ワールドトリガー公式データブック「BBF」がサービス精神旺盛すぎる!

2016年3月4日、コミックス14巻と同時に、
ワールドトリガー(著:葦原大介、少年ジャンプで大人気連載中)の公式データブック、「BORDER BRIEFING FILE」(以下BBF)が発売されました。

ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(前編)
ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(後編)

ワールドトリガーといえば、以前このブログでもクソ長い記事で語り倒した、今(私の中で)最も熱い漫画。
この漫画の特徴の一つとして、
架空のエネルギー体・汎用武器によるサバゲー風のゲーム感覚戦闘、装備のスロット制限、ポイントやランキングの存在…などなどの練り上げられたゲーム的な世界観というものが挙げられます。
他にもキャラクターの多さやら、キャラや武器への設定の細かさやらも相まって、
群像劇好き・ゲーマーにとって非常にどストライクな要素てんこもりな作品なのです。
そんなこともあって、
私も含めてこの作品の支持層というのは、設定資料集だのゲームの攻略本だのをニヤニヤしながら延々と眺めているような人種が多いのではないかと。

だからこそ、ワートリのデータブック・ファンブックというのはおそらくものっすごく需要が高いだろうなあとずっと思っていて、
ついにその発売が決まった時は、一大イベントが来てしまったとお祭り気分になったものです。
とはいえ、漫画のファンブックって基本的にストーリーダイジェスト+キャラ紹介+技集+用語集みたいな感じで、
あくまで既存の情報まとめがメインってイメージだから、あんま期待しすぎるのもなー…と思ってましたが、

葦原先生全面監修の元で作られているということや、
「ありがちなファンブックではなく、読者に満足してもらえるものを本気で目指した」という作者と担当編集さんの言葉、
少しずつ明かされていく収録内容情報を見ているうちに、
もしかしてこれは物凄いものになっているのでは…とどんどん期待感が高まって、発売までずっとワクワクソワソワしてました。
それこそどこも品薄になりそうだったから念のためamazonで注文しておいたのに、
到着予定日の3/6まで待ちきれなくて先にもう一冊買ってしまったくらいに。
生まれて初めて同じ本2冊買ったわ。初めて「2つ買って一つは保存用に〜」みたいな感覚を理解したわ……w
そして実際読んでみると、2冊買ったことを全く後悔させないくらいに濃厚・充実した永久保存版データブックだったというわけです。
というわけで、軽く紹介兼感想とかを書いてみようかなと。

BBFお品書き

書いて説明するよりも、試し読みでも公開されてる目次ページを貼った方が早いかな。


お品書きとしては、1ページ目から順に、

①カラーイラスト集(ジャンプ本誌掲載カラー分はおそらく全て網羅)
②ボーダーキャラプロフィール
③トリガー・トリオンなどの設定まとめ
④近界の設定まとめ+人型近界民プロフィール
⑤読者ランク戦*1結果発表+データグラフ公開
⑥全303問のQ&A
⑦海外版少年ジャンプに掲載されていた葦原先生インタビュー
⑧ワートリの雛形ともいえる読切「実力派エリート迅」の収録。

主にこんな感じになっています。
全388ページの大ボリューム、エリ迅の読み切りを除いてもまだ340Pくらいあります。
非常に設定が凝っている作品だけに、既存の設定をまとめた読み物としてもそれなりに楽しめるのですが、
何より、このBBFで初公開される情報が満載で、ページをめくるごとに衝撃と興奮が溢れ出てくるのがこの本の恐ろしいところ。
以下、個人的にここが素晴らしい!と感じた要素をいくつかピックアップして、ダイレクトマーケティングを試みてみます。

①ボーダー隊員130名以上のデータを収録!

BBFには、ボーダー隊員130名超(+幹部勢や人型近界民)の情報が収録されています。

「あれ? でも現在登場済みの隊員って、C級とか含めても80ちょいくらいだよなあ…」と疑問が湧いてくるところですが、
そう、このBBFにはなんとまだ未登場のボーダー隊員たちの情報も収録されているのです。
具体的に言うと、A級4位草壁隊の緑川以外のメンバー
A級8位片桐隊、B級3位生駒隊、B級4位弓場隊、B級5位王子隊、
B級14位漆間隊、B級15位松代隊、B級16位海老名隊、B級18位常磐隊、B級19位早川隊…。(順位はコミックス14巻時点、BBF収録分準拠)
この辺のまだ名前すら判明していなかったキャラクター達が、一斉にドバっと情報放出させちゃうわけです。
流石にビジュアル等は伏せられたままですけど、
氏名・ポジション・家族構成、そしてトリガーセットの4情報は全員公開されています。

5巻時点で名前だけ出ていた風刃候補者の所属部隊・ポジションや、
焦らされすぎてて攻撃手3位説だの銃手1位説だの最強万能手説だのいろいろ囁かれてた草壁隊長の正体も判明しちゃうわけです。
草壁隊長の正体なんかは、長らくいろいろ妄想させてきただけあってなかなか衝撃的なものになっていて、今回の初出情報でも1,2を争う話題の種です。
しかし、逆に言うとこの情報を知ってしまうと、本編での初登場時のインパクトがいくらか薄れてしまいかねないのも否定できないところで。
私は、葦原先生が今出しても大丈夫だと判断したことを信じて躊躇なく踏み込むことにしましたが、
完全に真っ新な状態で本編を読みたいという人に限っては、この本を敢えて読まないという選択肢を取るのもありかもしれないなーと。
まあ、自分で読まなくても感想漁ったりしてたらネタバレの流れ弾をくらいそうですが…w

②「ブリーフィングファイル」としての体裁のこだわり

個人的にこのBBF、特にキャラクター紹介部分で気に入ってるいるのが、
あくまで客観的な視点で綴られたボーダーのブリーフィングファイル(報告書)という体裁を保っていること。
紹介順はまず最初に主人公の玉狛第2から〜とかじゃなく、
A級1位の太刀川隊からあくまで序列に基づいた並びになっていて、玉狛第2は14巻現在の順位であるB級8位の位置に置かれている。
(このおかげで、何気に本編では確か不明な現在のB級下位順位が分かったりします。
 大規模進行を経験した茶野隊が順位上げてたり、玉狛第2のせいで初戦稼げなかった吉里・間宮隊が落ちてたりとよく練られていますね。)
文章を読んでも、メタ的な紹介では名前呼びがデフォルトな修・遊真・千佳もあくまで三雲・空閑・雨取と表記されていて*2
「漫画『ワールドトリガー』の編集部員が作りました」ということを極力意識させず、
作中内のボーダー職員が作った資料みたいな感覚で読めるのが、個人的には非常に良い演出だなあと。

ワートリのバトル、特にランク戦はスポーツ競技的なノリで読めることもあって、
各チームの戦術紹介・戦力分析のページなんかはプロ野球の選手名鑑に載ってるチーム寸評を読んでるような楽しさがあります。
選手名鑑片手に野球観戦するように、
これを副読本にしながら漫画やアニメのランク戦を見るのもなかなか乙なものやもしれません。

③プロフィールの充実 〜家族構成〜

BBFのメインコンテンツは全体の半分ほどを占めるキャラクターのプロフィール紹介なのですが、
これがとにかく充実していて、一人一人ごとにかなりの読み応えがあります。
ワートリは普段のコミックスでも読者へのサービスが充実している漫画で、
既にコミックスのおまけで各キャラの年齢・誕生日・身長・血液型・好きなものなどといった基本プロフィールは公開されています。

しかしこのBBFではそうした既存の情報の再録や、活躍の振り返り・人間関係の整理といったまとめに加えて、
・家族構成
・パラメーター
・トリガーセット

という3つの重要情報が新たに公開されていて、これが80人超分まとめて押し寄せてくるというのがファンにとってはとんでもない事態なのです。

順番に触れていくと、まず家族構成
ここは個人的には他の作品だとそれほど気にしていない情報なのですが、
ワートリは部活ライクなノリだけど実態は少年兵、
平和な日常の影に戦火の爪痕が残っていて、今も侵略者の脅威に晒されている…という日常と戦場・非日常との狭間の微妙なバランスで成り立っているような世界観の作品なので、
個々のキャラクターがどういった家庭環境を抱えているかというのが意外と見過ごせない情報だったりします。
実際、近界民によって肉親を失ってボーダー入隊とか、
家族の判断でボーダーを辞めざるを得なくなる〜とか、家族絡みのエピソードが絡んでくるキャラ多いですしね。
だからこそ、どういう家庭環境の元でボーダー隊員やってるかってのを知ると、個々のキャラクターへの理解がより深まっていったりするわけです。

また、三輪の姉やレイジの父など既に故人であることが判明しているキャラも家族構成に含まれているのに、
父・母のどちらかしか家族構成に載っていないキャラが何人かいて、
「え、それってもしかして…」といろいろ妄想が膨らんだりするような楽しさもありますね。

④プロフィールの充実 〜パラメーター〜

続いてパラメーターについて。

○トリオン…トリオン能力のレベル
○攻撃…敵にダメージを与える能力
○防御・援護…味方を支援・防御する能力
○機動…移動の速さ、身軽さ
○技術…攻撃・防御の正確さ、精密さ
○射程…技術と武器による射程の長さ
○指揮…状況を見て部隊を指揮する能力
○特殊戦術…独自の戦法レベル・使用する頻度

以上、8つの項目で構成されたパラメーターのグラフが、現在登場済みの戦闘員全員分掲載されています。
ワートリは私含めこういうステータス大好き数値大好きなファンが多いと思うので、やっぱりこういうのあったかーとニヤニヤしちゃいます。
とはいえこういうパラメーターって割とどの作品でもありがちなイメージですけど、
ワートリBBFのパラメーターが、特に資料価値の高いものである理由が2つほどありまして。

まず一つは、作者直々に設定された公式公認の数値であること。
このBBFの制作にあたって、葦原先生がexcelで全員分のデータファイルを作って担当編集に送りつけたらしいです。
キャラのパワーバランス管理がきっちりしているワートリ・設定厨の葦原先生だけによく練って設定された数値なんだろうなあという信頼感があって、
実際これまでの戦闘結果と見比べてもかなりしっくり来る評価になっていると思いますね。
ただし、上にも書いたように「あくまでボーダーが訓練や実戦で計測した参考データ」という体裁で設定されていて、この数値は必ずしも絶対不変の評価ではないとも記されていますが。

そしてもう一つが、ワールドトリガーという作品の特色によるもの。
ワートリは一部の例外を除いて皆が同じ汎用武器・同条件で闘う漫画なので、
それぞれに唯一無二の武器がある能力バトルものとかよりも、
パラメーターの数値の強弱というのがそのままキャラ性能に直結してくるんですよね。。
加えて、その差を一朝一夕では埋められないことを強調して描いていることもあって、
この数値の持つ意味が非常に大きくなってくるのです。
そういうシビアな世界観で奮闘する凡人・弱者として描かれている修の数値の低調っぷりは改めてその厳しさを実感させてくれるし、
トリオン怪獣千佳ちゃんのトリオン項目なんかは、期待通り評価突き抜けててその規格外っぷりを見せつけてくれます。
時枝や歌川のようなあまりメインを張らないバイプレイヤータイプも、防御・援護の数値の高さで評価の余地を与えてくれるのも良いところ。
他にも本編ではイマイチ目立たないキャラが実はかなりの性能を秘めていたり、
木虎のようにトリオン量のハンデを抱えた精鋭隊員が他にもいたりと、いろいろ発見があって大変面白いです。
私も後ほど作者にならってexcelデータに起こして、比較しながらニヤニヤ楽しむ予定です。

さらに、ノーマルトリガーと黒トリガーの両方を使う迅はそれぞれでの数値が掲載されていたり、
アフトクラトルに、さらには現在交戦中のガロプラといった人型近界民のパラメーターも載っていまして。
黒トリ使いやアフトクラトルの角付きがいかに段違いの強さかっていうのも改めて実感できます。
そして、驚きだったのがボーダー上層部などの非戦闘員でも、トリガーでの戦闘経験があるキャラ数名には数値が設定されていたこと。
本編で戦闘に参加した忍田本部長以外にも、
「え、この人もこんなに強いのか…」とか「こいつも戦えるの!?」みたいなのがいてもう衝撃の情報だらけです。

また、個人的に嬉しいサプライズだったのがオペレーターのパラメーターも掲載されていたこと。
ちなみにオペレーターの評価は戦闘員とはちょっと変わって、
トリオン・機器操作・情報分析・並列処理・戦術・指揮の6項目になっています。
戦闘員は本編の描写だけでもある程度どれだけやれるかという見当はつきますが、
オペレーターは4人部隊をサポートしている子は優秀ってくらいの情報のみで、イマイチ誰がどう優れているのか分からなかったので、
今回定義づけられたいくつかの項目で評価されたことによって、可愛さ以外のオペレーターの個性や魅力もぐっと深まったのではないかと。
中には戦闘員に引けをとらないトリオン量を持ってる子もいたりして……w

⑤プロフィールの充実 〜トリガーセット〜

そしてトリガーセットについて。

ボーダー隊員の持つトリガーは、
トリガーホルダーの8つのスロット(装備枠)に武器やオプションのチップをセットして自分だけの装備を作るというシステムになっているのですが、
BBFではこのトリガーセットも全員分公開されています。
ワートリのこういうゲーム感全開の要素がツボな人なら、これ眺めるだけでもうめっっちゃ楽しめると思いますね。

例えば同じ狙撃手でも、
イーグレット(オーソドックス)、アイビス(威力重視)、ライトニング(弾速重視)の3本全部をセットするのがデフォルトっぽい中で、
イーグレット一本だけで勝負してる者や、並び順的にイーグレットよりもライトニングをメインで使ってる異端者がいたりとか。
同じ弧月使いアタッカーでも、弧月+オプションのみで戦う者と補助用に弾トリガー入れてる者がいたりとか。
そういうトリガーセットの違いを見るだけで、それぞれの性格や戦い方が見えてきて非常に興味深いのです。
ワートリが始まった頃は、「全員が汎用武器で戦うとか、能力ものと違って個性分けに苦労しそうだな」と思ったものですが、
今となっては有り合わせの武器の中でそれぞれがスタイルを選択して磨き上げていくからこそ、キャラクターの個性が深まるのだなと感心させられますね。
最近本誌で展開中のアタッカー四天王バトルなんかが、まさに四者四様にバトルスタイルと個性が分かれていて好例でしょうか。

しかもこのトリガーセットの情報は、まだ本編未登場の隊員全員分公開されているので、
同じく公開されているポジションと合わせて見ることで、
未登場隊員それぞれの戦い方や、隊全体の戦術まである程度推理できたり妄想できたりするのが楽しくてもうねえ。
この隊は皆ハウンド(追尾弾)を入れてるからそこが戦術の鍵なのかなーとか、
この隊は他にないような変わったトリガーセットばかりで独自路線を行ってそうだな…とか。
鉛弾とか幻踊弧月とか、特定のA級隊員が使ってるイメージしかないオプションの他使用者を探すのとかも面白い。

あと、全員の基本トリガーセットが公開されるということで、
必然的に本編未登場のオプショントリガーも次々名前が出てきちゃってるんですよね
正直ここは「見せられないよ!」とか言って隠すものだと思ってたので、堂々と名前出しててビックリでした。
(ちなみに、冬島さんが使ってる特殊工作兵用トリガーとかも名前初公開されてました)
今後、新たに開発されました!とかいって新種のトリガーを持ってくることは出来るでしょうけど、
少なくとも現時点でボーダー隊員が基本的に使っているトリガーの種類やら、
未登場キャラの戦闘スタイルやろを全部出し切っちゃったわけで。いやあ思い切ったことするなあと……w

⑥読者ランク戦 投票企画へのこだわり

BBFには、昨年6月頃にジャンプ本誌で実施された投票企画「読者ランク戦」の投票結果が収録されています。
(好きなセリフ・エピソード・ポジション、理想の隊長の4項目)
「まあでも、これはもうジャンプ本誌で一回発表されてたしなあ…」と思っていましたが、ページを開いてビックリ。
ポジション以外の3項目については、本誌で発表されたもの以外に、複数票を除外した単数投票のみでの結果も併せて発表されていたのです。
好きなエピソードで2位につけていた第29話(木虎vs米屋回)とか何でこんなに上位なんだろうと疑問に思っていたら、
今回の発表でガッツリ複数票効果だったことが分かって凄くスッキリしました。
ワートリは過去のキャラクター人気投票でも複数票・単数票両方の順位を1票の最下位まで全員分キッチリ載せてましたし、
こういう投票企画へのこだわりが凄く感じられて、私みたいな数字好き人気投票好きの人間としては非常にありがたいです。
一人で何百票もハガキ送るような人からしたら、単数投票版とか出されちゃうのは胸中複雑やもしれないけれど…。

⑦知りたいデータグラフの圧倒的情報量


かつて、コミックス5巻のおまけにこういう学業成績の分布を表したグラフペーパーが付いていて、大変好評を博していたのですが、
読者ランク戦の際に、こういった形で知りたいデータというのが募集され、その中から厳選された8項目が今回グラフ化されています。
流石にまだ未登場のキャラは含まれていませんが、
それでもボーダー隊員+上層部などの合計83名、上の画像の3倍超が所狭しと並んでいる光景は圧巻でした。
その1人1人がその位置に置かれている理由を考えるだけでいろいろ想像が膨らんで、
しかもそれが83人分×8グラフ分あるんだから、この16ページだけでとんでもない情報密度になっているのです。
ちなみに、グラフ化された8項目は以下のとおり。

・入隊時期
・モテるキャラ・モテたいキャラ
・城戸・忍田・玉狛派等のどこに近いスタンスでいるか
・通っている学校と所属クラス
・学業成績グラフ14巻ver
・描くのが楽なキャラ・動かしやすいキャラ
・生身の運動能力
・異性の好み傾向

モテ度や異性の好みなんかもキャラ萌え・カップリングで楽しむ層には相当な爆弾でしょうけど、
個人的には入隊時期と派閥スタンスの2つが知りたいところドンピシャリすぎてたまらなかったです。

入隊時期はなんといっても、ここからいろんな妄想が広がっていく土壌になるのが大きい。
ワートリは遊真と千佳がボーダーに入るところから物語がスタートするけれど、
時系列的にその前からボーダーに所属している数多の先輩隊員達にも、入隊したりチーム結成したりといろんなドラマがあったはずで、
時々垣間見える彼らの過去のドラマの豊富さが、群像劇としてめちゃくちゃ面白い理由の一端なんですよね。
そして、そこの想像を広げるうえでこのグラフが大きな助けになってくれるわけです。
例えば部隊単位のチームメイトに着目したら、
皆同時期に入隊している隊はやっぱりずっと一緒に歩んできたんだろうか、
逆に一人だけ後から入隊している隊は、こいつが加わる前のこの隊はどんな感じだったんだろうか…とか。
個人単位で見たら、
入隊時に周りが年上だらけだったであろうこの隊員は弟分として可愛がられてきたのかなとか、
同時期に入隊して年齢実力ポジションも近いこの2人はライバルとして凌ぎを削ってきたのかな…とか。

派閥スタンスは、城戸派忍田派玉狛派という派閥設定が序盤以降あまり話題に出てこなくなったので、
それ以降に登場したキャラ達がどの派閥にいるのかっていうずっと気になっていた疑問が拾われたのが嬉しい。
それに、各派閥は近界民排除主義・防衛第一主義・近界民友好主義といった思想の違いがあるので、
どの派閥に近い位置にいるかってところから、各キャラの思想や事情についての想像が広がるのも面白いところ。
「どこに所属しているか」じゃなくて「どの派閥にどのくらい近いスタンスでいるか」という形で表したのが絶妙なんですよねえこれ。
同じ部隊の中でも、2人は城戸派なのに1人だけ忍田派によってたりすると、部隊とは違う個人単位での思想が見えたりして非常に興味深い。
派閥ってあんま出てこなくなったし、死に設定になってないかな…とかちょっとでも疑った愚かさを反省させられました。

⑧全力回答のQ&A大量303問!

読者ランク戦ではあともう一つ、作者への質問箱というのが設けられていて、その回答が今回収録されています。
その数なんと303問!(おそらく作者のデビュー作「ROOM303」にかけたものと思われる)
担当編集曰く、元々Q&Aコーナーは8ページ程度の予定だったのだけれど、
あまりにも大量の回答が作者から送られてきたので、全部載せるために40ページまで増量したとのことw
元々作者とのQ&Aってのは公式twitterでもちょくちょくやってて、コミックスや公式サイトでも公開されているんですが、
今回はそれの超拡大版って感じですね。
「修の隊服の肩のでっぱりは隊長ショルダー」「迅の職業は実力派無職」とかコミックスおまけで垣間見せる言語センスが相変わらず光っていて、ちょくちょく笑みがこぼれちゃいます。
質問の内容は多岐に渡っていて、
「三輪の好きな食べ物」「小南先輩の騙されエピソード・忍田本部長のやんちゃエピソード」みたいなキャラのファン向けのものとか、
「歌川や鋼が現在の所属部隊に入った経緯」「槍弧月やレイガスト、合成弾の開発秘話」といった興味深いエピソード、
「モブキャラの○○と××が実は親子」みたいな裏設定、
「ボーダーのインフラはどうなっているか」「倒したトリオン兵の残骸処理」など世界観を補強するもの、
「近界遠征のときのベイルアウトはどうするの?」
「二宮隊や影浦隊は大規模進行のときどうしてたの?」など読者の間で活発に議論されていたものの答え、
「話の組み方や重視していること」といった作劇方法、
中には「未登場の合成弾の種類」みたいな「え、それ答えちゃって大丈夫なの!?」ってものまで。
ホントに種類豊富で、様々な角度から楽しめるバラエティ豊富で大ボリュームな303問になっています。
個人的には、ずっと気になっていた「個人ランクの決め方」や「部隊の結成・解散時のランクの扱い」辺りの答えが得られたのが一番嬉しかったかな。
ワートリは膨大なオリジナル設定がある一方で、
説明過多になってテンポを鈍らせないよう、出来るだけ自然な流れで最小限の説明をするような作劇になっているので、
触れられず疑問が溜まっていく細部の設定をこうしてQ&Aで埋めていってくれるのはとてもありがたいですね。

他にもいろいろ語りたいところはあるけれど、とりあえず大まかなイチオシポイントとしてはこんなところかなー。
読み終わってまず思ったのが、
決して蔑む意味ではなく、「葦原先生設定厨すぎぃ!」ってことでしたw
全員のポジション・トリガーセットが決まってる時点で、
未登場隊員全員のビジュアルやら戦い方やらも大まかに決まっているんだろうし。
戦闘以外の部分もグラフやQ&A見てるとキャラ・武器・世界観への設定の練り込み具合が伝わってくる。
例えばグラフの中で同じ学校・クラスのキャラってのが明かされてたけど、
見返してみると確かに過去の描写で同じクラスの隊員同士が集まってワイワイしてたりとか…。

一方で、あまりの初出情報の多さに「こんなに出しちゃって大丈夫なの…?」とも。
読者側の驚きが薄れないかってのもあるけど、それよりももっと大きな問題があって。
入隊時期のグラフで作者自身が、「これ載せると、後で別の展開思いついた時に変えられなくなっちゃうけど、まあいいや。大丈夫大丈夫」って冗談めかして言及してますけど、ホントこれだよなあと……w
作者の性格的に、「あの時はああ言ってたけど、やっぱりこう変えたわ! あれは無かったことにしてね!」みたいなのもあんまりやりそうにないですし。
まあそこは、繰り返すようだけど作者が出しても大丈夫って判断したことを信頼するっきゃないですね。

そうそう、今回のBBFで個人的に一番素晴らしいと思ったのが、
新しい情報を得ることで「なるほどなー」だけで終わるんじゃなくて、
「ということは、つまりこれはああなっているのでは…?」みたいな感じで、さらなる想像の広がりに繋がっていくことですね。
上述したグラフの入隊時期とか所属派閥とかは言わずもがな、
未登場隊員のプロフィールとかも、ポジションとトリガーセットを元に想像を広げて、実際に本編で判明するときの答え合わせを楽しめる。
Q&Aで作者自らが「(漫画を描く上でのテーマは)読者の想像力を刺激すること」と語っていて、
あとがきでも二度繰り返して「この本が読者の愉快な空想の助けになれば幸い」と述べていますが、まさにその狙い通りドンピシャなんですよね。
完全に葦原先生の掌の上だなあ…w

あと、昨年末頃のワートリは4週に1回くらいといつにもまして休載ペースが早まっていたのですが、
今年に入ってからはまだ一度も休載が無いあたり、
あの頃休みが増えてたのは、このBBFの作業に全力投球していたことも原因の一端なんじゃないかと邪推してみたり。
休載そのものを美談にして語ろうとは思いませんが、
今回のQ&Aからも漂ってくるように持病で体調ボロボロ週刊連載キツキツの中でも、
「ファンブック出すなら本気で読者に満足してもらえるものを作らないと!」と使命感に燃え、
「こういうこと載せたら楽しんでもらえるかな」とあれこれ全力でサービスを盛り込む。
そういう真摯な姿勢を元にこの本が作り上げられていることは、読んでみたらこれ以上ないくらい伝わって来るし、
ここまで好きになったコンテンツが、そんな作者の手によって生み出されていることを凄く幸せに感じました。

ともあれ、ものっすごい情報とエンタメ精神の充実した、素晴らしいデータブックでしたとさ。
「まっさらな状態で純粋にワートリ本編を読みたい」って人だけは避けた方が良いかもしれませんが、
それ以外の方なら、コミックス集めてるレベルの人は言わずもがな、
「ジャンプ本誌で毎週そこそこ楽しみにしてるよ」ってレベルの読者も、是非読んでみて欲しいものです。
これがあれば、週刊だけで読んでる人の「あれ、このキャラっていつ出てきた誰だっけ?」問題も解決するだろうし、
練り上げられた設定や想像の余地の深さを改めて確かめることで、
「遅効性SF」たるワールドトリガーの魅力がジワジワと効いてきて、これまでとは見違えるくらい面白い作品に見えてくるかもしれません。


ではではこんなところで……と言いたいところでしたが、
新情報に対するネタバレ全開での感想も書きたくてウズウズしてきたので、以下書きなぐっていきます。
まだBBFを読んでない方は、ここから先は読まずにUターン推奨。

キャラクター・各隊紹介について

まず全体的な感想として、
・オペレーターが隊長の隊ってアリなの?
・戦闘員一人+オペレーターのみでランク戦参加してる隊があってもいいよね?
・あんだけ従兄弟がいるんだから、兄弟で隊員やってる子とかいてもいいのでは?
という、前々から感じていた要素が見事にしっかり拾われていて、流石葦原先生だなーとw
あと、ガンナーで強そうな人がそこそこいそうなのが嬉しい。
今までA級クラスの強キャラはオールラウンダーやシューターになるキャラばっかで、A級唯一のガンナーは唯我という体たらく。
ゾエさんも特殊系だし、A級クラスといえる純ガンナーは犬飼と辛うじて諏訪さんくらい?って感じで、
どうにもイマイチな印象が拭えなかったですからね。ポジション人気投票の結果も振るわないし…。

以下ページ順に箇条書き。

●林藤支部長つえー。
忍田さんの「本部最強」って言い回しから、実はボーダー全体での最強はこの人なのでは?とも予想してたけど、それも十分あり得そうですね。
射程から察するにポジションは中距離・銃手射手万能手辺りっぽいけど、
中距離ポジの射程は基本4で、6はトリオンエリート二宮と特殊武器のゾエさんだけだから、
支部長も普通の突撃銃使いではなく、ゾエさんみたいな特殊スタイルなのだろうか。
●沢村さんやっぱアタッカーかー。援護よりの性能だし忍田さんを支えてだろうなあw 現役時代見てみたいわー。
雷蔵に何故ステータスが!? ってかつっよ!とか思ってたらまさかの昔はトップクラス弧月使い設定。
昔は痩せていたらしいし、雷蔵という名の響きに合ったイケメンだったのだろうか…w
しかもエンジニアとしてもレイガスト開発した有能とか、この人設定盛りすぎでしょ。
エネドラッドの担当を任されてるのも、知武共に優秀だからこそなんでしょうね。
●天羽がノーマルトリガーでも強い。16歳組最強なのでは?
というか今まで黒トリ使いのイメージしか無かったので、普通のトリガーを使う光景を想像できていなかった。
優秀だし未所属だし名前が天候関係だし、ここに来て自分の中で天羽が玉狛第2四人目説が急浮上してきたわー。
雷蔵説なんかも出てたけど、迅さんが「そいつ」呼ばわりしてるあたり19歳以下っぽいしなあ。
ただ、貴重な城戸派黒トリ使いのB級、しかも玉狛への転属を本部がみすみす許すかという問題がデカいわなあ。
あと、天羽が入るとますます修だけSE無いのが際立っちゃいますね…w

●国近がオペ総合性能No.1でビックリ。てっきり月見さんがナンバーワンかと。
出水のステータスも凄いし、A級1位はホント唯我以外物凄いんだなあと。
でも最強オペの座はやっぱり草壁さんが持っていくのかしら。
●草壁隊構成員の名前でエンブレムの由来が見えて納得。
エスクードが玉狛限定じゃなかった
烏丸と迅しか使ってないからけっこう皆思い込んでたよね。
もっと使われてもいい気がするけど、強者だけが使ってるトリガーはやたら優秀そうに見えちゃういつものパターンかしら。
●草壁隊のスナイパー、並び順を見るにライトニングメインなのでは。
茜ちゃんも結局イーグレットメインだったし、この人唯一無二の可能性が。
サイレンサーとかも入ってる辺り、チクチク嫌がらせ特化で佐伯や緑川に取らせる戦術かしら。
●改造トリガーやら試作オプションやらガンガン試す加古隊のロマン部隊っぷり素晴らしい。
改造ハウンドってのは今本誌で出てきてるあの球状のやつがそうなのかな。
正攻法で押し勝つ王道の戦術に進んだ二宮との対比がまた熱いですよね。二宮加古の関係性は何から何までドラマ漂わせすぎである。
●加古さん→双葉ちゃんの関係が「部下」なのも、
鳩原を部下呼びする二宮イズムと共通するものあるよね。隊員を部下って考えてるのたぶん既出キャラだとこの2人だけでしょ。
●片桐さん、待望のガンナーA級隊長。
でも、どっちかというと補助メインでROOM303の主人公だった雪丸がエースっぽい気がする。
イーグレット持ってるのも面白いですね。一人くらい中・遠の2ポジション対応キャラがいてもいいのでは…と思ってたので。
雪丸君まさかのレイガスト二刀流。
純粋にブレードレイガストでポイント稼ぐキャラを見てみたいけど、こいつもレイガストパンチャーなんじゃないか疑惑が…w
にしても現状レイガスト使いが現状彼とレイジ・鋼・修の4人だけで確定しちゃったので、ますます修の格落ち感がひどいことに。
●そして謎の新ポジション観測手(スポッター)登場。こんなとこでサラッと明かされるとは…。
片桐といい雪丸といい、片桐隊は割と変態要素が感じられて楽しみですね。
彼らの復習するためにジャンプ+のROOM303読み返そうと思ったら、
今回収録のエリ迅がセットになっていたからか非公開になっててガックリ……。
いつかトリガーキーパーとセットで公開してほしいところ。
●レイジさん枠足りてるの?と思ってたらまさかの改造スロット増加。
ステータスの高さといい万能さといいこの筋肉いろいろと反則すぎでしょw
レイガストパンチの正体がようやく完全に明かされたのはスッキリしました。
●とりまる5人兄弟、なるほどなー……。
●家族構成母だけなのに、その母が故人と明かされている迅さんの闇は深い。遊真も同じ境遇になってるのがまた…。
というか、上でも書いたようにレイジの父や三輪の姉が載ってるから、
片親しか記載が無い迅・遊真・草壁・ユズル・海老名隊スナイパーの5人は、
離婚とかそういう死別以外の理由で親と縁が切れてるって感じなのだろうか。
こんだけ人数がいたらそういう家庭が何人か混ざってても全然不思議じゃないけれど。

二宮の攻撃力www 上位がアタッカーだらけの中に混ざってるとかやっぱ化物ですねえ。
●鳩原の狙撃技術、ユズルの誇張でも何でもなくホントにナンバーワンだった。
それとスパイダーを持ってる辺り、木虎が言ってた「獲物を仕留めるだけが罠の役目じゃない」ってことを実感してたんじゃないかなあとか妄想してみたり。
そもそも戦闘スタイルがアレだし、鉛弾の件とかいろいろ試行錯誤してたみたいだしね。
●指揮ステータスを投げ捨ててる影浦隊のヒャッハー感好き。
一番指揮ステの高いヒカリちゃんが仕切り役なのかしら。パワー系軍師とか言われてるし…w
●ユズルが父子家庭っていうのが凄くしっくり来ると同時に、鳩原に母性を見出してたんじゃないか的なことをどうしても考えちゃうよね。
好物が家庭の味を連想させるようなものなのもちょっと考えさせる。
「はぁ!? 弓場ちゃんが男!? ざっけんな!」と勝手に期待を裏切られた気分でしたが、*3
ハンドガンオンリーの二丁拳銃使いという面白スタイルだったので許した。
拳銃メインは唯我茶野隊と雑魚イメージしかないので、カッコよく戦って欲しいところ。
●残る未登場キャラで唯一強い女の子っぽい帯島ユカリちゃん、ブレードと射手弾丸との合わせ技で万能手っていうのが唆る。
小南先輩やメテオラ熊ちゃんみたいな魔法剣士スタイルが好きすぎるので、
弾丸をただの攪乱用の補助じゃなく完全に両立してくれるならくっそ楽しみである。
歌川も一応そのスタイルっぽいけど、あいついつ見てもブレードしか使ってないからな…。
●王子隊、全員ハウンド持ちっていうのがなんだけ嫌らしいチームカラー感。
●修と唯我が思ったほど性能差無かったので、あれだけ修が負け越すのはやっぱトリオンの差が痛いのかしら。
銃手・射手同士の戦いは削り合いになりそうだからそこがモロ影響しそうだしね。
●期待を裏切らない千佳のトリオンの突き抜け方。しかもホントはもっと上というwww
黒トリ使いと見比べると、千佳のトリオンは黒トリ級っていう設定がちゃんと守られててなるほどなあと。
●香取ちゃん、同じ近距離万能手の木虎・三輪を上回る攻撃9。
流石に総合力では劣るだろうけど、B級中位隊長としてそこそこの格は備えてるのかな。
というかこの子、超モテたくて超面食いで純城戸派といろいろグラフでの立ち位置が美味しすぎて株爆上がりしました。
是非千佳の鉛弾の餌食になったり、修のスパイダーに絡め取られたりして欲しいところ。
●三浦くん幻踊弧月持ちだった。
米屋のせいで槍のイメージしかないんだけど、刀弧月の刃先がうにょうにょするのはちょっと楽しみ。
荒船隊やっぱり個々のスペック高すぎますね
B級中位はどこもそこそこだけど、ここはちょっと頭一つ二つ抜けてる。
イーグレットマスタークラスの荒船より他2人の方が狙撃の腕は上っぽいから、
これ全員A級でも十分通用するレベルなのでは。
やっぱり全員狙撃手とかいう変態構成のせいで上にいけないのでは。
荒船攻撃手時代はもうちょいランク上だったのでは。
●唯一失態描写があって可哀想な加賀美ちゃん、
能力自体はB級中位平均くらいだけど、並列処理6で狙撃手三人はやっぱりちょっと大変そう。
あと家族構成のオウム、オウムで草。みんな犬猫とかなのに異彩放ちすぎでしょw
オペレーターなのにトリオン量7の小夜子ちゃん
トリオン7が優秀といえるラインっぽいのでホントすごいですね。
こういう戦闘員に向いてなさすぎるけど、実はトリオン優秀なキャラがいるのは面白いなー。
●柿崎隊、巴君も弧月持ってる辺り全員万能手路線なのかしら。凄く器用貧乏感。
漆間さんソロでランク戦参戦してB級中位www
隠密スタイルっぽいトリガーセットも面白いしめっちゃ見てみたいですねこの人。
この人ならNo.1ガンナーでも太刀川二宮当真に見劣りしないのでは。
オペレーターと1対1ってのもいろんな意味で面白そう…。
常磐隊、全員サイレンサー持ちでしかも戦闘員4人部隊か。
オペがよっぽど優秀じゃないと4人部隊はキツいって設定がある分、
4人で上手くいってない部隊も見てみたいから、常磐隊のオペ子はあんまり優秀じゃない方がいいなあ。(ひどい)
●吉里隊のモブ2人がまさかのゾエさんと月見さんの弟妹の予感。
言われてみれば確かにビジュアル似てる気もしますね。
兄弟ネタはもっと強キャラ同士で見てみたかった感もあるので、
彼らには是非まだ若くてこれから伸びてくる隊員であってほしい。
●新三馬鹿がそこらのB級下位よりも優秀そうなレベル。
何だかんだでやっぱそれなりにエリートなんですねこいつら。

●ちゃんと黒トリ迅のステータスを分けてくれる辺りわかってるわー。
というかトリオンが30伸びるとか黒トリの規格外っぷりがわかりやすく伝わってきますね。
この性能で射程が10あるのも最近のガロプラ戦見てるとヤベーなあと。
ブレードそのものもQ&A曰くかなり高性能みたいで、「距離を詰めればただのブレードと同じ」とは何だったのか感。まあ黒トリにしてはショボくなるってのは分かるけど。
●アフト勢、黒トリは言わずもがなとしてランバネインとヒュースの性能でビビる。
高性能トリガー+角の合わせ技ヤバイですね。ホントアフトクラトルはチートだわ。
ランバネインはともかくヒュースはここまで凄いと思ってなかったので、迅さんが一人で粘ってたのはかなり頑張ってたんだなあと改めて。
●ガロプラも凄いっちゃ凄いんだけど、あくまでボーダートップクラスと同等程度なのでアフトの後だと見劣りまくりですね。
こうして見るとここのところの楽勝ムードも納得がいきますね。

初出トリガーまとめ

・バッグワームタグ
・スイッチボックス
サイレンサー
・タイマー
・魔光
・ダミービーコン
・強化レーダー

他は多少なりとも予想がつくけど、タイマーと魔光はホント謎。加古隊ロマン部隊すぎるわ…。
タイマー+テレポーター(+オペレーターの支援)の合わせ技がファントムばばあの由来なのかしら。

A級B級ポジション分布(内訳が左から順にA級、B級上位、B級中位、B級下位)

攻撃手:27人(9,9,4,5)
 銃手:19人(3,4,5,7)
 射手:10人(2,3,2,3)
万能手:15人(7,1,3,3)
狙撃手:18人(6,5,5,2)
観測手:01人(1,0,0,0)
特殊工作兵:3人(2,0,0,1)
完璧万能手:1人(1,0,0,0)

下位にいくほど銃手が増える傾向が印象的。
センスが問われる射手との比率も下位に行くと変わってきますね。
ポジションとは変わるけど、近接武器も下位に行くほどスコーピオンより弧月の方が多くなってきてて、
やっぱり弧月や銃手といった無難な選択を取るのが下位隊員だと基本なのかなあとか。
今上位にいるスコーピオン使いの中にも、元は弧月使ってたキャラとかいるかもしれませんね。

知りたいことグラフ

まず、あれだけの数のSDキャラをちゃんと初見で見分けられている自分にビックリ。
香取隊の三浦君だけは自信無くて一度リストを見返したけど…w
5巻のおまけペーパーを初めてネットで見かけた頃は、まだ時枝菊地原奈良坂歌川辺りがかなり怪しかったというのに。

◎入隊時期
●レイジさんも旧ボーダー時代からかー。最上さんと面識あるのはこの辺りまでなのかな。
というか、今気づいたけど最上さん死亡が旧ボーダー時代、迅の風刃入手が太刀川迅ライバル時代なので、
風刃ってすぐに迅の手に渡ったわけじゃないんですね。何故かずっと勘違いしてたわ…。
最初は忍田林藤とか別の人が持っていて、次の人の手に渡るタイミングで争奪戦した感じなのかな。
●新ボーダー設立にあたって今の幹部三人が招集されてるのは凄く納得。この3人いないと今のボーダー成り立たないもんね。
●新ボーダー設立時古参メンバーの中で唯一現在高校生以下の三輪。
みんなの弟分として目をかけられてたんだろうなーとか思うと、
14巻の隊長会議での彼を見守る迅太刀川嵐山の会話シーンとか凄くあたたかみ感じられてきて沁みてくる。
那須隊鈴鳴第一辺りはみんな入隊時期が近いので、揃ってチーム組んで今まで歩んできたんだろうなあと。
●逆に木虎一人だけ離れてる嵐山隊とかは、本編でも言われてた3人の時期が長かったんだろうね。妄想が広がる。

◎モてるキャラ・モテたいキャラ
●モテるのにモテなくていいキャラの多さがワートリらしい
●でもちゃんとモテたい面々もいることに安心
雷神丸ズルいわwwww

◎キャラ別派閥
●城戸派っぽくないキャラが増えたから、「忍田派が最大勢力になっちゃうんじゃ…?」と密かに思っていましたが、なるほど自由派がいるのか…
●同じ隊でも意識の違いがあるのが面白いですね。城戸派からはみ出てる歌川国近みかみかとか。
●玉狛の中で案外迅が中央よりなことにビックリ。
小南辺りと違って派閥意識が強くなさそうな中立派ってことなのか、
それとも母親の件とかもあって、言うほど近界民友好派に振り切れないのか…。
●二宮隊も加わって、何だかんだでやっぱ城戸派は最大勢力なのね。
残る草壁片桐生駒弓場王子隊の中でも最低1つぐらいはここに属するチームあるでしょうし。
黒トリ遊真が加わっても、向こうが天羽込みでの計算なら言うほど玉狛の方が上回るのかはちと微妙なような…。
まあでも玉狛は林藤支部長に、まだ見ぬ近界民エンジニアとかも強キャラ戦闘員の可能性あったりするからなあ。

◎通っている学校と所属クラス
●天羽君、一応学校に通ってるのね。制服姿がイメージできない…w
●狙撃手訓練で仲のよかった佐鳥別役半崎や、勉強の面倒見たエピソードのある今と国近当真が同じクラスでホント細かいとこまで設定してるんだなーと感心。
●中学も普通校組はみんな同じ学校って設定なら、
遊真や修が千佳夏目以外の中学普通校組と学校で会話してるところ見てみたいっすね。
でも遊真の学校は確か「三門市立"第三"中学校」だったから、他の子は第一とか第二の可能性もあるか。

◎学業成績グラフ14巻ver
●二宮さん体育会系・犬飼文化系がちと意外。二宮は言われてみればわりと納得だけど。
●オペ子は成績いい子と悪い子となんか両極端ですね…。

◎生身の運動能力
●何だかんだみんな生身でも運動神経いいのね。じゃないとトリオン体で動くイメージ湧きづらいか。
●あんまり動けない子はスナイパーとかなので、
運動能力最弱で高機動シューターやってる那須さんはホント特殊ケースなんだなあと。想像力と鍛錬の賜物かな。

◎異性の好み傾向
●唯我の上をいくヨーコちゃんおいしすぎ。
●カゲが一番性格重視なのは納得すぎ、というかちょっと重たいね。
●三輪君の「性格よくて明るい子」もなんか姉のこと重ねてそう感が…。
●こういうのはやっぱり好きなカップリングと照らし合わせたりしてる楽しまれてるものなのかな。
木虎氷見ユズル古寺奥寺とか、公式で矢印出てる子は特定のキャラをイメージして見ちゃいますね。二宮もちょっと鳩原感。あと那須さんと熊谷さんは(ry

Q&A303問

気になったのだけチョイスしていく感じで。
●Q18:小南が学校とは別人っていうアニオリの描写は正しかったのね。こういうとこまで設定渡してるんだなあ。
●Q45:風間さんがどんどんお茶目キャラになっていく…。
●Q52〜58:怒涛の太刀川弄りwww とくに熊谷とのエピソードがツボ。
●Q63:当真冬島を尻に敷くJKオペレーター真木理佐ちゃんはよ見たい
●Q72:木虎千佳を庇う立方体こと諏訪さんの男気好き。
●Q78:荒船隊の経緯(結成が先か、荒船転向が先か)気になってたので質問してくれた人ありがとう。
●Q94:先人のいない道を開拓していった東さんマジスナイパーの始祖。
大学院での研究内容といい、もう将来のボーダー幹部待ったなしでしょう。
●Q101:忍田さんやんちゃすぎるwww 今回一番ネタキャラ化が進行した人なのでは。
●Q104:鬼怒田さんの離婚理由…。でもこれだと最終的に復縁エピソード用意されそうですね。
●Q130:県外スカウト組ってことは、国近はやっぱ北海道出身なのかな。
というかわざわざそんなとこまでいって、しかもどうやってトリオン量で見分けられたないオペレーターを掘り当ててきたのだろうか。ゲーマーとしての危機操作テクニックが目にとまったのかな…w
●Q133:描き分け出来てないという指摘を、
「顔が似てるキャラは血縁関係あるのでは?」ということにして逆手にとっていくスタイル上手い。
…なんて呑気に考えていたら、Q124の内容も合わせて陽太郎が風間兄(林藤支部長の弟子)の息子説というのが流れてきて絶句したわ。そうかそういう繋げ方があったか…。
●Q145:合成弾の誕生経緯軽っw というか出水ホント大物ですね…。
二宮や加古といった他の強シューターの登場でちょっと印象薄れ始めてたけど、ステータスも相まってやっぱりとんでもない化物なんだなあと。
いくらエースが太刀川といえど、サポート役にこの天才がいてこそのA級1位ですよね。
●Q154:一方、槍弧月の誕生にそんなドラマチックな経緯があったとは…。
木虎もそうだけど、修を見ているだけにトリオン量で苦労した先人のエピソードは熱いですね。
幻踊弧月も槍との相性から独学で見つけた戦法っぽいし、米屋は飄々としてるようでいろいろ試行錯誤してるんだなあと。今回一番株が上がったキャラやもしれません。
●Q155:弾丸トリガーの強化・流行にブチギレてエンジニア転向とか雷蔵破天荒すぎる。
二宮辺りがブイブイ言わせた時期だったりするのかな。
雷蔵はレイガストだけじゃなく、近年のシールド強化にも携わってるんじゃないかなこれ。
にしてもこういう、「弾丸強化→対抗してシールド強化」とエンジニア同士の代理戦争みたいな感じで組織力が強化されていく構図面白いね。
●Q157:「天体名トリガーと動物名トリガーは別の開発チームが作ってるのでは」という説は前からあったので、やっぱり開発チームが複数あるんだなあと。
「魔光」とかいう厨二ネーミングをしたチームが気になります。
●Q193:SE持ちは黒トリになりやすい。お馴染みの迅さん黒トリ化フラグがまた一つ…w
●Q203:初期修がトリオン概念を全然知らなかったのは一応理由があるのね。
コネクションがあればC級でも間接的に情報入ってくるんだけど、初期修はぼっちっぽいものね。
●Q210:水沼親子まじか…。こういうモブキャラの密かな繋がり楽しい。
●Q230〜252:ランク戦、個人ポイント辺りの気になってたところ知れて嬉しい。今回一番の収穫かな。
●Q235:部隊入り希望オペレーターの選択権が組織ではなく戦闘員側にあるなら、オペ子がみんな美少女だらけな理由に説明がつきますね…。男性オペレーターとか需要なさそうだし。
●Q284:「『集団戦を作る方が楽』とか葦原先生変態すぎでしょ」と思ったけど、
本人も語っているように個人戦だと爽快感で押し切るしかない中でそういう画力にちょっと欠ける葦原先生としては、
勝負そのものを面白く作りやすい集団戦を選んだのはなるほど合理的だなあと。
といってもやっぱり才能が無いと面白い集団戦とか描けないだろうけど。
●Q282,290:葦原先生ホントご自愛ください…。
「85話は体を壊した時期に最終回のつもりで考えた」とか聞くとこっちもますますあの話が感慨深くなってくるわ。
●Q303:マネージャーさんはやっぱり先生の奥さんなのかな?

●海外インタビュー、部活ものとしてハイキューに影響受けてるってのは凄く納得感。
私も現ジャンプ連載陣ではワートリの次くらいにハイキューを評価してるので、
好きな漫画家が好きな漫画を評価してるってのはなんか嬉しいですね。

指が疲れてきたので一先ずこんなところで。ではでは。

*1:昨年6月頃にジャンプ本誌で実施された投票企画。好きなセリフ・エピソード・ポジション、理想の隊長の4項目

*2:何故かレイジさんだけ名前呼びになっているのがちょっと謎だけど

*3:名前だけで完全に性別決め付けるのは早計やもしれませんが