2015年下半期ニコマス20選

基本レギュレーション
・対象は2015年下半期(7月1日〜12月31日)に公開されたニコマス動画
・自身のセレクトを20作品以内でブログ・マイリスト等にて公開
・1Pにつき1作品(合作・別名義については別カウント)
・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)
※作品と一緒にP名を表記していただけると非常に助かります

その他細かいことはコチラを参照して下さい

もう前置きはいいよね(雑)
というわけで、以下が今期のマイ20選です。

アイドルマスター】バンビーノ×萩原雪歩17歳(胡桃坂)





開幕自薦。
2015年は動画作りを頑張る年にしたいとか14年末に言ってましたが、結局これ一本しか出せなかったですね…。
やっぱりこう、働きながら動画作るってのはいろんな面で思ってた以上に大変でした。
私の作業効率が悪すぎるってのもあるんでしょうけど、普通に副業しながらポンポン動画出してる人達は偉大だなあと。
まあでも、大好きな動画のリスペクトをやれたり、
MSCに参加してドキドキできたりいろんな意見をもらえたり、
これ一本だけでもかなりの充実感あった一年でした。って満足してちゃあいけないんでしょうけど…w
自作以外にもこの後3作くらいMSC5参加動画が出てくるし、
個人的には下半期、というか15年最大のニコマストピックはやっぱりMSC5の開催でしたねえ。

あ、それといつの間にか歌詞コメントを付けてくれた人がいたようで。
自分の動画に頭から終わりまで歌詞つけてもらうのはおそらく初めてなんですが、作者してんだとこれが思った以上に嬉しいものでした。ありがたやありがたや。

この動画について言及したエントリー
im@s MAD Survival ChampionshipⅤ フィナーレ感想+参加体験記
「バンビーノ×萩原雪歩17歳」製作あとがき

夏のはるちは(じゅっP)



電子的なミュージックの音にハメて、ステージ・教室・海辺の三シーンがパッパッパと切り替わっていくのが気持ちいい。
一つ一つ見ごたえある構図が続くので、より視覚的楽しさが増しますね。ずっと眺めていたくなる。
SF、STVのMCは素材の時点で画が完成されてるので、こういう細かく刻む切り貼りMADと相性いいんだなーと。

特にグラビアMCの画なんかは、
自分も同じようにG4Uのカットをどう魅せるか悩んでたのもあって、素材力の高さが身にしみますね。
普通に撮影プレイしてる分には絶対使えないような面白い構図があるのも大きい。
これを活用した動画をもっとたくさん見たくなってきちゃいます。

【第15回MMD杯本選】アイドルマスター宣言!(chiroP





今期のベストネタ動画
これMMD杯に出していいんだろうか…と思いつつめっちゃ笑っていた記憶があります。
クレヨンしんちゃん声優が声を当てていた「カッコカワイイ宣言」を、
アイマスキャラに置き換えた上でクレしん風イラストでパロディするって微妙にややこしい構図ですね…w
chiroPは絵柄のパロディは言わずもがな、ちゃんとアニメーションさせたりと丁寧な仕事ぶりだし、
声をあてている2人の声真似も上手だし、サウンド編集の人も上手くメリハリをつけてるしで、凄くクオリティ高い動画なんですよね。
雑コラ系のシュールな笑いよりも、やたら手の込んだ作りによる洗練された笑いの方が好きな私としてはこういうのホントたまんないっす。
配役や台詞回しのアイマスへの置き換え方もまた上手くて、特にしんのすけ風ボイスで喋る舎弟美希がツボすぎました
声優さんが上手いってのももちろんながら、
とりあえず語尾に「なの」つけときゃいいだろうみたいな脚本のざっくりした感じがなんかすげえ面白いんですよね。

もしもの時は/水瀬伊織高槻やよい(ノウさん)





やよいを陰から見守り、彼女の前のあらゆる障害を取り除いてあげようとする伊織の奮戦模様から、
実はやよいも伊織を守ってあげられるくらい十分強くて、
最後は二人並んでゴール…っていう逆転展開、起承転結のお見事さにやられました。
絵本風のほのぼのとした物語の中に、やよいおりの関係性の美がギュッと詰まってるんですよね。
見終わった後に、「この2人のこういう関係、面白いなあ・素敵だなあ」ってあたたかい気持ちになれることがこの動画のなによりの素晴らしさだと思います。

第15回MMD杯本選】765プロ事務員に見るMMD民によくある風景(ストラビンスP)



バラエティ番組パロディ以外でもこれだけ出来よくて数字伸ばせるんだから、やっぱすげえなーと改めて。
テンポ抜群で5分間に内容ぎっしりだし、
「あるある」が伝わらなくてもちゃんと楽しめる、内輪ネタに留まらない作りは流石のエンターティナーっぷり。


制作風景という絵面が地味になりそうなところを、
小鳥さんを妄想世界に飛ばして視覚的に楽しく演出するところとかも上手いですね。
インドダンス→振り向けば律子→音ハメビンタで現実に引き戻される、のくだりは何度見てもくっそ面白いw

アイドルマスター竜宮小町「出会えてよかった」【im@sMSC5】(家具屋P)


15下半期はちゃんと動画の感想記事書いたのがこれ一本だけという体たらくだったのですが、
逆に言えば、それだけ語らざるを得なかった動画…ということで。



まあ何といっても、「竜宮小町が、律子に向けて『LOST』を歌う」っていう私が長年妄想してたシチュエーションが形になって現れたことにもう大感動だったわけで。
しかもこの動画はMSC参加作で少しずつ内容が見えてくるようになってたので、
予選:これ、ひょっとしたら…竜宮が律子にLOSTを贈るってシチュなんじゃね!?
本選:やっぱりLOSTだった!!!
単品:ホントに律子に向けて歌うシチュエーションだったwwwww
…と、少しずつ答え合わせされていったのが何とも思い出深い視聴体験になりました。
自分の「こういうのいいよね」に応えてくれる人が、動画があるってのはホント嬉しいもんですねえ。

この動画について言及したエントリー
竜宮小町が、大切な人に向けて歌う「LOST」

【ドール】中村繪里子×天海春香『ハルカな場所へ』【MSC5】(リンスキー師範P)





MSCで各作品一分間の決勝が投稿された後、ブロガー勢とかの中で「優勝はこの動画だろう」的な空気が流れていたのが印象深い。
最初の予選の段階でもう、「お、これはたぶん凄いやつだ」と思わせるインパクトがあったし、
決勝で追加された振り向き濡れ春香さんカットが良かったとかもあるけど、
何より一分トータルで見たときに、この動画が一番独自の強い情熱・深い情念を感じさせて、そこがオールドタイプのニコマス民に受けたのかなぁとか。
結果的に優勝は逃したけれど、それでもドール動画というぶっちゃけニッチなジャンルでここまで健闘したのは凄いよね。
入口はニッチでも、多くの人の心に普遍的に訴えかける力を持った映像だったからこそ、これだけの成果を挙げられたんじゃないでしょうか。
私自身が元々ちょっとドールに苦手意識があって、それでも「あ、これはいいな」と思えた分よりそう思えます。

あと、MSC開催中の感想では触れてなかったけど、選曲の力がかなり大きいですよね。
「"ハルカな場所へ" 天海春香っていうテロップの字面にもう力があるし、
そのうえで天海春香本人のものらしき歌声で、しかし聴いた事のない新鮮な曲が流れてくるのはそれだけでもう心掴まれるものがありました。
中の人の歌で、しかも「天海春香の歌」としても使えそうな曲を拾い上げていた作者さんの愛情の勝利といったところかな…。

【MAD】Utauyo!!iDOL(藤和P)


アニマスの動画って、どうしてもみんな同じ構図の素材で似たり寄ったりな感じになっちゃうから、個人的には数をこなしていくと厳しくなってきて。
最近は切り抜いたりエフェクトバリバリだったりで視覚的に差異をつけてるような動画でも、マンネリ感でジェノっちゃったり。
でも不思議と、ほぼ素材の味そのままな藤和Pの作るアニマス動画はそれがない、どころか何度も繰り返し見ていられるんですよね
思うにこの方の動画は、歌詞に合わせた画を持ってくることに拘り倒してるのが大きいのかなあと。
サビに入るとステージダンスシーンをドーン!っていう型にはまった感じじゃないからマンネリ軽減されるし、
歌詞にアイドル達の喜怒哀楽が綺麗に乗っかってるから、その表情が何倍にも感情的に魅力的に見えてくる。
サムネ抜擢率の高い亜美真美は特にその傾向が強くて、藤和Pの動画だと凄く輝いて見えるんですよね。
さらにそれだけ歌詞と映像・アイドルの表情や物語とのリンクが強いから、時たま歌詞が凄く劇的に突き刺さることがあって。
以前20選に選んだ「さくらんぼ」は「君と繋がってたい」というフレーズと亜美真美との合わせ方にやられたんだけど、

今回は大サビ前の「一緒にね歌えば 信じられるんだ 強くなれるんだ」に合わせたはるちはで溜めてからの、


「つたない曲でも 微妙な歌詞でも 届けたい 精一杯のsoul等身大のlifeを」に約束回を持ってくるところでブワーってなって、ここで20選入りを決意した感じでした。

それにこれだけ歌詞とのシンクロに重点を置きながらも、
アイドルの動きやカットの切り替えとかが気持ちよく音にハマってて、「音楽とのシンクロ」もちゃんと両立してるのがまた凄いんですよね。
そんなこんなで、自分の中では藤和PはアニマスMADの作り手としては頭一つ抜けた存在になってて。
もうアニマス本編放送終了から4年、劇場版からですら2年経とうとしてるけど、
たぶんこの人の新作アニマスMADならそれだけ時間が経っても色褪せることなくて、
そしてその度に、アニマスをいい作品だったと楽しい思い出として振り返れることでしょう。

第二回アイマス楽曲総選挙! 最終発表BEST300!!!(フィリピン海P)


前回も選んだけど、投票大好きデータ大好き人間としてはやっぱり今回も外せないなとw
人気投票ってやっぱり票数が多いほど泊がつくみたいなところあるので、
前回よりもさらに大規模化してお祭り感パワーアップしてるのと、
あとは1回目→2回目での情勢の変化とかも合わせて楽しめるのがポイントですね。


765の古参曲がだいたい順位下げてる中で10thライブで披露された曲が急上昇してたりとか*1
主題歌曲を超えてシンデレラ・ミリオンそれぞれの顔みたくなってるミツボシとdear…の存在とか、
まだ知識さっぱりなsideMでどういう曲が受けてるのかとか、
おまけにカバー曲のみとか新規曲のみとか別の視点からの情報も見せてくれるので、
ほんとにもうあらゆる角度からしゃぶりつくせる、データ大好き人間には垂涎ものの企画なんですよね。ありがたやありがたや。

【桃子生誕祭】小さなてのひら(オレンジパーカーP)





こういうプロデューサー目線全開でアイドルへの想いを綴る、みたいな感じの動画を見るときは、
少なからず作者の目線に合わせてそこにあるアイドルの姿を見ようとするのだけれど、
この動画ではそこにいる周防桃子ちゃんに対して、この子に幸せな人生を歩んで欲しいとか、立派に育ってほしいとかいう父性あるいは母性、そういう我が子を見守る親のような目線に立っていて。
それが何だか凄く新鮮で尊い視聴体験だったのが、とても印象強く残っています。

アイマスはわが子のようにアイドルを見守るゲーム・コンテンツ」とか言われたりするけど、
ようやくその感覚をちゃんと理解出来た気がしたのと同時に、今まで765ASの子達に対してハッキリそういう感情を抱いたことが無かったんだなあと。
765の子達と出会ったのはまだ自分が中3の頃で、ミリオンメンバーとの出会いはもう成人してからだったこととか、
後はまあ単純に、この動画がそういうテーマ性を剥き出しにした選曲とか作りだったってのもあるんだろうけど。
でもやっぱり、一番は年相応の小学生的な子供らしさと、
守ってあげたい導いてあげたいと思わせる、春香さん風に言うと「ほっとけない」背景とを併せ持つ桃子ちゃんのパーソナリティによるものがデカいはず。
…とか偉そうに言えるほど、この子にもミリオンにも全然精通してないニワカなんですけどねw
ともあれ、ちょっぴり新しい世界が見えた貴重な動画だったのでした。

【MSCV単品】蒼い鳥〜Forget-me-not blue〜(ターキーP)


「ミリオンライブの"青"」こと最上静香の視点で綴られる動画なのだけれど、私の中だとこれはもうほとんど如月千早の動画」でして。


「孤高の歌姫」なかつての如月千早と、
仲間に囲まれて笑顔で歌う「ミリオンライブ世界線如月千早」が対比され、ぶつかる。
そのシチュエーションを実現させるため、ミリオン千早の影を背負う代役として静香が起用されている、そういう動画だと思うのです。


でも、その役を担えるのは千早と横一線で歩いてきた765ASの仲間達ではなく、
千早の後ろ姿を追い、何より作中でも触れられているように「孤高の歌姫な千早を『知らない』」静香だからこそで。
つまりこれはミリオンライブという世界観と、そしてそこにいる後輩アイドルの存在のおかげで描くことの出来た、新しい如月千早の物語なわけです。
「Snow White」や「Just be myself!!」が衝撃を持って迎えいれられ、
ミリオンの千早はこれまでと一味違うとか、「乗り越えた千早」だとか語り草になる中で、
こういう動画がアンサーとしてニコマスから出てきたことは嬉しいし、何より純粋に見入って感動した。そして千早のことが前よりも好きになりました。

起爆剤としての役目を果たした765プロメンバーを実質的に切り離した感じのシンデレラと違って、
765と同じ世界観で共存していくミリオンは、意地悪な言い方をすれば765の人気にあやかれるわけだけど、
一方で37人の後輩を得た765メンバー達も、ややマンネリ感も漂っていた中で、新たなドラマの可能性を得たわけで。
この動画のようにミリオンの世界観だから、ミリオンの後輩がいるから綴れるこれまでにない765ASアイドルの姿を、物語を、
ニコマスMADとして形にしてくれる動画がもっともっと増えて欲しいと、そう強く願っている今日このごろです。

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS MADPV S(mile)ING! -Song Of You-(itachiP)




シンデレラのセンターと看板エース、卯月と凛の組み合わせはイマイチどこがいいのやらピンと来てなかったんですが、
卯月の影響で凛がアイドルを始めるというデレアニの設定と、そしてこの動画によってようやく「なるほど、"うづりん"面白いな」と思えたのでした。
上の蒼い鳥もそうだけど、「特定キャラの持ち歌を他の子が歌っている」音源をMADとしてこう見事に昇華するとは…って感じですね。
23話を踏まえて、運命の24話直前にこれを投げてくるっていう戦略も含めて感心しきりでした。
この動画を先に見たからその後本編のsmilingがより感動的だったし、
アニメの物語があるからこの動画の凛の姿が、卯月と凛の関係がドラマチックに映る。
ニコマスMADと公式の、実に素敵な素敵なバトンの繋がる様を見せてくれたものです。

フレデリカアレンジ レイヴ編(ミンゴP)





強力な素材を散りばめた音の楽しさはもちろん、この世界観を画で楽しく表現してくれる映像の完成度も素晴らしい。
主にこの動画の影響で、この陽気な鼻歌と自由奔放な発言がすっかり癖になってしまったので、
デレステのルームメンバーに常時フレデリカを固定するようになってしまいました。
独特の言語センスと、何が飛び出してくるかわからない、何でもアリな世界観。そして抜群の中毒性。
トカチゴールドの意志を継げる逸材やもしれませんねこれは…。

スターライトステージ パーフェクトスター・パーフェクトスタイル NG風(中神 白夜さん)



このワンカットでもうやられた。それに尽きる。
ちょっと老害くさいけど、やっぱりPVMAD形式が一番「これぞニコマスの文化」ってイメージがあるので、
ニコマスPVMAD界隈にデレステという新しいフォーマットが誕生した今期、
この画でそういうニコマス文化とデレステが結びついて、「ああ、これからはシンデレラガールズ達も、従来のニコマス文化の中で弄り倒され昇華されていくのか」と感慨深くなったのです。
たった一瞬、ワンカットでそういう文脈を見出すことができるというのは、
つまるところこの画が、おそらく最も分かりやすくニコマスPV文化を象徴することができる一枚だからであって。わかむら回転寿司は偉大だなと改めて感じたのでした。

しかし、この画を"衣装にこだわって"作ろうとしたら、かなりのお金やら運やらが必要になるというのがデレステMADの恐ろしいところですね……。

デレステMAD】 STUPiG(ぽP)





おそらく今期もっとも衝撃を持って迎え入れられた作品じゃないかと。少なくとも私の見える範囲ではそんな感じでした。
まだデレステMADが始まったばっかり、手探り感あったところにいきなりとてつもないパワーで殴りつけてきて、
デレステでこれだけ鮮烈な映像が作れるのか」と素材力の認識を改めさせた、そんな反応がチラホラ見受けられましたね。
今期は「765ではもうやり尽くしたけど、シンデレラではやりたいことがまだまだたくさんある」PVPたちが、
デレステの登場で「ようやく自分たちの土俵で闘える武器が来た」って感じで帰ってきてはちょっとしたお祭り騒ぎみたいなのがよくあった気がしたけど、
この動画がその流れの起爆剤になったような面も少なからずあったりして、とか思ったり…。
過去と結ぶPSPSと、未来に繋ぐこの動画とが同じタイミングで来たってのもまた、新時代の到来を感じさせるようなインパクトがありましたね。
実際この2つを並べてそういう感じのこと書いてるブログとかがいくつかあったような。

デレステMAD】 いちごコンプリート(mknP)


私は別に○リコンではないですけど、


頭身低めなデレステモデルはちっちゃい女の子の方が相性良くて映えるなあと。別にロ○コンではないですけれど。

それから、表情の付け方や個性付けに凄く気合入ってるので、
同じ構図とかでもアイドルごとに違った味わいがあったより破壊力高かったりとかで、アップカメラの瞬間がすごく楽しいなと。別にロリ○ンではないですけど。

……つまりすっごくかわいかったです、はい。


にしても、小学生アイドル5人が並んでステージに立っている光景はなんというか…壮観ですね。
別にロリコ○ではないですけれど。

calling(サトウくんP)


ミリオンライブはほぼ未プレイなので、流れてくる情報でしかどういうゲームかを知らないのですが、
アイドルから留守番電話やメールが来るっていうシステムは素敵だなあと思います。
元祖アケマスでも「日常を侵食する」ってコンセプトでメールが来るシステムがあったらしいですけど、
その通り、日常の中に異次元のアイドルたちが踏み込んできてくれたよう錯覚させてくれるいい演出ですよね。*2


そんな留守番電話の音声を、しんみりとどこか物悲しい感じのメロディと歌声に合わせて聴かせてくれるこの動画は、見ているとなんだかいろんな感情がこみ上げてくるのです。
アイドル達の話す内容は、とりとめもないような日常のほんなワンシーン。
だからこそ、それが凄く尊く、かけがえもないものに思える。
自分たちの日常の中に彼女たちがいて、その時間が交わる幸せが溢れているようで。
一方で、決して応答してあげることのできないそのメッセージは、
三次元的な携帯電話とそれを持つ手に対しての、イラストで描かれた彼女たちの生きる世界の背景とのコントラストは、
これ以上は踏み込めない、これ以上お互いの日常が交わることの叶わない現実を思い知らせて、無性に切なさが掻き立てられるようでもあって…。

シンプルな構成だけど、自然と多くのものが自分の内から湧き上がってきて、結果とても濃密な動画になっていく。非常に秀逸な一品でした。

アイドルマスター border(トカチP)


学校から帰ってきたら、
まずみてれぅチャンネルなり公式カテランなりで、ニコマス動画ランキングをチェックする。
"学校"が"職場"に変わった今でも、その行動は日課として未だに自分の日常にこびりついているのだけれど。
いつからか、曲の垂れ流しとか声優の動画丸上げとかばっかり目につくようになったり、
反面、自分の見たいものはどんどん存在感を失っていったりで、そっとブラウザバックする。
そういうシーンが増えてきたことを、時々とても切なく感じてしまいます。


だからかな。こんなにもど直球に思いの丈をぶつける動画が、
ほかならぬ動画製作者自身、しかも最初期から第一線で戦い続けてる人から出てくるっていうのは、凄く感じ入っちゃうものがありました。

「君のいない そんな世界になって はじめて
 今日という日を 後悔する なんて 嫌だ」
「あんな日々に もう 二度と 戻れないとしても
 ねぇ 何度でも あたらしく はじめたい」

このフレーズさえあれば、後はもう何を言っても野暮になってしまうような。
それほどど直球の想いをぶつけてくれたことが、何だかとっても嬉しく、心強かったのです。

ギブミー(ふりそでP)



あんまり話題になってない気がするOFAのカメラ固定バグだけど、
使い方魅せ方次第でこんなにも面白い動画になるのか、と素直にビックリ。
PVのなかにこの技術による構図を取り入れるとかじゃなくて、ギミックを前提として動画作るってアイデアが出てくるのが凄いですよね。
このメソッドの面白さを手っ取り早く伝えられる船上ステージを最初に持ってくるのも上手い。
正直今までステージが移動していることすらあんまり意識してなかったので、
このステージこんなことになってたのかと今更ながら驚いてました。


固定された一定の角度から動画を見ることで、
カメラの動きに脳のリソースを割かれていたときよりも、アイドルの動きをじっくり見ることができたり。
プロモーションビデオ越しではなく、
観客席にいるファン、あるいはステージ脇で見守っているPの視点で彼女たちを見ているような臨場感があったり。
そこには、これまでに知らなかったような新鮮な世界が広がっていた。
先ほどの動画の後なこともあって、
このご時世に、まだ見たことのないものが見れるということがとても喜ばしかったですね。

以上が今期の20選になります。マイリスはこちら↓

今回は久々に数が多くなって全部で19作…。
なんかもう、ここまで来たら後ひとつ足して20にしとけよって感じですねw
でもきっと、ここに加えていいほどの、しかしまだ見逃したままの傑作というのが眠っているはずで。
そういう動画と出会うためにこの20選という企画がある。
これから他の方々の20選リストを一通りめぐり終わったその時には、
きっと20作目のピースが埋まって、この20選リストが綺麗に完成されていることでしょう。

……とか言っておけばなんかいい感じに〆られる気がするので、今回はこんなところで終わり! さようなら!

*1:ライブにあんまり比重置いて民としては蚊帳の外感あってちょっと寂しくもなるけど

*2:アケマスと違って、直接自分のメールアドレスに送られてきたりするわけではないっぽいですが