追加ソロシナリオ#1+MA3新曲感想

8月のDLCシナリオをひと通り全員分クリアし終えたので軽く感想など。
※以下ネタバレ含みます

春香


ほぼ全員新曲作りにかかわるってテーマだったから、
誰か一人くらい絵理みたいに作曲しないかなーと思っていたんですが、まさか春香とは…w
まあ絵理と違ってメロディーの一部原案をちょっと提供したくらいなんでしょうが、それでも春香さんにこういうアーティスト肌な役回りが回ってくるとは思わなんだ。

楽曲は評判も上々な良曲で、乙女大志と並ぶ春香の代表曲にもなり得るんじゃないかって思うんですが、
歌詞がいい子な天使すぎるのが気になったり。ぶっちゃけちょっと宗教っぽいと思ってしまったw
個人的にはもっと等身大女の子みたいな歌詞の方が好きかなあ。意外と春香さんそういうの少ない気がする。

千早


OFA本編で両親や弟の話をやけにあっさり片付けて、
ああもうこういうのは過去作やアニメでやったから今回は流すのかなーって理解してたんだけど、なるほど追加エピソードでガッツリやる腹積もりだったのか。
いつもの千早バラードと似たノリではあるんだけど、弟の話をモチーフにしましたってガッツリ明言されると「あーまたこういうのかー」ってあっさり流せない重みがありますね。
それにしたって約束で一回やってはいるんだけど、あっちは仲間たちが作った曲で、こっちは千早自身が…っていう違いが大きいのよね。

シナリオでの前振りがあるから「さよなら」のワンフレーズがずっと重いものになったりして、やっぱ背景設定の存在は大きいなあと。
あとソロ限定ゆえに独自の演出が加えられてるのが面白くて、特に膝つくとかは思わずおおぅと唸りました。
この曲に関わる話はまだ未完みたいなので、最後まで見てから自分の中でどういう位置づけに置くか決めてたいなーと思ってます。
専用楽曲という必殺武器まであるわけですし、今度こそ千早の家族エピソードに最終決着をつけてくれるものになってくれればいいな。

雪歩


OFAはエンドレスプロデュースだからアイドルを自立させる必要がなくて、従来より雪歩の成長が抑えめだったんですが、
今回の話はPと一緒にいる中でも依存しすぎない強さを身につけていくという感じで、OFAエンディング後のお話として非常に良いバランスだっんじゃないかと。
聴いてくれる人に勇気を与えたいっていうシナリオのテーマもよかったですね。
ムビマスといい、もらってきたものを返していきたいって思える雪歩はいいなって素直に思います。

楽曲は雪歩定番のネガティブからポジティブへってノリだけど、
「勇気を与えたい」っていう雪歩の思いを踏まえるとやっぱグッときちゃうものがあります。
爽やかな曲調もいい感じで、何より浅倉さんの歌い方が今までの17歳雪歩曲でも一番じゃないかってくらい僕好み。
2nd以降の雪歩曲ではLMGと1,2を争うことになるかもしれません。
雪歩の必殺きゅっとしたモーションをダンスの中で印象強く使ってくれてたのも嬉しかったな。

ちなみに最初にプレイしたのがこの雪歩の話だったんですが、
OFA本編終了後の成長・楽曲への背景設定の付加っていう今回のDLCの良い所がとても分かりやすい形で現れていて、これから入れたのはラッキーだったかなーなんて思ったり。

やよい


ついにやよいにラブソングが!*1ってことであらすじの時点で凄く楽しみにしてました。
無理に成長させない、でも確かに変わりつつあるやよいが感じられる良い塩梅の話だったんじゃないかなって。
高校生レベルの恋愛でもやよいが自分で想像して歌ってるんだなーって思うと何かしみじみくるものがありますね。
本編が高校受験を題材にしていて、その後にこの曲がくるってのもまた憎いよね。

ステージ映像ではとにかくちょこまか動き回っているやよいが可愛くて何度もニヤニヤしながら見てました。
この曲をいきなりCDとかで聴くとなるとそんなにグッときてない気もするので、やっぱ映像の力は偉大やなぁと。
あと指でL・O・V・E作るところの細かい表現はちょっと感動モノだったかも。

律子


律子が割りとP好きですよアピールしてくるシナリオだったけど、直前にあずささんの婚活アピールを見たばっかりだったので凄く微妙な気分になっちゃいました。
13人同時プロデュースはこういうとき困っちゃいますね。その点亜美真美なんかはそういうこと気にしなくていいから凄くいい。

楽曲は爽やかで僕好みな曲調なんだけど、正直またこういうのかーってのもあって。
千早のヘビーバラードとか美希の失恋曲とかよく言われてるけど、正直律子の恋愛曲はそれらと同等以上に定番化してるような。
いやまあラブソングってアイドル曲どころか歌全体でも一番多そうなジャンルなんだからそんなにおかしくもないんだけど、にしてもちょっと似たり寄ったり感受けるなあと。
その分流石に様になってるしいい曲だとは思うんだけど、うーん何か物足りないなって感じ。

あずさ


あずささんがガンガンアピールしてくるけど13人同時プロデュースだから(ry

甘々系だとラブリもあったけど、こういうゆったりした曲の方があずささんのおっとりした可愛さが感じられて良いなあと。
歌の表現力がまた素晴らしくて、おっとりお姉さんタイプの可愛さがあんまりピンと来ない僕でも見とれるレベル。「キャ」が反則である。

伊織


ほとんど全員が「自分から歌を作る」っていう展開だったから、逆に作られた意に沿わないものに合わせていくっていう伊織のシナリオはいいアクセントになってましたね。
「キュートでゴージャスな伊織ちゃん」とかよく自称してる伊織に、選り好みせず自分のイメージに囚われない挑戦をっていう着眼点が凄く良かったと思います。

伊織がカバーしたラビパニ・元々は伊織推しだったきゅんパイアときて。ついにササキさんが伊織専用曲をリリースとかもう約束された勝利って感じで期待感MAXだったんですが、いやはやその通り素晴らしき一曲でした。DIAMONDから始まる2nd伊織の名曲ラッシュ恐ろしいわ。
普段は地味系な私だけど実は……みたいなのは律子辺りが歌いそうなイメージなんだけど、
あえて伊織にこれを持ってきて、そしてちゃんと伊織の持ち歌として昇華されてるってがいいんですよね。
平成生まれのゆとりボーイだから懐かしいな、とはならないんだけど曲自体も凄く好みで、
そして何より、シナリオ見た上だと従来のイメージとは違う歌を完璧にものにしてる伊織の凄さに感動するのです。
この曲いいなってのはいっぱいあったけど、このアイドルスゲーってなったのは伊織と亜美だけで、そういう意味では今回この2人が頭一つ抜けてたかなーって気がします。

あと、「実はあたし…アイドルなんです」って歌詞の凄みについて語ってみたかったんだけど、残念ながらいい表現が思いつかなんだ。
もう何でも知ってる長い付き合いの子が、この魔法の言葉を発することでプロデューサー目線から一ファン目線に戻されるというか、急に遠い世界の住人に思えてくるというか、うーん…。
まあ、また気が向いたら改めてということで。


自分の理想とファンが求めるもののギャップが〜ってのは真お決まりのテーマですが、
ファンが求める姿に真自らが曲を寄せていくっていうのはなかなかグッと来るものがありました。
しかも出来上がった曲が過去最大級に女性サービス強いもんだから、これを真が自分で企画したのかーと思うとなかなか感慨深い。
いくら本人の望みだからって、明らかに設定上では合ってないと思われる歌を歌わせるっていうのは個人的にどうも抵抗があって、
星間飛行とか純愛ジェネレーションとかのカバーは正直なんだかなーって感じだったので、
やっぱり真の歌はこういう路線が中心であってほしいし、でもかといって嫌々歌うってのも複雑だから、真自らがそっちに歩み寄ってくれるっていうのはいいなーと思いました。
あと、他のアイドルに作詞のアドバイスを求めるくだりが凄く楽しかったので、他の子のシナリオにももっと別のキャラ絡ませて欲しかったですね。

亜美


唐突に親友が転校とかいう真面目な話題になってちょっとワクワクして、
「あれ、でもこの親友って何か真美みたいだな? というかいつも一緒にいた友達なら真美とも合わせて3人で行動してないとおかしいし……」
「いやでも、普通に考えたら真美が両親の都合で転校っておかしいやろ。亜美の友達なら他にもこんな子がいてもおかしくはないのかな。なるほど亜美と真美とその子で『トリプルAngel』か!」
とか考えていたらホントに真美のことだったのでズッコけた。亜美真美の話に常識的な感覚を持ち込んだら負けだね。
いやでも亜美が楽曲作りに望む動機自体は良かったと思うし、オチもまあらしくていいんじゃないかな……。

新曲は凄いですねこれ。今回一番のダークホース。
楽しい思い出を形にしようってなって、出てくるのが「パパッとピピッとププッとパヤパヤパー」ですからね。天才の所業ですわ。
曲だけでも何度も繰り返してしまう中毒性があるというのに、映像がつくとより一層破壊力が高まって毎日5回くらいリピートしてます。
とにかく表情豊かでコロコロ変わりながら喜怒哀楽を表現する亜美がくっそ可愛いんですよね。ちょっと鬼とかち多様しすぎな気もするけど。
振付も凄く良くて、特にパヤパヤパーのところのラストの足を開いて閉じてからジタバタグルグル回るところが素晴らしい。まさに全身で楽しさを表現してるって感じ。
そして、これを2ndの、13歳の亜美がやっているっていうのにまた凄みがあって。
たぶん12歳時代の亜美が同じパフォーマンスみても、相変わらず楽しそうだなーほっほっほくらいので終わっちゃってる気がするんですよね。
でも、中学生になって、背が伸びて、ビジュアルがグッと大人っぽくなった今の亜美だと、
この無印時代をも上回るおふざけ全開で幼い子供っぽい歌詞は若干見た目に不相応な感じがあって。
そこで思春期の恥じらいだとかを全く感じさせず、無垢に全身全霊でパヤパヤパーとか歌って楽しんでるからスゲーってなるのかなあと。
成長していく中でも子供心を持ち続けられる、表現できる凄さ……みたいな?
亜美の才能の片鱗みたいなのをいままでで一番感じたステージだったかもしれません。
らしさ全開でその才能を魅せつけるなら「トリプルAngel」、ギャップを見せて深みを出すなら「微笑んだから、気づいたんだ。」という感じで、亜美専用曲のでっかい柱が2つ僕の中で立ったんじゃないかって気がします。

真美


MA2といい今回といい真美だけ恋愛曲なわけですが、やっぱ真美の方が若干色恋に興味あるっていう路線なんですかね。
今回は亜美曲と真美曲両方同じ作家さんが作られてるみたいなのでより一層そういう違いを勘ぐりたくなってしまいます。
あと、パヤパヤパーの亜美に比べると若干真美のほうが理性寄りの発想なのかなーとか。
とはいえ真美曲もまさかの男性目線でひねりを入れたり、
やっぱり遊び心盛々だったりと、ただの恋愛ソングでは終わらせなかったのはいいですね。
亜美はおふさげ、真美は純情みたいな分け方はあんまり好ましくないので。

美希


何かシナリオの中でものすごい曲だ!的な扱いだった分、
実際新曲を聴くと、「えっ、それほどかなあ…」とちょっと拍子抜けしてしまったかも。
千早曲みたいな分かりやすい壮大感がないのと、あんまり曲調が好みじゃないせいかもしれませんが。
カッコいい系の美希曲はいっつも失恋してるイメージなので、今回そういうのがあんまり無かったのはよかったなと思います。フルで聴くとやっぱりそっちになってるかもしれないけどw

あと、シナリオの中で「まだこの曲を歌いこなせてない」って扱いだったけど、
この後の展開で「歌いこなせるようになったとき」をどう表現するんだろうなーと気になった。
シナリオでそういう展開になった後、以前と全く同じステージ映像だったらちょっとガッカリしちゃうよね。
歌い方変えた別音源用意するってのが分かりやすい方法だけど、果たしてそんな手の込んだことをしてくるのかどうか……。


曲作りに携わる系のシナリオはどれも思い悩んだり、一度失敗して軌道修正したりしながら答えを見つけるっていうパターンでしたけど、
響の話は最初からこれを表現したいっていうゴールが見えてて、凄く順調に進んでいったようなイメージでした。
というか何気に沖縄をテーマにした曲初めてじゃね……と思ったらついこの前のぷちますCDシリーズで思いっきりやってましたね。あのシリーズ全然チェックしてなかったからなあ…。

新曲は今までにない感じのジャンルで新鮮でしたね。
こういう曲ってあんまりアイドルのイメージと結びつかなかったんですけど、可愛らしい歌い方のおかげかなかなかそれらしい仕上がりで素晴らしい。
あとタイトルの響きがなんか可愛いのがいいよなーよ。
調べてみたところどうやらポン・デ・リングのポン・デとは別物みたいですね…w

貴音


いつもの調子の貴音バラードなんですが、
貴音自身が提案したイメージということで、やっぱ本人自身にもああいう詩人チックな面があるんだなあとw
律子の恋愛曲と同じくまたこういうのかー感が無いと言ったら嘘になるんだけど、
律子は魔法をかけてっていう巨大な壁がある一方、
貴音は僕の中でこれぞ決定版!的な曲がまだ出てきてない分まだそこまでじゃないのかなあとか。(強いて言えば風花かな。でもうーん……という感じ)
満を持して月をモチーフにするという必殺感もあるし、これが貴音バラードの代表ポジションに収まるくらいまで評価高まっていったらいいなあと思います。

各々の感想はこんなとこかな。
曲の評価としては今のところ伊織亜美がツートップで、次点に雪歩やよいあずさ真辺りが団子状態って感じかしら。千早は保留。
映像補正の力もあるだろうけど、「うーんこれは微妙だわー」ってハズレ判定しちゃうような曲は一つも無くて、全体的に素晴らしいクオリティではないかと思います。

あ、あと本編では存在意義を疑ってすらいた玲音さんがようやく絡んでき始めて、なるほどこのためにいたんだなあと。
でも、13人全員に負かされつつまだ本気出してないです感出したり、765アイドルの物語を邪魔せず必要な言葉を的確にくれたり、
うーん何というか、本当にただの舞台装置に徹しているみたいな感じがあって。
不快さは無いんだけど、キャラクターとしてはどうなんだろうなーみたいな気がしないでもないです。
ただ、そんな彼女も亜美真美と絡むと「作りもののすごいアイドル」から零れた一面が見えてきたりして、やっぱ亜美真美は凄いなーと。
あと、アイドル全員名字で呼んでくるのは新鮮でよかったです。特に「三浦!」は衝撃的だったw

新曲一挙13人分お披露目っていうおそらく最大のイベントは終わっちゃったけど、
シナリオ自体はまだ後2/3残ってるわけですし、
次回へ続く感丸出しだった千早や美希、それに今回である程度の区切りはついていた子も含めて、
トップアイドルになった後の物語をどういう風に描いていってくれるのかまだまだ楽しみです。

*1:ミリマスの新シリーズ(?)でも歌ったらしいですけど、聴いてなかったので…