2014年下半期ニコマス20選
基本レギュレーション
・対象は2014年下半期(7月1日〜12月31日)に公開されたニコマス動画
・自身のセレクトを20作品以内でブログもしくはマイリストにて公開
・1Pにつき1作品
・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)
その他細かいことはコチラを参照してください。
企画が無くなっても勝手に書くつもりではいましたが、
ばしPが主催に名乗りを上げてくださったおかげで、無事企画への参加エントリーとしてこの記事をあげることができました。
やっぱりそれぞれのリストを眺めたり、見比べたりできるからこそずっと楽しい企画ですもんね。
灯を絶やさず受け継いでくれたこと、感謝の念に堪えません。ありがとうございます。
それでは以下、今期の私の20選をどうぞご覧あれ。
S・O・S(ふくらみP)
「S・O・S」のインパクトで全部持って行かれかねない愉快な動画ですが、
アリスはるいおのデュオPVとしても大変可愛らしい仕上がりなんですよね。
冒頭の手乗りいおりんの愛くるしさからの、一工夫効いたフェードインでもうガッツリ心掴まれました。
同P作の笑顔のゲンキでもそうでしたが、
こういう懐かしのアニメソングで、イケメン男性アイドルとの共演って形をとると、
女の子達が少女漫画のヒロインみたいに見えて*1、普段の男性向けゲームヒロインな姿とは違った味わいがある気がします。
大衆から愛されるアイドルじゃなく、恋に恋する等身大の女の子……そういう類の可愛さを感じるのよね。
女の子の可愛さ、男の子の爽やかさ剽軽さ、そしてお茶目な遊び心。
実に素敵な気分にさせてくれる良いPVでした。
ζ*'ヮ')ζ<せかいせいふくはじめました(gon-beeさん)
忙しなくガチャガチャと動き回るやよいがこの世のものではないような、まさに宇宙人的存在感。
プラソニックラブのハジけたダンスが絶妙にハマってるんじゃないかなーと。
「目からビーム〜」のところの緩急もまたたまらないものがあって、
サビの気持ちいいダンスシンクロと合わせてガンガン脳を揺さぶられ、だんだんトリップしそうになってきます。
まさに中毒性抜群のドラッグ……いや宇宙人の細菌兵器というべきか。やよいおそろしや。
双葉杏 「今日はぜったい休みたーい!」(よりみちP)
きゃりーぱみゅぱみゅつなぎ。
素材元の「あんずのうた」の振付がメデメデメデーのところ以外ステージ中央から極力動かないようなものになってるんですが、
このひたすら一点でじたばたしてる動きが、"布団の中から出ずに駄々こねてる感"を絶妙に醸し出していて良いなあと。
「働きたくないと主張する歌・アイドル」と「体温計をごまかしてサボろうとする歌」の相性の良さはもちろん、
きゃりーぱみゅぱみゅの歌声・中田ヤスタカのサウンドと双葉杏の妖精チックなビジュアルも絶妙に噛み合ってますよね。
といった感じに選曲の時点で既に大勝利な感じではありますが、
そこからさらに熟練の技でダンスシンクロのキレを高め、そのステージの自然さはまさしくこの歌のためにあつらえた振り付けだと錯覚させるほど。
それがたった1ステージ分の素材だけで出来ちゃうんだってのも含めて、
アイドルのステージ映像に別の曲を合わせるというアイマスPVMADの原点の真髄を見せてもらったようでした。
【アイマス】誕生日おめでとう響(ひーりんぐさん)
「しあわせのレシピ」は初めて聴いた時点だとそんなに気にいるでもなく、あっさり流してたんですが、
しかしこの動画を見ている間はニヤニヤデレデレ頬の緩みが止まらなくって、「あれ!? こんなにいい曲だったのか!」と。
やっぱりこの手の曲は画がつくと何倍にも破壊力が増すってことなんでしょうね。
男の子はやっぱりいつの世も家庭的な女の子には弱いのです。こういう攻め方ズルいわぁw
それから、完全に響の響による響のための動画ではあるものの、他のアイドルたちもさり気なく全員出演させてくれるのがいいなぁと。
太陽組と貴音くらいまでなら響と縁の深いキャラに絞ったんだなーと納得するけど、
それ以外にも数人出てくるとなると、やっぱりここまできたら全員出してほしくなりますからね。
そういう心遣いみたいなのも、この動画に溢れる温もりをより強く感じさせてくれて、素敵だなぁと。
Sweet & Pie(Miki.bmp)
**Pの作品なんかでおなじみな、コミュシーンの切り貼りやコーディネートのメッセージ性で独自のストーリーを表現する……こういう作風なんて表現すればいいんだろう?
最初は不覚にも天使と悪魔の配役の意図が読めなかったんですが、ここの台詞であっ…(察し)。
こんな脳内お花畑な春香さんにこの後訪れる悲劇を見てしまうと、
スイーツ悪魔軍団の笑顔が春香さんへの誘惑だけにとどまらず、皮肉だったり残酷さだったりといった意味を帯びているように見えて、非常にじわじわこみあげてくるものがありました。
栄養が胸に集まる悪魔達の余裕*2と、顔やら腹やらに来てしまう春香との格差が、何というか凄く喜劇チックで愉快でした。
……なんて言うと散々な目にあった春香さんに悪いかもしれけど、まあ最終的に元に戻れたんだし笑い話にしてもいいでしょうw
バカと煙は(**P)
んで、こっちが大家のおなじみ**P劇場。
相変わらずどうやったらこんな筋書きをでっち上げられるのか想像が付かないし、台詞が一々本来の意図とは違いものに見えてくることに感心しきりでした。
OFAではアイドル同士が会話するコミュ素材が豊富になり、
誰と誰がどう絡んでいるのかより伝達しやすくなったことで、今まで以上にキレッキレになってるようにも感じますね。
その代わり使い道が限定されているような面もあるでしょうが、
FNの5人と警察役の美希律子の中の組み合わせコミュだけで、かつそれらを積極的に使って滑らかなストーリーを展開させて、少しもその不自由さを感じさせないのがまた凄いなーと。
FN4人衆があっさりお縄に付いちゃう一方で、余裕のスマイルで大勝利なやよいの黒幕っぷりが何とも愉快でたまんないっす。やよいさんおそろしや。
【人力Vocaloid】伊織ロイドのツンデレーション(2番P)
「選曲が悪い 凄いけどもっと誰もが知ってる曲でやらないと・・」ってコメントが付いてて、
そっか、この曲を伊織が歌うということがどういう意味を持つのか分かんない人もいるんだなーとしみじみ思いました。(老害脳) もしかしたら知った上で書いてるのかもしれませんけど。
もちろんそういったバックグラウンドを一切知らなかったとしても、
人力ボカロもPV映像も完成度高いし、やっぱり間違いなく抜群に相性のいい選曲だしで、どのみちお気に入り動画になっただろうとは思います。
しかし、ニコマスの歴史が積み重なる中で特別に強い結びつきが生まれ、自分の中である種伊織の「持ち歌」のような存在にまでなっていたこの曲を、このクオリティで、伊織自身に歌わせるというのはやはりそれ以上に特別感動的なものがありまして。
本来は何の関係もなかったはずである水瀬伊織というアイドルと、Puppy loveという楽曲との奇妙な縁が、より一段と強固なものになったのを感じました。
この動画について言及したエントリー
・水瀬伊織とツンデレーション
千年紀末に降る雪は/高槻やよい(ノウさん)
20選は基本的にただ「好きな動画」をつっこんでるだけなので、特にこういうリストにしようみたいなコンセプトは無いんですが、
結果的に今回のラインナップの中だとちょっと浮いてる作品になってるかもしれません。
最近のやよいというと、765大家族のかわいい妹として皆に愛でられ温もりに包まれているイメージがまず浮かぶようになってきていて。
だからこそ無印の、Pとやよいだけの世界の、こういうどこか寂寥感漂うドラマに触れたとき、
そうだ、アイマス・ニコマスには、高槻やよいには、こんな側面もあったんだとハッとさせられたような気がしました。
そしてそんな世界の「永久凍土の底にある愛」が、765プロあったかホームドラマとはまた別の角度から強く胸を打つのです。
ただ悲しい・切ないだけじゃなく優しさあたたかさとのバランスがとれてて、じんわりと沁み入る一品でした。
こういうの形の物語もまた、途絶えてほしくない、ずっと見ていたいと思いますね。
アイマス手描きっすかTV2(大庭P)
何と言ってもまず53分50秒という冗談みたいな再生時間の長さに驚くわけで、
そしてその長い時間内に退屈さも息切れ感も覚えること無く完走して、大作映画を見終えたような充実感がありました。
元々の構成としては番組企画が始動→各アイドルのパートを順番に披露→その後の顛末……という割とシンプルな構成で、
各アイドルのパートそれぞれの完成度が高いから普通に並べてても十分素晴らしいエンターテイメントになったと思いますが、
時系列をひっくり返したことで全容を解き明かしていく快感みたいなのがプラスされててより面白いですね。
しかも元の構成がシンプルである故に、逆走という荒業を用いても複雑になりすぎず混乱しないで見れるのがまた上手いわぁ。
パート分けされた各アイドルの披露するネタも、
シンプルに笑えるもの、シュールなもの、カオスなもの等バラエティ豊かでより豪華絢爛さを感じさせてくれて、
特に異色のガチ感動ものだったやよいパートはこの動画の中だと凄く良いアクセントになっててよかったなあと。
それ以外だと雪歩・美希・貴音、あと逆走構成の面白さの象徴のようでもあった真律子のアイキャッチパートがお気に入りかな。
【作ってみた】アイマス専用音楽プレイヤーソフト(はやなりさん)
「各アイドルのソロ音源を即興で自由に組み合わせて再生できたら楽しそうだなー」ってのは実は前々からちょくちょく妄想していたんですよね。
だからまさにそのものな光景を目にしたときはそりゃあもう驚き、胸をときめかせたわけです。
インターフェイスのデザインがけっこう好みなのも夢のアイテム的なワクワク感をより大きくしてくれますね。
ゲーム内のジャケット絵好きなので、前面に推してくれて嬉しいです。
実際に配布されて自分で使えるように……というわけにはいかなくても、
「形にしたらこういうものになるんだ」ってのが見られただけでもう感激で、十分すぎるほど満たされました。いやはや良いものを見せてもらいましたわ。
【アイドルマスター2】 SprouT(グリグリP)
2014年の公式コンテンツのうち、本家765サイドの出来事といえばやはり劇場版とOFAが二大巨頭となるでしょうが、
そこにざわわん完結を並べたくなるくらい、「アイドルマスター2 The_world_is_all_one_!!」という作品は僕にとって大切なものになりました。
ざわわんの素晴らしさについては前に長々と語ったし、改めて書き出すとまた長くなりそうなので割愛しますが、
ともかくそういった作品を最もニコマスらしいPVMADという形で、丁寧に愛情たっぷりに表現してくれた作品がこうして現れて、
おまけにざわわん愛好家達が集い愛を語り合う場所がニコマスの中の出来上がったというのは、ニコマス畑の人間としては本当に嬉しいものがありました。
やっぱり公式でいいものが見られたら、ニコマスに持ち込んで欲しい!っていう思考回路が出来上がっちゃってるんですよね……w
この動画について言及したエントリー
・ついにあの名作スピンオフ漫画リスペクトがニコマスに!!
【MAD】さくらんぼ THE IDOLM@STER(藤和P)
アニマスMADの主役みたいなステージシーンがほとんど無いのと、アイドルたちの日常の笑顔のシーンが多いのが印象的で。
ステージでの華やかな姿を見せつけなくとも、
アイドル達が可愛く楽しく動き回っているだけでもう十分すぎるほど魅力的なんだと実感させてくれるようでした。
2番サビのところとかいかにもマスピステージに繋がりそうな流れなのに、そこで使わないのとか大変好みです。
アニメのシナリオを忠実に追って、サビでステージシーンをドーン!ってタイプのMADが多い中、
それとは別方面のアニマスの良さをパッケージングした、日常ものの傑作ってかんじですね。
あと、サムネにも使われてる2:29〜の亜美真美パートが何度見てもグッと来ますわ。
思わず亜美真美単体でのさくらんぼの動画をこさえたくなってしまいます。
この動画について言及したエントリー
・劇場版素材到着後のマスターピースアニマスMAD第一号
アイドルマスター 雪歩 「Dreams Dreams」(赤ペンP)
"美希の歌"として見事に演出していた「深紅」も選びたかったんですが、こっちの方がもっと好みだったので。
扉を開ければ迎えてくれる仲間がいる。
悲しいとき辛いときに励ましてくれて、ステージでは頼もしく支えてくれる。
そんなOFAならではのあたたかい光景と、歌やメロディの優しい響き、そして夢の世界の浮遊感とが掛け合わさって、恐ろしいほどに心地よい空気が完成されている。
その世界の中にダイブしていると、とてつもない多幸感にまみれて、ずっとずっと浸っていたくなるほどでした。
それはどのアイドルでも表現できることじゃなく、
弱気で温和で繊細で、ロマンチストな雪歩の視点だからこそ築き得た世界観なんじゃないかなーと。
過去の、他の世界の自分に背中を押してもらうという演出も雪歩だからこそより特別な意味合いを帯びるし、
このふわふわした空気の中だからこそ、不自然さやあざとさを感じずすんなりと感じ入ることができるように思えます。
そんな風にたくさんのものを受け取ってきた雪歩が、
最後にアルティメットアピール、専用曲、専用衣装でソロステージに立つのもじんわり沁みてくるものが。
雪歩の専用衣装が、直前で他のアイドル達が着てるスノーフレークリリパットに似せつつ派手にしたようなデザインなのが良い演出になってるんですよねえ。
素敵な世界を雪歩と一緒に巡れて、そして素敵な雪歩を見られて、これ以上ないほどに幸せでした。
雪歩 『何度も言えるよ』 PV(あとりえP)
「ビジョナリー」と甲乙つけがたすぎてどっちを選ぶか大層悩まされたのですが、
両者を何度も交互に見ているうち、雪歩が可愛すぎて思わず画面に吸い込まれそうになったのでこちらに決めました。
「何度も言えるよ」という楽曲は雪歩の声優交代から少しして発表された、17歳になってからの最初の"持ち歌"だったわけだけれど、
当時はそのハキハキ元気な歌いっぷりに、これまでの雪歩とのギャップを感じてしまって、どう受け取ったものかちょっと戸惑ってたんですよね。
でも4年以上一緒に過ごして、いろんな形で17歳雪歩が成長していく過程を見てきた今となっては、育っていった先の可能性としてこうした雪歩像をごく自然に見出だせるようになっていて。出会うのがちょっと早すぎたのかなーなんて思ったりしました。
満面の笑顔で活発に飛んだり跳ねたりしてる雪歩は、堂々と誰もが恋する正統派美少女アイドルを演じきっていて、
このしっかり地に足ついた上での軽やかなパフォーマンスは17歳雪歩ならではだよなぁと素直に、感慨深さとともに受け止めつつ、
自分自身もまたモニターの中のスーパー美少女に恋する者の一人になっちゃっていたのでした。
除夜m@s'14 ラムネ色 迎春&M@STERBOZU(メカP)
残念ながら記事提出前に成仏…もとい削除されてしまったので、もう見れなくなった螺髪春香さんでお茶を濁す。
しかしまあこうして失われてしまうと、これだけのものを年末の風物詩として毎年楽しめていることの幸せを改めて実感しちゃいますね。ありがたやありがたや…(-∧-)
そして、常に新しい風を吹かさんとする除夜m@sのエンターテイメント精神に今一度惜しみない賞賛を。
この動画について言及したエントリー
・除夜m@sの歴史にまた一つ新しい風が
【アイドルマスター】未完成のビジュアルクイーンたち(胡桃坂)
自薦です。
まだ動画を作るという発想すら無かった頃から、ずっとやりたかったいおみきライバルものを形に出来て大変満足でした。
自作の動画だってのを抜きにしても、一視聴者としてずっと見たかったものが形になってる動画なのでやっぱりお気に入りですね。「無いなら作る」というのもなかなかいいもんだなと思います。
この動画について言及したエントリー
・「未完成のビジュアルクイーンたち」製作あとがき
・「未完成のビジュアルクイーンたち」製作あとがき②(シナリオ・キャラ設定解説)
以上16作が今期のマイ20選になります。
リストはこちら↓
選んでて驚いたのが、自作も含めれば16作中7作が12下旬に投稿された動画だったことですね。
昨年の年末は色んな意味で凄く元気を貰えた時期だったなーとしみじみ。
そのエネルギーを今期の活動に何とか活かすことができたらいいな……(遠い目)。
それではまた半年後にお会いしましょう。さようなら!