残さず全部ほら 二人のことを話そうよ


いおみき・やよいおり・みきりつ・はるちは・ゆきまこ……etc。
魅力的な組み合わせがたくさんのアイマスだけど、やっぱり最強のコンビはあみまみだなぁって。
(※動画のネタバレ含みます)


ラストのやり取り全部が好きで好きでたまらないんだけど、中でもお気に入りなのがこのジュースを渡すところでして。
真美がそれを差し出すことが、亜美がそれを受け取ることが何を意味しているのか。
わざわざ口にしなくたって、今まで一緒に過ごしてきた時間が答えをくれる。
ちょっと変な空気になっちゃったとき、どうすればいつもの2人に戻れるのか、すぐに答えが降ってくる。
そういう、とっても自然体なやり取りや距離の取り方が心地いいんです。
それは、1年や2年いっしょに過ごしてきたくらいの関係ではなかなか築き得ないものじゃないでしょうか。
このお話は直接的に2人の間の強い絆だとか、深い愛だとかを押し出すものではない。
ほんの些細な日常のワンシーン……でもだからこそ、2人がどれだけ深く強く結ばれているかが窺い知れる。そんな風に思いました。

途中の回想シーンからするにおそらくアニマス時空の話だと思うのですが、
アニマスや2なんかで補完しきれなかったテーマを語ってくれたというのも嬉しかったです。
部屋が分かれて、別々のユニットで活動するようになって、離れ離れの時間が増えていく。いつも一緒だった状況が変化していく。相手が知らない思い出が増えていく。
2でふたり一緒のアイドル活動ができなくなったのはやっぱり残念だけれど、
いつも一緒だった2人を切り離して、それぞれの道を歩ませるようになったというのはそれはそれで意義のあることだと思うのですよ。いつかは離れることになるかもしれないのだから。

そんなことに思いを馳せる最後の亜美のモノローグが、
彼女たちが少しずつ、でも確かに大人の階段を上っていることを感じさせてくれてホロリときます。
一人称が「わたし」なのもこれまたクリーンヒット。こっちの方がちっとりした感じで動画の雰囲気に合ってるなぁと。


ラストに流す曲で、真美の「未来の地図」をチョイスしたのが素晴らしい。
亜美の「イタズラなkiss」の方がツボすぎたということもあってか、この曲にはあまりティンときてなかったんだけど、亜美と真美2人の関係性の歌に置き換えてみたらこうも胸にくるとは。
「残さず全部ほら 二人のことを話そうよ」
「覚えていてよね 涙はずっと二人分だよ」

一緒にいるのが当たり前だった2人も、いずれそれぞれ別の道を見つけ歩んでいくことになるかもしれない。
(某ノベマスでは、亜美はアイドルを続けているのに対して真美は医者になったりしてたなー……なんて振り返ったり)
そしてやがては、生涯を共にする伴侶を見つけてそれぞれの家族を築いたりして。

……でもこの先どんな未来を進むことになろうと、いま感じていた、姉妹一緒のときを愛おしく思うその気持ちだけはきっと変わらないはず。
だからきっとこの先何年、何十年先も、
こんなふうに一緒の時間を作っては、ジュースだとかお酒だとかを片手に、お互いの思い出や何てことない冗談なんかを語らいあっていることでしょう。
そんな未来を幻視するとともに心の底から安心感を覚え、すっごく胸があたたくなったのです。
素敵な物語をありがとうございました。