのでしょうね。
そして、千早は再び踊り出す。今度は仲間と一緒に。

仲間に囲まれた千早の笑顔、千早のステージというのは前半の千早ソロとはまた違う魅力を秘めていると、そう思うのです。
仲間たちにいろんなものを委ねることができて、ただただ無垢にほほ笑んでいる。
そんな印象を受ける千早の笑顔を見ていると、こっちもただただ嬉しくなってくる。やっぱりこの子には笑顔でいてほしいのですよ。
そうそう、「衣装・ステージ・765のみんなに囲まれる千早」などなどこの動画からはアニマスのストーリーが想起されるようになっているよう思えます。特に最終回、樹の上で満面の笑みで歌っていたところとか。
こういう千早を推し出し広げたことは千早の新たな魅力を開拓したことであり、アニマスの功績の一つだったかもなあ、なんてしみじみ感じてました。


あと、初見時にこのラストの千早の表情はもうちょい柔らかい方がよかったなーと書いたのですが、改めて見るとやっぱりこれでよかったかもしれません。
いつもの千早らしいきりっと締まった表情ではあるけれど、でもみんなに囲まれ笑顔を浮かべる千早を見続けてきた後だと、そこに固さや強張った様子は感じられませんもの。

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2012年7月2週のお気に入り

アイドルマスター Oh!(キウイP)


「外国語曲に美希風意訳+恋への情熱とそれが報われぬ悲しみ」
という僕の好きな美希PV要素同士がかけ合わさったので、それはもうドツボな動画でした。
(それにしても、失恋が似合う二大アイドルが春香と美希のメイン2人というのは何とも……w)
何というかこのPV、すっごくゾクゾクさせられるのよね。

まず美希がかわいい、すっげえかわいい。
「ハニー好き好き大好き!もっと美希のことを見て!」みたいな歌詞に合わせて見せる笑顔。
それに、「この歌は韓国語だからいいんでないかなあ。パ行が多くて可愛さが引き立ってる」というコメントの説もさらにその可愛さを助長させているかもしれない。
ともかく、こんなとびっきり可愛い子に目一杯の愛情を向けられて心動かない男子なんていないわけです。
しかしこの動画の「ハニー」は美希に振り向いてはくれないわけでして。

報われぬ恋に垣間見せる、美希の悲しみ、怒り、辛さ、もどかしさ、激情。そして砕け散る赤い糸。それでも「ハニー愛してる」って歌ってみせる美希。
その一途な全力ラブっぷりに心を奪われそうになりつつも、同時にそんな自分に身震いする。
「あなたなら美希の想いにどう応えますか?」と動画説明文に書かれてありますが、
この想いを真正面から受け止め応えるというのは相当な度量と覚悟が必要なんじゃないかなぁ。美希Pは大変ですね。

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2012年7月4週のお気に入り

Nicom@sRockFes2012 2nd Opening Act -これが俺らのアイドルマスター(エコノミーP)


今期もオールスターPVはかなり多かった印象ですが、なかでもこれが頭一つ抜けてお気に入り。
20人のパフォーマンスを2分に凝縮し、ハイテンションな楽曲に載せてスピーディーに流していく、その台風のごとき勢いが溜まりません。
一つ一つのカットがビシバシ決まっていてめっちゃ痺れるんだけど、それが次から次へと流れていくものだから呑気に痺れている暇なんてないんだよねえw
スクショ貼りまくりブロガーの僕ですが、この動画の勢いについては画像だけじゃあどうしても伝えきれないですね。
あと書きたいことはだいたい過去のエントリーで言及済みだったので、そのままコピペしてきて終わるとしましょうか。


駆け抜けていくスピーディなアイマス2オールスター。
気持ち良すぎて、テンション高すぎて、延々とリピートしていたくなるような中毒性がありますね。
全体的に凄くいいんですが、特に0:26〜0:50の各キャラ登場パートが至高。
あのバン!バン!バン! って決まる三連続カットに痺れまくり!
「dance! with us!」のところのHHBアッパーもヤバい。思わず一緒に体を上下させてしまいますw
(「2012年8月1・2週のお気に入り」)

【第9回MMD杯本選】iM@S The Start!!【踊/演奏/作ってみた】(kirikoさん)



17歳トリオのダンスからやよいおり・ちはみき登場時の高揚感。
ホップ!ステップ!ジャンプ!に合わせてギターが介入してくるときの興奮。
そして、後半に自由すぎる残りのメンバーが現れた時の衝撃、圧倒的お祭り感。
見事な構成と演出でそれらを魅せてくれたこの動画は、まさに下半期屈指のエンターテイメントと呼ぶに相応しい楽しさ満点の作品でした。

また、本作はMMDという媒体を通してアイマスに踊ってみた・演奏してみた・作ってみたという様々なジャンルの要素がかけ合わさっていまして、
最近はすっかりニコマス畑に閉じこもりがちな人間としては、そういった「二次創作のコラボレーション」としての面白さにも惹かれていきました。
いろんな人の、いろんな分野での「楽しい!」が合わさったからこそ、あんなにもエネルギッシュなステージが生まれ得たんですよねー。

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「今」のニコ動が生む傑作ステージ

問おう、貴方が私のM@STERか(もう、ダメP)



様々なイベントが企画されてきたニコマス界隈。
そのイベントへの宣伝動画もまた多く作られてきたわけですが、ここまで「上手いっ!」と唸らされたものはいままでなかった気がする。

「アイドル同士がぶつかり合うトーナメントバトル」というイベントの特色を活かし、
fate/ZeroCMパロディの捏造掛け合いでそこに妄想の広げがいがあるドラマを用意し、視聴者に興味を惹かせる。
このセリフと映像のチョイスがまた上手いんだこれが。


どこもお見事だったのですが、特に2人一緒のカットのあずたか、顔を見合わせ微笑む亜美真美パートの引きがお気に入りかなぁ。

僕はこの「トーナメント型リクエスト対決」というイベントを今まで存在は知りつつもスルーしていたのですが、
本作をリピートしているうちにどんどん興味を持つようになり、「どれ、ちょっと覗いてみようかな」という気になったんでしょね。
自身の体験も含め、宣伝動画として本当に素晴らしい役目を果たした作品であったと思います。
……残念ながらこの時期はいろいろ忙しくて肝心のイベント本編はほとんど見れなかったのですが、
あとから大百科で結果を眺めていたら、
「敗者復活であがってきた最強アイドル春香さんを倒して伊織が初戴冠」という何とも僕好みな展開になっていて滾りました。次こそは参加してみたいものです。

アイドルマスター2 二千三百の夢使い(ねおごはんP)


「2ndvisionにおける各アイドルの髪型変更のうち、三浦あずさのショートヘア化だけは明らかに失敗であった」
怒られるのを覚悟で白状すると、僕は21歳のあずささんに対してそんなことを考えていました。
無印のあずささんというのは架空戦記やノベマスなんかで、
「765アイドルの中で最強・トップアイドル」もしくは「隠れた強者」という地位にいるのをしばしば見かけ、PV動画でもそういう設定に説得力を与えるだけの迫力を見せつけていた。
それをアイドル三浦あずさの大きな武器の一つであると僕は考えていたのですが、正直ショートあずささんからはそういう「凄み」みたいなものを感じなくて。
亜美と共に伊織の脇を固めるポジションに固定されてしまったことも一因だとは思いますが、やっぱりビジュアル面の影響も少なくなかったかなあと。
そんなこんなで、僕は2ndvisionにおけるあずささんの断髪を心の中で残念がっていました。


しかしこの動画は僕に、21歳あずささんの新しい魅力というやつを存分に見せつけてくれたのです。
ここに流れる、あずささんが自分の隣にいて、微笑みかけてくれているようなあたたかい空気感。
一人の女性としての彼女の綺麗さ可憐さにクラクラと眩暈がして、彼女が笑ってくれると嬉しくなって自分の頬も緩んでしまうかのような感覚。
それは、無印時代遠巻きにこの人すげーなーとあずささんを眺めていたころには無い感情でした。
まあ無印時代僕はまだ高校生だったから、それであずささんと距離感を覚えずにはいられなかったみたいな部分もあるんでしょうが、
にしても僕が初めてここまであずささんを近くに感じられたのは、やはりこの動画だからこそなし得たんじゃないかなーと。

しかしこの作品、ある種「危険」な場所でもあるよなーと同時に思わずにはいられませんでした。
だって、それはあまりにも「幸せすぎる夢」だったから。


そこにいるあずささんがあまりにも魅力的で、しかも自分に微笑みかけてくれて、最後の木のステージなんてまさに「俺とあずさのユートピア!」みたいな状態で。
何かもう幸せという感情を具現化したらこの動画になるんじゃないだろうか、というくらい幸福感に満ちた作品なんですよね。
所詮僕は765プロアイドル13人のうちの1人、としてあずささんを好いているにすぎない身ですので、「ああー幸せだなぁ」くらいで済ませられるんだけど、
もし僕がほかの誰よりもあずささんに好意を向けているような人間だったとしたら……。
そこに広がる光景があまりにも眩しくて、狂おしくなるほど幸せすぎて、
まさに歌詞にあるように「どうにかなりそう」だったかもしれないなぁと。いやはや恐ろしい話である。

【MSC4】ある『ニコマスP』の風景【アイドルマスター】(四月P)



投稿直後に見たときは、ほとんど見る専気分でいる人間として。
10/23に動画をあげて以降は、これからも多少なりとは動画を作ってみようかという意欲がある「ニコマスP」もどきとして。
2つの立場からこの動画を鑑賞してきたのですが、そのどちらにおいても非常に感じ入った作品でした。

この作品はきっと、ニコマスに関わる人たちの内面を映す「鏡」だと思うのですよ。
ここに綴られているのは春香誕生祭動画を作っている風景なのだけれど、そこにあるテーマ自体はもっと普遍的なもののはず。
なぜ動画を作るのか……もしくは、動画制作だけに限らなくてもいいのかもしれない。
なぜ生放送で、ブログで、twitterで、ニコマス動画に対する言及を行うのか。なぜニコマスに何かしらの形で干渉するのか。
アイマスが、その中の○○が好きだから。その愛を表現したいから」
「自分の創作や意見を見てもらいたい、評価してもらいたいから。」
ニコマスでの活動を通じて誰かとつながりたいから」etc。
正解なんて分からない。そもそもあるのかどうかも分からない。
ただ、この動画を見たときそこに見えたものがあるなら、それを信じて進めばいい。そんなメッセージを受け取った気がしたんです。

動画の中で作っていた春香誕生祭向けの作品は、結局4月3日には間に合わなかった。
でも、この動画は確かに完成して、視聴者と春香それぞれに向けたメッセージを添えて公開された。つまりはそういうことだと思うのですよ、うん。
……自分でも何言ってるのか分かんなくなってきたので諦めて次に進もう(^_^;)

【MAD】MIRU key way【THE IDOLM@STER】(みるくまん氏)


アニメ放送終了後も勢い衰えることなくヒット作が続出しているアニマスMADの中でも、一際輝きを放っていたのがこの作品。
というか個人的に総集編系のアニマスMADには若干のマンネリ感を覚えていて、
この動画がランキングにあがってきたときもまたこの手のアニマスMADかー、くらいの感覚で再生したんですよね。
そしたらもうあまりにクオリティが高いもんだから、観終わった後はすいませんでしたああああと心の中で謝罪してました。


まず何と言っても出だしの映像のつなぎ方がすごいですよね。
流れるように次から次へと別のアイドルに視点が移っていく、まるで魔法のごとき光景。
この時点でもう、「おっ、これは今まで見てきた動画とは一味違うな」と身構えちゃうわけで。
それから淡い色調のライトが彩るステージシーンの美しさに呑まれ、
再び軽快な映像の繋ぎに驚かされ、
そして26話の天体観測シーンでためを作ってからの……、

最大の盛り上がりどころ、大サビに合わせてアイドルたちが星空を駆けていく。
そのあまりにも美しい光景に、彼女たちが駆け抜けていく10秒ほどの間思わず呼吸も忘れそうになるくらい魅入っていました。
アニマスMADって素材の関係や今までの経験上わりとここ一番に持ってくるシーンというのが読みやすくて、
この後期OPサビシーンも十分予想できる範囲のものだったんですが、
分かっていても圧倒されるほどのものをこさえることってできるんだなあとただただ感動でいっぱいです。
僕の中にいつのまにか築かれていた、アニマスMADに対する一つの大きな壁。
それを軽やかに超えてみせたこの作品は、間違いなくアニマスMAD史にその名を刻む傑作であったと思います。

【MSC4】OVERMASTER KISARAGI THE MOVIE【プロM@Sアニメ】(ok3P)


何気にこれで北米版動画の選出が3期連続だったりする。いやもうホント、昨今の北米版界隈の熱さは凄まじいですよ。
HBPが本家アイマスと北米版を混ぜる手法によりカクテル6で旋風を巻き起こし、さらに同系統のジュピター動画の大ヒットにより完全に芸風を完成させた前期・前前期。
そしたら今度は、ok3Pが北米版による本家アイマスPV再現芸をとてつもなく高いレベルまで高めてしまった。
何というおぞましい……もとい素晴らしい流れでしょうか。


「国内版アイマスの映像を北米版で再現する」というその絵面だけで十分笑いが取れるというのに、
響のペットが876組だったり、リッチェーンの退場シーンがシュールだったり、オーバーマスター版キサラギが投げやりだったりと、
狙ったネタを絶妙なバランスで仕込むことで、さらに破壊力が2倍にも3倍にも膨れ上がっていくんですよねw
いやはや恐ろしい芸風を完成させてしまったものである。キサラギ、MUSIC両者とも終始笑いが止まりませんでしたわ。
にしても、何気にニコマス黎明期からの長い歴史を持つジャンルである北米版が、いまもなお進化し続けているというのは凄いことだよなぁ。
颯爽と現れた対抗馬の欧州版共々、これからも腹がよじれるようなものを見せ続けてほしいものです。

アイドルマスター 雪歩アートギャラリー(まこTP)



僕の知らない雪歩も、

僕が見てきた雪歩も、全部ここにある。
もうすぐ8周年にも達しようかというアイマス、その最初期メンバーの一人である萩原雪歩
特定のキャラクターを長いこと最前線で起用し続けるというのは、なかなか難しいものもあるでしょう。
いつかは何らかの形で、彼女がアイマスというコンテンツの前面から退く日が来るかもしれない。
実際、声優交代というとてつもなく大きな転換期だってありました。
……ただ、少なくともこれまでの7年超の間、
雪歩を見続け、愛を注ぎ続け、一緒に歩んできてくれたプロデューサーが一人、確かにここにいるのです。
そのことが、同じ雪歩というアイドルに魅入られた一人の人間である僕に、どれだけの勇気と感動を与えてくれたことか。

そして願わくば、これからも彼女のギャラリーがさらに積み重なっていけますように。

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・ありがとう ありがとう 愛をありがとう

【人力Vocaloid】「te-yut-te」765プロオールスター+α(2番P)

765プロ+αのオールスターメンバーを次々と繋いでいく楽しさとテンポの良さ、
それを2番Pの人力精度でやってしまうという、もうなんか夢のような動画でしたわ。
そのうえ同じキャラでも歌い方に微妙な変化や遊び心を加えたり、876組や小鳥さんをゲストで挟んだりと、より飽きさせないための工夫もバッチリ決まってるという……。
特に0:53の伊織の「てゆって」は極上。耳と脳がとろけれぅ。


映像の出来もすごかったですねえ。
音に合わせて次々切り替わっていく楽しさに、口パクの合わせ方も完璧。↑の千早は音・映像共々鳥肌ものでしたわ。
2番Pはこっちもどんどん進化していくなあ……。
(「2012年11月第5週のお気に入り」より)

使い回しでごめんなさい。だいたいの感想はすでに書いちゃってので……

一つ付け加えて個人的な話をするならば、765プロオールスターという特色上、あまり聴けない雪歩の人力、それもあず歩版をこのクオリティで聴けたのがすごく嬉しかったです。
765プロ初期メンバーの中で、どうも雪歩だけ「これぞ!」っていう傑作人力動画が無い気がするのよね。それだけに余計嬉しくて。
あの「はーずかーしいけれど」のワンフレーズだけでもう満たされた気分になれました。
……でもできれば雪歩ソロでもなんか作ってみてほしいなー、なーんてアハハ。

ペルソナ4×アイドルマスター ―Dimension The Limit―(ribonP)


ここからしばらくいおりんタイムですw


ツインテいおりん可愛すぎる件&ダーティな歌詞を笑顔で歌ういおりんマジキュートな小悪魔!
ってだけでだいたいの感想は済んじゃいそうですが、せっかくなのでもうちょい別の角度からの話を。

この動画に使われている楽曲は、アニメ「ペルソナ4」の主題歌をRANLという方がカバーしたもの。
有名な作品なので大抵の人はご存知でしょうが、このペルソナ4には伊織と同じく釘宮理恵さんがCVを務める「久慈川りせ」という“ツインテール”の“人気アイドル”が登場するんですね。
また、詳しい説明は省きますが、この作品では“影”と呼ばれる姿かたちがそっくりな「もう一人の自分」がテレビの中に現れます。
この影というのはその人の抑圧されている負の感情を具現化したような存在で、その感情に基づいてテレビの中でとんでもない行動をとります。
家業の跡継ぎという宿命を負ったお淑やかな風の女の子の影は、キャピキャピで男の子を逆ナンしようとする。
実は可愛いもの好きな硬派ヤンキーの影は、オカマっぽい口調になってハッテン場に突撃とする……といった具合に。
んで、前述したりせちゃんの影の場合は、水着姿になって妖しい劇場でストリップを披露しようとするのです。

つまりあれだ、この動画の楽曲・中の人・水着・ツインテ・テレビの中の暗めのステージなどなど数々の要素がそのシーンを想起させ、
やべえこれ伊織がストリップするみたいで超興奮す(ry……というわけではなく、いや白状するとそういう点に魅力を感じたのも事実なのですが。

要はこの伊織が、まるでもう一人の伊織・「伊織の影」のように見えてゾクゾクするという話がしたいのです。
見慣れたいつもの姿で、普段の彼女からは想像しがたい下卑たフレーズ交じりのダーティな歌詞を笑顔で歌う伊織。
それは伊織であって伊織でないような、普段目に見えない彼女の負の感情が暴走しているかのような、そんな風に見えて……。
ペルソナ4のファンとしては、そういう妄想混じりの印象も含めてたまらんPVでした。それにいおりんかわいいしエロいし。

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2012年11月第5週のお気に入り

おしゃれ怪獣2.0(aaa氏)


おそらく今期リピート回数NO.1。もうただただ楽しい作品なんです。

とにかく思いつく限りのアイデアを詰め込んでみた!というようにも感じるような、次から次へと畳み掛けてくる斬新な演出の数々。
初見時はとにかく次は何が来るんだろうかというドキドキワクワクが止まらなくて、
一通り把握した後で繰り返し見ても、やっぱり創造力溢れるアイデアの数々が楽しくて仕方ない。まさにおもちゃ箱みたいな作品です。
初めから終わりまでずっと楽しいことづくめなんですが、特にお気に入りのシーンを挙げるなら、
・亜美、あずさの写真撮影からそれが雑誌の一ページになる流れ
・ハロウィン衣装伊織のステージが亜美あずさのくるくるワイプ演出で切り替わっていくところ
・伊織亜美あずさが自らの型にくり抜かれた看板を通り抜ける→伊織がキモ春香の枠に衝突
辺りかなあ。他にも好きなシーンを挙げていくとキリが無いし、ダンスシンクロも気持ちいいしでもう最高ですわ。

ここまで楽しいのは動画そのものの出来もさることながら、製作者が心から楽しんで作り上げた感じが伝わってくるからかもなぁ、なんて。
この動画、隅から隅まで遊び心で埋め尽くされているような印象を受けるんですよね。

変態糞親父とかルイズコピペとか亜美の初体験談とかとんでもないものまでしこんでるテキストの小ネタとか、あとは謎のキモ春香押しとかw
ひたすら気の向くまま、純粋な面白い! 楽しい! を詰め込み作り上げていくからこそ、こういうものが作れるんじゃないかなあって。まあ僕の妄想でしかないけど。

あとはそうそう、バージョンアップ前の段階ではほとんど伊織オンリーのPVだったのが、2.0で竜宮のPV的色を強めてきたのも嬉しかったり。
何というか、アイドルユニットとして竜宮小町をアピールするならやっぱりこういう方向性だよなぁと。
ストーリーPV分野では大活躍の竜宮ですが、彼女たちのアイドルとしての魅力そのものを目一杯見せる傑作PVというのはなかなか無かった気がするのよね。

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2012年12月第1週のお気に入り

アイドルマスター】VESPERIA(ドドリアP)


前に感想を書いたとき、僕はこの動画を「難解」だと評しました。
正直なところ、いまだにこの物語の根底を流れるものも、律子の涙の意味も、はっきりと掴めているとは言い難い。
でも、「2年目の竜宮に新人のフェアリーをぶつける」というアイデア
それが垣間見せたアイマス2世界の険しさ、
様々なドラマが交錯するフェスバトルの熱さ。
そういった種々の要素を鑑みると、よく分かってないとはいえやっぱりこれを20選から外すのは無いなぁとw

見事な演出と素材チョイスでストーリーの流れや対決の行方を表現してみせた動画だけど、

特にたまんないのがこのシーン(3:35)でした。
フェアリーの、美希のステージを飲み込んでいくピンク色=伊織の世界。
楽曲の盛り上がりどころに合わせた、静寂を破るあまりにも鮮烈な一撃。
今思えばこの瞬間、僕は心のどこかで「ああ、これはきっと竜宮が勝つだろうな」と予感していたような気がします。それほど衝撃的な一撃だった。
もういろんなパターンを見てきたけれど、バーストアピールの演出ってまだまだ可能性を秘めてるよなあと感心しちゃうなぁ。
ひとつ前のフェスでフェアリーに追い付かれ、竜宮小町はおそらく決死の覚悟でVESPERIAに臨んだことでしょう。
そんな局面で、あの美希の、フェアリーの「オーバーマスター」を自らの色で塗り替えてしまわんかという勢いを見せつけた伊織。
その貫録と意志の強さに、僕は尊敬と畏怖の念を抱かずにはいられないのでした。

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声無きドラマが交錯するステージ

アイドルマスター 竜宮小町 「SMOKY THRILL [CLUB_EDIT]」(赤ペンP・GEN-ZOP)


赤ペンPのVRLステージ全体についての感想は既に書いたので、ここではこのスモスリ動画単体について書くとしましょうか。

パレスオブドラゴンを纏った竜宮小町の「SMOKY THRILL」といえば、何と言っても2010年9月に公開された竜宮初披露PV。
あのステージを初めて見た時の衝撃は、今でも忘れられないほどでした。
衣装・ダンス・歌声全てがドツボ。それにセンターで踊る15歳伊織のオーラと可愛さに電流走る。
アイマスと関わってもう5年以上になりますが、公式映像であれを超える衝撃は後にも先にもありませんでした。
本編での扱いはアレだったけど、あの竜宮のスモスリステージは間違いなく僕史上最強のノーマルPVだったのです。

さて、それだけパレスオブドラゴン竜宮のスモスリに思い入れがあると、それらの要素を持ったものに対する目はどうしても厳しくなりがちです。
例えばスモスリのM@STER VERSIONなどは、PV音源に慣れすぎたせいか「何かこれ違うわー」と僕の中でアイマス楽曲随一のガッカリM@STER VERSIONと認定されてしまいました。
そんな中、この動画は僕の中の竜宮スモスリの壁に真っ向から挑み、そして見事乗り越えていったのです。
GEN-ZOPのリミックスによって元のM@STER VERSIONよりも歌に厚みを持たせる。
広い野外ステージへ飛び出し、律子・真美の加入でクインテットになったことによるスケールアップ感。

元の振付ままの一番から、HHBダンスなどダイナミックな振り付けを使って派手に展開する2番。

会場を盛り上げるアクセントとなるギターソロ召集。
そして最後は、再び元のダンスに戻って〆。

元のスモスリステージの良さを殺さず、そのうえで新たな魅力を付与していき、時間的にも規模的にもボリュームアップを果たしてみせたのがこの作品だと思うのです。
まさにこれぞ何十回とリピートしてきたあのステージの正統進化と呼べる一つの方向性であり、
2日間にわたって展開した竜宮ライブのクライマックスを飾る動画としても申し分無く、
そして「さいきょうのりゅうぐうこまち」を名乗るに相応しい動画であったのではないかと。

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「現在」の竜宮小町の姿を括目して見よ

アイドルマスター 南波雪歩 「music」(怒首領蜂P)


蜂Pの雪歩ソロ、特にこの間の雪歩PV20選で選んだ「理想の♂」辺りがめっちゃ大好きなんですけど、
それらは16歳雪歩ならではの魅力を引き出したものであって、17雪歩だとこうはいかないんじゃないかなー……なんて思っていたら、しっかりと17歳雪歩の新しい魅力を引き出す方向性に転換しててもうお見事としか。

パステル系のおしゃれ世界観で繰り広げられる雪歩のファッションショー。
今の雪歩にはこういう柔らかい感じがものっすごいハマるのよね。
フレーム芸もばっちり決まっていて楽しい。

特にこのカットの、一瞬自分のすぐ目の前に雪歩がいるかのように錯覚しそうになる感じがたまらんです。

ダンスの気持ちよさも相変わらず。今年流行った(気がする)七彩・でしょうダンスの可愛らしさを十二分に引き出してくれました。

そして何と言ってもこのくるくるモーションの繰り返し! くるんっとした!
どこか扇情的な香りがたまらない「理想の♂」の前かがみモーションに対して、
こっちの仕草はもうただただ可愛い。そして中毒性は変わらず。
衣装チェンジの楽しさも相まって、なんかもう延々と見ていても飽きない幸せ空間が形成されちゃってます。
いつも通りの蜂P雪歩ソロの上手さはそのまま、17歳雪歩向けに上手く舵を切ってみせた17雪歩PV屈指の傑作であったと思います。

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2012年12月第3週のお気に入り

アイドルマスター2 やよい ひまわり(つばめP)



同じ向日葵娘シリーズからは「スマイル体操」もあるし、何気に「謎のアイドルX」も20選当確クラス。
1P1作制限の中、どの作品を選ぶべきか本当に頭を悩ませて、結局ひまわりに行き着きました。
謎の〜はともかく、向日葵娘シリーズの中からならクライマックスであり、やよいを楽曲の高みまでのし上げたスマイル体操を選ぶべきだったかもしれない。
でも一つの動画としてそれぞれを見比べた時、「こっちの方が好きだなあ」って思ったのよね。だからその思いに素直に従おうかなーと。

きっと太陽と向日葵の間に貴賤なんてない。
自ら眩しいほどの輝きを放ち、みんなを照らしていく太陽娘の姿も素敵だけど、
太陽に向かって手を伸ばし、躓いて転んでも笑顔であろうと努める……そんな向日葵娘の姿だって、それに負けないくらい素敵なはず。


そして、そんな彼女のことを美しいと思ったから、僕はこの動画がどうしようもないくらい大好きなのです。

シリーズ通しての感想は↓にて。

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向日葵娘とそのプロデューサーに惜しみない称賛を

サンキューユッキ 8本塁打フュージョンP)


シリーズ開始地点の1話でもいいかなーと思ったんですが、
1話と2話以降は動画としてはやや別物だと思うので、後者の中からお気に入りの回を選ばせていただきました。




かな子の追及→ユッキの言い逃れ→Pと凛の解説のテンポがたまんないですw

このシリーズの素晴らしい点といえば、「あっさり感」ではないかと個人的に思っています。
さらっと畜生発言をするユッキ、クールにツッコむ凛や実松P。
そんなテンションのままオチまでもっていって、気がつけば1話終了。
この淡々とした空気感がいい意味で心地よく、何度も繰り返して見てしまうほど癖になっちゃうんです。
最新のエピソードで、前ふりに2話費やした野球回をあっさり1話で終わらせたのなんかも、このシリーズらしくて実によくわかってんな〜という感じでした。
そしてそんなあっさりした動画の内容と、物凄い賑わいをみせているなんJ語コメントとのコントラストもこれまた愉快なのである。
というか、サンキューユッキとまさに対極にあるような勢い重視のコメディシリーズを連載していたフュージョンPが、こういう方向性のものをこさえてきたのは正直意外だったなぁ。

あとはそうだなぁ、モバマスキャラの操縦の仕方が凄く上手いのに好感が持てる。
まだまだ開拓の余地があるのを利用して凛に○○属性を付与して一つのネタを築きあげる。
安易に新キャラを投入しまくってそのキャラの定番ネタ(ニート中二etcみたいな)ばかりを繰り広げることなく、
ユッキ・凛・巴お嬢辺りの中心メンバー重視で野球ネタメインの姿勢を揺るがさないなどのバランス感覚が絶妙なので、あんまりモバマス方面に明るくない僕でも入っていきやすいんですよね。
今年も開幕早々ランキングを賑わせてくれていますし、まだまだ楽しみなシリーズです。

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2012年12月第1週のお気に入り

アイマスエストⅣ 122話 第八章26「ラストコンサート」(ておくれP&チームておくれのみなさん)


8章に入ってからドラクエサイドの濃い話が中心になり、アイドル一人一人に以前よりもスポットが当たりづらくなったマスクエ。
でもやっぱりこれはアイマスの二次創作なのだ、ここにいるのは紛れもなくアイドルなのだ、と確信できたのがこのエピソードでした。
シリーズ開始から5年経って、ようやく全員で、全力で「アイドル」となったステージ上の彼女たち。その姿は眩しいほどの輝きを放っていたのです。


シリーズを見ていない人がこの回を見たら、ただのドット絵コンサート動画で終わってしまうかもしれない。(いやそれだけでも十分凄いんですけど)
でもこれまでの180作ほどを見てきた人ならば、
その歌の一つ一つの背景に彼女たちのどんな体験があり、そしてどんな思いが込められてきたのか。それらがありありと目に浮かぶことでしょう。
僕なんてそれこそ目を閉じ「作業用BGM」として使っても、彼女たちの旅の軌跡が自然と浮かび上がってくるのですから。
マスクエ5年超の歴史が詰まった一つの集大成ともいえる、万感の思いが宿った回でした。

そして、2013年のマスクエはついに最終局面へと向かうことになります。おそらく完結までもう1・2年といったところまできているかもしれません。
数えきれないほど多くの喜びや感動を与えてくれたこのシリーズ、最後まで全身全霊を持って見守っていく所存です。

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そこにいるのは紛れもなく「アイドル」であった アイマスクエストⅣ 122話 「ラストコンサート」 感想
他の回の感想などについては「アイマスクエスト」のカテゴリーを参照

アイドルマスター】きっとこの世界の共通言語は(胡桃坂)


最後の最後に自薦かよ!ってツッコまれそうですねはい。
でも自分の動画ってやっぱり自分自身が見たいものを形にしているわけですから、
なるべく贔屓目を抜きに見ようとしても20の枠に入っちゃうくらいお気に入りになっちゃうんですよね。自分で作ってみてよく分かりました。

う〜ん、改めて書くとなると何にふれればいいのやら……。
この動画は僕が今年1年、自分でもなんでこんなにマジになってるんだろうと不思議になるくらい悩みぬいて、その末に見出した一つの決着点でした。
その内容についてはだいたい動画説明文に書いた通りなので通りなのですが、
それについて、とあるブロガーさんが以下のような凄く素敵な文章を書いてくれました。

この動画が投稿されてから数日経つと、ニコマスアイマスに対するいろんな立場の人の意見が交錯し、罵り合いの集大成みたいなコメント群が出来上がりました。
確かに動画によって自己のアイマス愛を確認し、増幅した人もいるかもしれませんが、
総体としてこの動画によりもたらされたのは、むしろ互いに食い違っている人たちの無理解、憎悪が再確認だったのかもしれません。
しかし、コメント群からそういった世界が見えてきたとき、この作品は生命を持ったのだと感じました。
何故ならば、そうであるからこそ、私たちは同じものを見、同じ言葉で喋ってなどいないからこそ、
「その瞬間は、きっと」「ほんのひと時でも」という、動画の前に置かれた言葉が重みを持つのであり、
そして作者はその重みを知っているからこそ、その先を見ているからこそ、その言葉をここに置いたのだと思うからです。

(そのまま引用するとやや長くなるので、勝手ながらこちらで要約させていただきました。全文はこちらから)

この文章を読んだとき、僕は思わず涙がこぼれそうになりました。
自分が散々悩みぬいた末この動画に託した思いを、こんなにも的確に汲み取ってくれる人がいるんだなあと。
なんかまんま他人様の文章に託すような形になっちゃいましたが、まあ要はそういうことなのでした。



アイドルマスターという広大な世界の中にはいろんな立場の人がいて、その人たちみんなが同じ景色を見ることなんて出来ないことはもう分かり切っている。
でも、アイドルの笑顔を素敵だと思うその心だけはみんな持ち合わせていて、
それを共通言語にして、ほんの一瞬でも思いを通わすことができたらいいなぁ……という最早祈りにもメッセージ。それがこの動画の全てなのです。
動画内で論争が起こったって、アイマスというコンテンツの一部に変わらず反感を抱き続けられたって構わない。
ただ、その祈りを届けることさえできていたなら、製作者としてはもうこれに勝る喜びはありません。

この動画について言及したエントリー
「きっとこの世界の共通言語は」製作後書き
喜びと感謝の報告

何か最後に長々と自分語りをしちゃいましたが、以上が僕の20選になります。
マイリストはこちら↓

改めてリストを見返すと20作中10作がラスト1か月付近の作品で、
僕にとって今期がいかに終盤の名作ラッシュに持っていかれたかを物語っているよう思えます。
11月頃に候補リストを作っていたときはどこか物足りない20選になりそうだなあと感じていたのですが、何だかんだで今期も厚みのあるリストを作ることができて嬉しい限り。

後はそうだなあ、同じ人間が選んでるから当然っちゃあ当然なのかもしれませんが、
北米版枠(恋を始めよう→キサラギ
ツインテいおりん枠(ラムネ→Dimension The Limit)
なんJネタ枠(はまない→ユッキ)
アイマス総集編枠(鳴り止まない→共通言語)
などなど、前期の20選と似たような流れを引き継ぐ動画がちょくちょくあるのが面白いなー、なんてw

では今回はこんなところで。また半年後に会いましょう!