「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」感想③(キャラ語り)

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・「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」感想①(総評)
・「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」感想②(シナリオ振り返り)

上の続きで、閃Ⅲにおける各キャラクターの印象やアレコレをダラダラ垂れ流す記事になります。
元々②と合わせて一つのつもりでしたが、うっかり文字制限にひっかっちゃったので分割。
ピックアップするキャラはメインの新Ⅶ組メンバーと、
あとは何かしら書きたいことがあるキャラを適当にピックアップしていく感じで。

(※以下ネタバレ含みます)

・リィン・シュバルツァー
回を増すごとに、ハーレム要員が増える一方で悲惨さにも磨きが掛かっていく主人公。
正直3(4)作も同じ主人公が続くのは辟易気味でもあるんですが、
リィンの場合、作品ごとに違った一面が見えてくるのがその辺を緩和してくれてる気がします。
Ⅰの段階ではロイドのコンパチキャラ的な風に見てたんですが、
Ⅱでは厨二パワー全開とそれに反してメンタル面の問題が見えたり、
最後にはヤサグレ気味のヒーローと化したりでロイドと差別化ができてきて。
Ⅲでは大人に成長し、生徒を導く教官という立場になったことで、また新しい側面が見えてきたかなと。
この辺は属性詰め込みまくり主人公だからこその利点かもしれませんね。
Ⅲでは特に、年齢の成長だけじゃなく環境が一新されたことも大きくて、
分校生徒やランディ、オーレリア、あとはパトリック辺りとの絡みがリィンの新しい一面を引き出してくれたように思います。
パトリックといえば、優等生主人公リィンの貴重なアクセントだったシスコン描写に磨きが掛かっていたのも、
キャラの個性を強調してくれていて個人的には楽しかったです。
なんにせよ、リィンに関してはとにかく最終的に報われてくれという点に尽きますね。

戦闘面では相変わらず安定した高性能ぶり。
新Ⅶ組に混ざると一人だけレベル高いのが教官の貫禄を表してて良かったです。
前作だと疾風連発してたイメージですが、今作はCP消費的に使い勝手のいい孤月一閃ばかり酷使してましたね。
オーダーは鉄心がコスパ良しの高性能、かつ太刀風や瞬迅雷光みたいなバランス崩壊レベルでもなくてお気に入り。
ウォレスやオーレリアとのタイマンイベントは、これ込みでけっこうバランス取れてて楽しかったです。
パーティ戦闘になるとブレイクタコ殴りで圧勝できちゃうから、シンプルなタイマンの方が面白いってのもどうなの…ってところですが。

・ユウナ・クロフォード
デモムービーの「クロスベルを返してよおおおお!」発言で、
今作ではクロスベルが炎上してこの子がキーパーソンヒロインになるだろうと予想してたんですが、
クロスベルが思ったほどヤバイことにはならなくて、その立ち位置もアルティナに持って行かれた感じでしたね。
使用武器からしてロイドの女性バージョンみたいなキャラかと思ってましたが、
蓋を開けてみるとむしろエステルに近い感じでした。元気で世話焼きでちょっと抜けてて、あと目上の人への礼儀がなってないとことかw
旧Ⅶ組のオリジナルメンバーは揃いも揃ってクール・生真面目なキャラばかりだったので、
新Ⅶ組はユウナとアッシュ辺りがそのへん変化付けてくれてて良いと思います。
キャラ関係でいえば、アルティナに対してお姉さんぶる描写が凄く好き。
あと、①親族を亡くしている②王貴族・権力者・偉人の子など恵まれた血筋③孤児、戦場で生きてきたなど悲惨な過去④異能持ち
…という、軌跡キャラ造形テンプレパターンのいずれにも当てはまらないのはちょっとビックリですね。
ありふれた一般家庭の一市民であり、珍しく両親も揃って健在なようですし。
閃どころか零碧・空まで遡っても、
出自や親の存在が明らかなパーティメンバーは全員どこかのパターンに該当してると思います。*1
今作でも息を吐くように親が死んでる話がポンポン出てくる中で、
ユウナのこの普通さは、かえって唯一無二の特殊性を強調しているようで面白いですね。

次回作ではリィンとロイド達クロスベル組を繋ぐ役割を果たすのでしょうが、
ただのパイプ役だけに留まらず、彼女自身のドラマももっと発展させて欲しいですね。
新Ⅶ組のまとめ役で、それこそ第二の主役といってもいいポジションなわけですし。
後、気になってるのが支援課との関係でして。
ユウナって最初はリュウやモモみたいな支援課ファンの一市民かと思ってたんですが、
キーアやツァイトの事情まで知ってるっぽかったりして、最早関係者と言っていいレベルで深入りしてますよね。
零〜碧までの本編中に実はこんな友人がいましたって後付けは流石に無理がある気がするので、
碧のED後に警察学校繋がりやらで交流が深まったってのが妥当なところでしょうけど、
そしたら碧のED後もロイド達はすぐに地下レジスタンスと化したわけじゃなく、しばらく日常を謳歌する余裕があったわけになるよなあと。
この辺の経緯がハッキリしないとモヤモヤが残るので、次作でちゃんと明かしてほしいところです。

あと、ユウナはいい加減ウンザリなリィンハーレムに組み込まれるより、
クルトとカップリングして同年代の固定カップルでニヤニヤさせてほしいよなあと。
序章のラッキースケベや2章の励まし描写でそういうの期待してたんですけど、そっからはあんまり2人の描写無かったですね。
というかこういうこと考える辺り、やっぱり自分はカプ厨的な要素あるのかもしれないなあ。
でも人気投票結果載ってる閃マガ読んでたらユウナ×クルトに対して似たような意見多かったので、
ハーレムじゃなくそういう需要もやっぱりあるんでしょうね。まあ元々空がそういうノリのゲームだったわけだしね。

戦闘面では近距離と遠距離を使い分けられる武器ギミックのアイデアが魅力的でした。
というかフィーやサラの武器設定の頃からこういうの出すべきだと思ってたので、ようやくって感じかな。
クラフトも加速まで揃って使いやすいし、
オーダーもブレイクゲーの今作においてはかなり有用だしで、安定して使いやすいキャラでしたね。

・クルト・ヴァンダール
細身の美形がデカイ剣を振り回すといういかにもなJRPG的ビジュアル。
二刀流ってヨシュアやフィーみたいなダガータイプを連想するので、
クルトのあの両手剣サイズの二刀流はちょっと面食らいましたね。というかあの武器なんかオモチャみたいであんま強そうに見えない……。
…と開幕で武器にケチつけちゃいましたが、クルト自体はわりと気に入っているキャラクターです。
新Ⅶ組の生徒はリィンと5者5様の教師生徒関係を築いていますが、
同性・貴族・剣士と繋がりのあるクルトとのそれが一番、ストレートな師弟感あって好きですね。
華やかさはないですが人格や成長描写もキチッとしていて、今のところ新キャラでは一番好感度高いかもしれません。

次回作では新Ⅶ組としての活躍以外に、ヴァンダールの人間としての役割に期待したいところ。
ミュラーとの兄弟タッグは是非見てみたいし、後はやっぱりセドリック関連でしょうか。
新Ⅷ組・特にクルトのライバルポジションとして置かれている彼だけは、リィンではなくクルト中心でケリをつけてほしいですね。
Ⅲのプレイ途中までは、激突を通してセドリックとクルトがオリビエミュラーみたいな関係を築いていけたら熱いよなあと思っていたんですが、
最終的にセドリックがちょっと行き過ぎちゃった感あるので、今となってはそれもどうかなーって感じだなあ。

二大流派の中伝という、旧Ⅶ組最強のラウラと同レベルの位置づけであるはずなんですけど、
今作は敵味方の強大さやクラスメイトの超人っぷりのせいで、あんま凄さが目立てなくてちょっと不憫でしたね。
一応純粋な生身の武力でいえば、分校生徒最強候補はクルト、アッシュ、あとレオノーラ辺りになるんでしょうが。
個人的には正面きっての一対一ならクルトが、何でもアリなルールならアッシュが最強みたいなバランスだと嬉しいかな。
一方で、ゲームとしての戦闘性能は今作屈指の強キャラだったかな。
低コストで高ダメージ・高ブレイク値を叩き出せるレインスラッシュの圧倒的な使い勝手と、
BP消費2で硬直時間を削れるチートオーダー太刀風の陣の組み合わせが相当えげつなくて。
長らくレギュラーメンバーにいるクルトがこんな感じだったせいで、
ブレイク→太刀風→レインスラッシュや孤月一閃でタコ殴りという脳死戦術が定着しちゃった気がします。

・アルティナ・オライオン
今作におけるMVPじゃないでしょうか。
正直閃Ⅱの時点ではあんまり興味持てないどころか、
「ミリアムのライバル役にしても中途半端だし、あざといサービスロリキャラ増やしただけ」みたいな割と辛辣な目で見てたんですが、
まさか今作でこんなにも良いキャラに化けるとは思いませんでした。
無感情系人造少女が、仲間との触れ合いを通して自我・家族愛に目覚める物語とか、
ベタなんだろうけどやっぱりグッとくるものがありますよね。
フィーも近いものはありましたけど、幼さや健気さを強調されてる分アルティナの方がより破壊力あるような。
元々ビジュアル偏差値は高かったし、
Ⅱの珍妙な格好から、Ⅲでカワイイ制服姿にチェンジしたのもポイント高い。
ユウナをはじめ分校生徒皆の妹分として暖かく見守られながら、
徐々に表情が柔らかく、愛情に芽生えていく過程は見ていて微笑ましかったし、
クライマックスの絶望的な状況の中で見せる成長からの一瞬の抵抗は、今作一の感動ポイントでした。
キャラ単体の魅力もそうですが、
彼女の成長が新Ⅶ組・第二分校の物語の成果として一つの象徴になっている点でも、果たした役割の大きいキャラだと思います。
人気投票でリィンに次ぐ2位だったのも、そりゃまあ人気出るわなーと納得ですね。

Ⅲで大事なことをだいたい描けた分、次回作ではあまり期待する課題も残ってないかな。
ミリアムの犠牲も踏まえて前を向く描写があって、*2
ユウナやクルト達一緒に笑顔でラストを迎えられたらいいな、ってくらいか。
あとは強いて言えばゴライアスを使いこなして戦うところは見てみたいかも。

前作で敵幹部ポジションとして登場した割に、
今作ではユウナやクルト達と同じ未熟な生徒扱いだったからちょっと可哀想でしたが、
考えてみると、Ⅱでもラスダンで戦う結社や西風の連中と同列扱いではなかったし、
ミリアムと大差ないスペックなんだとしたら、まあ能力的にはそんなもんなんでしょうか。
ゲーム的には今作不憫のアーツキャラで目立った強みは感じなかったけど、
戦闘ノートのために一人は確保しておきたいディフェクター要員であり、
回復クラフトに緊急時の絶対反射オーダーと、リィン・ユウナ・クルトに足りないところを埋めるのにちょうどいい感じではあったかな。
この4人で戦術的に完成されてる感じがあるので、後発組のミュゼアッシュはちょっと強みを感じづらかったかな。
まあ硬直時間短縮オーダー持ちさえいれば、あとはどう組んでもワンサイドクソゲーになるんだけど……。

・ミュゼ・イーグレット
この期に及んでただの貴族の子女は出さないだろうとは思っていましたが、予想以上の大物でしたね。
王族レベルの重要人物が紛れ込んでたのは空のクローゼオリビエ以来かな。
というかクローゼとはいろいろ共通点多いし、オマージュキャラ的な側面もあるんでしょうね。
同じくらいのタイミングで揃って両親が海難事故にあってるのもただのオマージュなのか、それ以上の意味があるのか…。

先を見通す策略家的なキャラ付けでありつつ、
結果的に出し抜かれるのはⅠのクレア、Ⅱのクロチルダと面目潰れて可哀想な感じだったけど、
ミュゼは一応決起軍という対抗策を残していた分、最低限のメンツは保ってくれたかな
リィンの頭撫で攻撃に即堕ちするヒロインばかりの中、逆に作り物くさいアピールを自ら仕掛けてきたり、
優等生の仮面、からかい半分の言動で周囲をけむに巻いたり、今までいそうでいない感じのキャラで新鮮でした。強いて言えばオリビエが近いか。
リィンとの腹の探り合い的な感じも面白かったけど、
エリゼアルフィンの女学院コンビとの絡みが気に入ってます。ミュゼとの繋がりであの2人も前作よりキャラ立った感じがありますね。
一方でⅦ組のクラスメイトに対してはまだ距離を置いてる感じがありますが、
次作で正体明かした後、ユウナやクルト達との関係がどう発展するかが見ものですね。
面白いキャラだなとは思うけれど、まだ腹の底を見せてない分好感も抱きづらいし。

・アッシュ・カーバイド
こちらもシリーズでは割と新鮮な不良パーティメンバー。
オラオラしてるけど実は面倒見のいいヤツ、みたいな典型パターンでしたが、
頭脳派で文学少年みたいな形でギャップ狙ってくるのはちょっと意外でツボに入りました。
水商売やってた養母との暮らしによる人格形成設定も、けっこう地に足付いてて良いキャラ造形だと思います。
そしてまさかの、ハーメル第三の遺児設定。
まさかアッシュにこんな設定が付与されて、しかも皇帝銃撃なんて役割を担うとは流石に思ってもみなかったですね。

次回作では一番多く課題の残っているキャラじゃないかと思ってます。
まずあの状態からどう立ち直るのか、そして最終的に罪に対してどういう落とし前をつけ、どんな形で未来へ進むのか。
あと、ヨシュアとレーヴェらしき"2人"を指して「置き去りにして逃げた」と表現した以上、
ヨシュアを登場させるなりしてその辺に決着をつける必要もあるかなと。
そして何より、いかにしてⅦ組・第二分校に迎え入れられるかが気になるところかな。
ミュゼ共々、今作では仲間に底を見せていない分Ⅶ組の仲間として完全に溶け込んだ感じもしなかったので、
お互いに正体を見せた上で、ミュゼの頼れる友人として、そしてアッシュの心の安息地としてⅦ組が機能して、一つの仲間としてまとまれば、
新Ⅶ組の物語は綺麗な決着を迎えられるのかなと思います。

ティータ・ラッセ
成長した姿のティータが見られる、しかもFCエステルと同じ16歳というだけで空ファン的には感慨深いものですが、
見た目だけじゃなくちゃんと精神的な成長も見られて嬉しかったです。
印象的なのはハーメルに関する言動や行動でしょうか。
空の頃のティータってああいう物語の暗い部分にはあまり近づけられていなかったように記憶しているので、
彼女なりにあの事件のことを知り、考えている姿は確かに大人に少し近づいた感じがありましたね。
あと、上でも書いたので割愛するけど、レンと対等なお友達関係を築いているっぽいのはグッときました。

零碧からの技術インフレ、そして閃での機甲兵の登場といった流れで、
技術先進国リベールとか、空3rdのオーバルギアとかなんやったんや…って感じになりかけてたので、
そういうタイミングで空の技術サイドを代表するティータが再登場してくれたのも良かったですね。
オーバルギアが続投されたうえ、機甲兵とは違う価値を認められていたのも黒歴史にならなくて一安心(笑)
戦闘が搭乗オンリーで、導力砲使った生身戦闘が出来ないのはちょっと寂しかったですが、
空時代の修羅場を潜ってきた経験値が評価されてるのなんかは嬉しかったですね。

・トワ・ハーシェル
前作までは露骨なプッシュ感がなんかあんま好きになれなかったキャラなんですが、
3章ラストの後に、何も知らずジョルジュとアンゼリカの関係を笑顔で語るシーンは流石に来るものがあって、
次の絆イベントでは真っ先に選んでしまいました。
今作のアレコレがあって、
ただでさえ濃かった先輩4人組の関係性はますますとんでもないことになっちゃいましたね。旧Ⅶ組を押しのけるレベルでドラマチックすぎる。
最終的にみんな揃って笑顔で…ってのも難しいだろうけど、
トワ先輩一人だけ取り残されるみたいなのは流石に不憫なので何とか幸せになって欲しいところ。

ランドルフオルランド
零碧で一番好きなキャラだったのでピックアップは凄く嬉しかったんですが、
かなり近い立ち位置にいながらまさかのプレイアブル無しはちょっとガッカリでしたね。
2章とかシナリオ設定の都合とはいえ、あの状況でランディが参戦できないのはちょっと寂しかったです。
とはいえ、大人になったリィンの同僚兼オトナの友人という美味しいポジションも手に入れて、
ちゃんとシナリオ上での存在感はあったかなと思います。
リィンに対して"大人の先輩"として接し助言できる姿は頼もしく、カッコよかったですね。
でもやっぱり次回作ではプレイアブルとして暴れられる機会があると嬉しいなあ。

・オーレリア・ルグィン
前作では顔見せ程度でまだよく分かんないキャラでしたが、
思ってた以上にスペックも人格もとんでもない人でしたね。
アリアンロードとの頂上決戦の後に現役時代の聖女よりも上と言わしめ、
手負いとはいえ師のヴィクターを超えるシーンもありと、この人が高みに登り詰めていく物語がフィーチャーされるとは思ってもみませんでしたね。
圧倒的な戦闘力に加え、豪快で自由人的な振る舞い、芯の通った精神面と、
最後の砦的な際立った頼もしい存在感があり、空のカシウスにもちょっと通じるところがありますね
敵サイドの強大さが目立つ今作において、味方にこの人が控えているというのは凄い安心感あります。
サラやクレアといったかつての"大人"の役割を果たしていたキャラが、成長したリィンともう対等に近いところまで来た中で、
部下上司という関係と人間性能の高さから、明確に"上から主人公を導ける"ポジションにいるのも貴重で、
閃Ⅲの物語に置いていろんな役割を果たしてくれてる、かなり美味しくて重要なキャラだなあと。
豪華絢爛な貴族で、銀髪に金色の機体というド派手なビジュアルもわりと気に入ってます。

・アリサ・ラインフォルト
その格好でオフィス勤めしたり戦闘したりはどうなんだという感じのアリサさん。
Ⅱまではメインヒロイン格でありながら、本編のゴタゴタには割と蚊帳の外な感じでしたが、
今作は一気に渦中に放り込まれて、同時に不憫キャラレースでも頭角をあらわしてきました。
オズボーン・アルベリヒコンビと対比させる形でリィン・アリサの組み合わせなのかーとしっくりきましたが、
それなら尚更、明確なヒロインとしてアリサを立たせれば良かったのになあと。やっぱり絆システムってク(ry
技術者ラインとしてティータやティオと人脈を広げていたのは嬉しかったですが、
ラストでオーバルギア搭乗しちゃったのは何かビジュアル的にもキャラ的にも似合わなくて微妙な感じ。
それならもっと、閃Ⅰの頃からエンジニアキャラとしてプッシュしてほしかったなあとか。何かいろいろと惜しい印象が残るキャラですね。

既に試練の多かったリィン、ユーシス、トワ辺りと違って、
アリサは比較的安全圏からいきなりどん底に叩き落とされた感じなので、不幸慣れ(笑)してない分メンタルが心配ですね。
ゲス黒幕感全開の父親もそうだけど、
母親が味方サイドっぽいのに何したいのか全然わかんないので、あの家庭でイマイチ幸せになりそうな感じがないのよね。
イリーナ会長は次回作でちゃんと立派な大人枠に収まれるのだろうか…。
シャロンに二重スパイさせて既に手を打っているとかだったら、シャロン共々株が救われて望ましいかな。

・ユーシス・アルバレア
シナリオでも人気面でもⅦ組男子仲間陣で唯一奮闘してた感じのユーシスですが、
今回もいろんな意味で十分にスポットが当たってましたね。
ルーファスとの関係だけでもある程度目立てるのに、
やたらとプッシュされてたミリアムとの微笑ましい関係が、あんな結末に繋がるとは思いませんでしたね。
相変わらず気苦労の似合う男ですなあ…。
ミリアムとの関係は、唯一意識的に描かれているⅦ組内男女ペアとして前作から注目していましたが、
今回、ミリアムが「ユーシスや、ほかのみんな〜」みたいな言い回しをちょいちょいしてて、
明らかに他のⅦ組メンバーより、もしかしたらリィンよりも一つ上の存在としてユーシスを置いてる感じがあったのが嬉しかったですね。
やっぱりみんなリィンが一番、他は平坦な友達関係みたいなのはツマンナイですから。
恋愛色が無く、リィンハーレムに影響及ぼさなさそうなこのペアだから出来たのかな?
ユーシスミリアムペアをプッシュしてきたおかげで、終盤のミリアム犠牲展開がよりドラマチックになったわけだし、
やっぱり次のシリーズでは主人公一極集中の人間関係とか作らず、もっとこういう固定ペアを増やして欲しいと改めて感じちゃいました。

あと、オーダーシステムの登場でユーシスの代名詞ノーブルオーダーが剥奪されて存在意義を危ぶんでましたが、
もう一個の有能クラフト「プラチナムオーダー」だけでも十分利用価値ありました。
敵のSクラ1回くらったら即死するクソバランスだし、
わざと喰らって敵のSクラ鑑賞しよう、って時に完全防御クラフトは凄くありがたいですね。

・フィー・クラウゼル
ⅡのEDの時点でそうかなーとは思ってましたが、
やっぱり遊撃士に就職してくれてたのは凄く嬉しかったですね。
なんか遊撃士は行き場の無いワケありの受け入れ先みたいになってるとこあるような。
次作でアッシュの進路も遊撃士に落ち着く可能性ありそう…。

閃Ⅰ開始前から因縁があり、他のキャラよりも一段と"恩師"度合いが強いサラとコンビ組んでるの嬉しかったし、
職業つながりでアガットやシェラザードなどとコネクションが広がっていくのも素敵。
髪を伸ばしたビジュアルでも、精神的にも旧Ⅶ組で一番成長が分かりやすく感じ取れるキャラじゃないかと。
やや脇に追いやられてる感もあるけど、一応西風との決着も拾われそうだし、
ⅠからⅣまで、毎回段階踏んで一つのドラマをキチッと完遂出来そうなのは素晴らしいですね。
Ⅶ組メンバー全員にフィーくらいのドラマを用意できてたら最高だったんだけどなあ。

・ガイウス・ウォーゼル
まさかの大出世を遂げた守護騎士第八位。
聖杯騎士になったところまでは発売前の予想通りだし、いつまで引っ張るねんって感じですけど、
聖痕引き継いで守護騎士にまで急出世してたのはちょっと驚きでしたね。

ノルド関係で全てが完結してるから動かしづらく人間関係もあまり広がらず、
武力も知恵も高水準ではあるけど、突出してなくてシナリオ上で目立つこともない、
人格が完成されすぎてて成長物語も描きづらい…といろいろ残念なキャラでしたが、
聖杯騎士になったことで教会関係の繋がりが生まれて行動範囲も広がり、
執行者とも渡り合えそうなⅦ組最高峰の戦闘員になったうえ、教会所属だから結社とのライバル的な対比もでき、
教会のコネや聖痕の力を使って、策略上でもオンリーワンの働きもでき、
修行、師の死を乗り越える、Ⅶ組に受け入れられるか悩む…といった精神面のドラマも作れるなどなど、
強い設定が一つ付くだけでここまで劇的に化けるもんなんだなあと。
元々頼りがいある性格や容姿、槍術を使うノルドの民って設定等は気に入っていたので、
ちゃんと物語上の存在意義があり、今後も動かせる魅力的なキャラになってくれたのは素直に嬉しいです。

一方、今回の展開にはちょっと唐突さを感じるところもあって。
元々閃Ⅰの出会いが教会だったり、吼天獅子との繋がりがあったりとフラグはあったから、
守護騎士就任は既定路線だったんだろうしテコ入れ後付けだとは思いませんが、
いきなり滅びの風が〜とか、訪ねてきた師が命を落として〜とか言われると、なんか取ってつけたように聞こえちゃって。
もうちょっと閃Ⅱの時点でそういう道を辿る流れを作っておいて欲しかったというか、
それこそ回想であっさり殺すくらいなら、前作の時点で勿体ぶらずに吼天獅子登場させといて、
ガイウスの師弟関係や、力を継承させる予兆を見せといて欲しかったなあと。
強設定付与で報われたのは嬉しいけど、やっぱりこうなんか勿体なさの残るキャラですね。

・サラ・バレスタイン
ノーザンブリアの掘り下げと合わせて、新たに猟兵時代の過去が拾われた教官。
みんなの決着が閃Ⅳまで持ち越される中、
サラと北の猟兵との因縁は一足先に決着して、既にドラマが完結した感がありますね。
というか北の猟兵の話にここまで焦点当てられるとは思わなんだ。Ⅶ組生徒の大半よりも恵まれてるのではこの人…。
どっちかというとドラマを豊富に積んできてる大人キャラの方が好きな傾向強いので、
今のところ閃ではこの人が一番、Ⅶ組生徒よりも魅力的に映りますね。
年齢的にも性格的にも絶対気が合うだろうと思ってたシェラザードと繋がりが出来たのも嬉しい。
というか既に知り合いでもおかしくないと思ってたけど、活動範囲や時期を考えたらそんなもんなのかな。

シナリオ上ではA級遊撃士としての強さをイマイチ発揮できない一方、
戦闘では相変わらず、というか前作以上に鬼のような性能ですね。
硬直時間減+加速でハメゲーできちゃう最凶オーダーに加えて、
吸引クラフト・ブレイクS+クラフト持ちと、今作のブレイクタコ殴り戦術に最適すぎてちょっと反則じみてると思います。

・クレア・リーヴェルト
こちらもようやく過去回収。
イマイチ何がしたいのか分からん人でしたが、
まあオズボーンから離れられないのも納得はいくレベルの事情ではあったかな。
でもこういう微妙な立ち位置なのに、
リィンにあんだけ心許して過去ベラベラ喋って、ほっぺにチューまでしちゃうのもどうなんだろうという感じ。
そうなっちゃう背景も分かるし意図的に描いているのかもしれないけど、
サラ教官とかと比べると、あんまり頼れる・立派な大人って感じはしないですよね。

ミリアムとの姉妹的な関係を気に入ってただけに、
ミリアムの犠牲が鉄血と決別する契機になってくれればいいなと思うんだけど、
むしろそのせいで余計に、もう引き返せないと泥沼にハマっていっちゃう可能性もあるか。
なんかこういう自分で自分の首をどんどん絞めていきそうなとこはリィンに通じるものがあって、
するとなるほど姉弟的な描かれ方をされているのも道理なのかな。

シャロン・クルーガー
そしてこちらも唐突に過去回収。
ちゃんと消化されるのか心配してたお姉さんトリオは揃って今回で回収されたんですね。閃Ⅱまでにやっといても良かった気もするけど。
でもシャロンの過去は、フランツの爆死事故辺りの件にまだ伏せられている部分ありそうよね。

元々執行者自体、結社への忠誠心とか全く感じられない連中だし、
どんな状況になってもアリサ親子に尽くしますよーってキャラだと思ってたのに、
契約切れだとかでアッサリ敵サイドに回ったのはちょっと意外というか拍子抜けというか。
名目が無ければアリサの傍にいられないみたいな事情・心情があるのかもしれませんが、
父親の件動揺MAXであろうアリサにさらに追い打ちかけるのもどうなのよ…みたいな。
アリサのところでも書いたけど、イリーナ会長共々アリサのために思惑あって動いてる的な感じであってほしいところ。

あと、使徒1人執行者1人と同時に結社に吸収されましたみたいな話は寝耳に水でしたね。
というか結社ってそんな歴史の浅い振興組織なのかと驚いたけど、
考えてみればレーヴェが執行者ナンバーⅡなんだからそんなものか。

・アガット・クロスナー
アガットはめっちゃ好きなキャラなので再登場嬉しかったですね〜。
しかもティータのおまけ扱いだけじゃなく、
百日戦役の被害者であり、レーヴェとも因縁ある彼の口からハーメルが語られるというドラマが与えられていたのも嬉しい誤算でした。

空では青臭さ全開で、
そこそこ強いけど執行者クラスには叶わない、かませが似合いそうなポジションだったのが、
A級になって武力的にも精神的にも風格身につけてたのは感慨深い。
元々裏表無い素直な性格な分、実力が付いてくると、こいつが絶対味方でいてくれる…的な安心感が人一倍ですね。
軌跡ってランディ・クロウ・レクターみたいなチャラくて飄々としたタイプの兄貴分パターンばっかりなので、
アガットの熱血直球勝負っぷりはより貴重に映りますね。
次のシリーズではパーティ内に一人、こういう熱い青年キャラが欲しいところ。

・オリヴァルト皇子
閃Ⅰからずっとプレイアブル化もったいぶってたのに、
なんか微妙なタイミングで解禁されたな〜と思ったら、まさかああいうエンディングになるためだったとは。
流石に死んだとは思わないですけど、
ああいう退場のさせ方させた以上、物語に復帰するまではしばらく時間かかりそうなので、
終盤にチョコっと戻ってくるだけで大して活躍しないのでは…という危惧が。
やーオリビエがこのままやられっぱなしで大して活躍しない帝国編とか許されないよ。そこんとこホントお願いします。

今回ようやく生い立ち辺りの話が明かされましたが、
複雑な境遇でありながら、弟妹の誕生を素直に祝福できるところが彼らしくて良いなあと。
次作ではその弟がやらかした後始末に、
ミュラーとのコンビ復活、シェラザードとのその後の顛末、
何より打倒オズボーンと、果たすべき課題山盛りだし、やっぱりあんまのんびり退場してる場合じゃないね。
前編でも書いたんだけど、
ロボットバトルで直接殴りあうのはリィンでいいし、別にオリビエがパーティインしなくてもいいんだけど、
政治的な面でオリビエが鉄血宰相を打倒する決着はやっぱり描いて欲しい。空3rdからの宿願みたくなってるし。
でも、あんなパニック起きた後だともう政治的な駆け引きとか必要なさそうだし望み薄かなあ…。

・アンゼリカ・ログナー
割と持て余してそうなキャラの印象だったし、
実際要塞攻略で数合わせみたいに新Ⅶ組メンバーに放り込まれた時は凄くそれ感じてたんだけど、
幸か不幸か、ちゃんと物語上意味のある役割を与えられてましたね…。
あそこのシーン、
ジョルジュと一番関係深くて、クロウとも縁のあるアンゼリカだからこそドラマ性あって良かったですね。
先輩4人組はちゃんと4人の中でドラマが循環してて素晴らしい。
というかこうして見ると、やっぱりクロウはⅦ組の仲間というよりも、先輩組の一員感強いんだよなあ。

ジョルジュはⅦ組的には大した因縁ドラマもなく、敵に回られても別に…というキャラだし、
(それこそ敵に回ったと判明したときのリアクションめっちゃおざなりだったし)
決着の場にこの人とトワくらいが立ち会ってあげないと物語上意味を成さないと思うので、やっぱ残しとかないとダメなキャラかなとは思う。
というか完全に生きてる前提で考えてるけど、
とことん予想を悪い方向に裏切りたがるシリーズなので、まさかホントに殺しちゃってる可能性も無くはないのかな。

・レクター・アランドール
まさかの嬉しいサプライズパーティインもあり、
加えてようやく出自設定も明かされたけど、そしたら悪い意味で底が知れてしまった感も。
過去設定とキャラ造形に矛盾はなくてそこは良いと思うんだけど、
"呪い"に人生壊される→特殊な才能を見出されて鉄血に拾われる→今は敵と味方の狭間で揺れ動く…って、
現状の立ち位置が、同じく今作で過去回収されたクレアとほぼ一緒に見えるのが気になる。
レクターって空からずっと引っ張ってきて、帝国編最重要キーパーソンの一人くらいに思ってたのに、
このままクレアと同レベル程度で処理されちゃったらかなり肩透かしだなあと。

一応、鉄血の部下になったこと自体は"筆頭"より先という特別感を強調するエピソードもあったし、
やっぱりアイアンブリードの中でも、レクターは一際重要なキャラであってほしい思いが強いですね。
次作でもう一弾、さらに深い底を見せてくれることを願ってます。

・ルーファス・アルバレア
一方、他のアイアンブリードが同情路線に流れていく中で、
一人"悪役"としての立ち位置を揺るがさなかったルーファスは好感度高いですね。
貴族制度を見限り、オズボーンに付くようになった背景にはちゃんと説得力があったし、
そのうえで、アルンガルムの壊滅に一役買っていたような悪役的ポイントを兼ね備えてたり、
今もただ恩義で鉄血についているわけじゃなく、自身の野心を匂わせているところも素晴らしいです。
あと、ユウナの「クロスベルを返してよおお」の掴みかかり対象に最も相応しいはずなのに、
リィンに押し付けてちゃっかり退場してるところはシュールでちょっと笑えました。
クールで余裕ある仮面を崩さないためなんでしょうけど。

順当に考えればユーシスのライバル枠として処理されるキャラでしょうが、
それにはちょっと存在感が大きくなりすぎてる気もする一方で、
「クロスベルにとっての壁」という側面も大きくなってきているので、
ロイド達クロスベル勢力に立ち塞がる最大の敵…みたいなポジションで処理しても面白いかもしれませんね。

・パトリック・T・ハイアームズ
閃ⅡEDの時から感じていましたが、
リィンの士官学院2年目の一年間を最も身近な友人として支えた立場として、
旧Ⅶ組の面々よりもおいしいポジションを手に入れている気がします。
旧Ⅶ組とリィンとの関係はみんな似たり寄ったり、全員で一つの友人って空気あるけど、
パトリックとリィンの友人関係はわりとオンリーワンな感じあるような。
エリゼを巡ってリィンに強く出られる絡みとか旧Ⅶ組じゃイメージ出来ないし。

というかガイウスへの謝罪フォローとかも入ってすっかり過去のイメージを払拭して、
今や人格良しスペック良し家柄良し人望良し…と、割と文句のつけようのない良物件なので、
絶対に結ばれる気もしない兄妹イチャイチャとかするよりも、普通にパトリックとエリゼが結ばれたらいいなと思いますね。
現在時系列ではそんな描写できなくても、将来的にそういう形に落ち着く想定はされてそうだけど。

・アリアンロード
生身の人間として最強というポジションだっただけに、
スーパーロボット大戦に参加しちゃったのはちょっとゲンナリ
でもロボ云々とかよりも、今作のシナリオだとこの人何がしたいのか分かんなくてなんだかなー…って感じでした。
これまでは結社の使徒でありながら、道理を守りむしろ善に近い"聖女"という風格をまだ守っていましたけど、流石にそこら辺揺らぎ始めましたね。
主体性が見えないキャラだから、周りの状況に評価が流される節があって、
茶番感MAXでしょうもない結社、ゲスい悪役っぷり全開だった地精の影響を受けて彼女の印象も悪くなっちゃったかなと。
この人やクロチルダみたいな「悪人ではないけれど、"盟主"を支持しているから結社にいます」という設定のキャラは、
如何せんいまだに盟主さんが正体も目的も全然明かされなせいで、キャラとしての芯が全然見えてこないのが辛いところですね。
ただ、そんな彼女に対して太鼓持ち鉄騎隊がちゃんとドン引きリアクションかましてくれてたのは救いでした。
碧のマリアベルよろしく、こちらの印象と作中の評価が剥離するのって一番萎えるポイントの一つなので、
ちゃんと信者も疑いの眼差しを向けるような状況になってるってことを示してくれて一安心です。

あとは、ロイドを囮にして必死に倒した碧の時と比べて、
閃Ⅲの戦闘だと呆気なく倒せちゃうのもアイデンティティを損ねちゃったような感じがしますね。

動かしやすい結社の使徒で、かつ"武の頂点"という絶対的なポジションとして、
軌跡シリーズ最終盤まで引っ張られ続けるキャラなんだろうと思ってたんですが、
国史や騎神大戦の関係者としてここまでガッツリ帝国編に関わってしまうとなると、
オズボーンやルドガーなどと共々、閃Ⅳで退場しちゃう可能性もあったりするのかな。
でもそうなると、次からは頂点ポジションがマクバーンオンリーってのも何か微妙ですね…。
空からの集大成になる節目の帝国編が終わったら、そこら辺の状況も大胆にガラッと変えてみてもいいかもしれませんね。

・猟兵王ルトガー
現状猟兵サイドでは一番格の高いキャラ…なはずなんだけど、
クロスベルへの脅威として暴れまくった星座の叔父貴と比べるとどうも印象が薄いですね。
未だに名前を"ルドガー"だと間違えそうになるくらいには頭に定着していないようです。
まあ性格が良心派だし、物語上の立ち位置もそんなに重要そうじゃないから仕方ないけど、
でも、ラスダンで寄せ集めパーティに入れられて強さを全く感じさせてくれなかったのは可哀想。
カードゲーマーとしての強さでは今作の敵で一番印象に残りましたけど…w

まさかの起動者抜擢は驚きでしたが、何か今のところ数合わせ感が否めなかったり。
だってこの人とリィンをロボで殴り合わせたところで特にドラマ的な盛り上がりもないし、
普通の流れなら因縁のあるフィーと生身で殴り合って、パーティメンバーの1ライバルキャラとして消費されるポジションだもんなあ。
ともかくこういう役割を与えたからには、ただフィーの因縁キャラってだけじゃなく、
それ以上に物語を面白くするような形で使って欲しいところです。

・セドリック皇子
今作一の問題児でしょうね、はい。
閃ⅡEDの時は、トールズの後輩になったセドリックが、
命の恩人であるリィンと良き関係築いてくれる展開とかに期待してたんですが、こんなことになっちゃうとはなあ。

そもそも2章で顔見せした時点から、
彼とその取り巻き、本校の存在自体がしょうもないなあと思っていて。
これ言い出したら、そもそもまた学生ものを繰り返したのが〜って話にもなるんだけど、
結社やら地精やろと物語の規模が広がった中で、
閃ⅠのⅠ組vsⅦ組と同じ「エリート学生vs寄せ集め学生」という小規模ドラマをまた見せられるのが凄く場違い感あって。
仮にも皇族で重要ポジのセドリックが、Ⅰのパトリックと同程度のテンプレ的嫌味エリートとして消費されるのもガッカリでした。
その後もたびたび、ラスダンですら場違いな分校vs本校の構図が持ち出される度にちょっと萎えてました。

それでもセドリック自身については、
オリビエミュラーコンビみたいな関係をクルトと築いていく展開の可能性に幾分の楽しみは見出していたし、
4章で本校分校の代表として2人が並び立って、徐々にセドリックの態度が柔らかくなる中で許容できるラインまで迫ってきていました。
Ⅱでの体験で力を欲するようになった事情も理解はできるし、オーバー気味だけど痛い暴走しちゃったのもまあしょうがないかー、とか。
……のだけれど、終章でもう取り返しのつかないところまで落としちゃったなあと。
なんといっても、アルティナの首に手をかけたところは絵面的に印象悪すぎたし、
父や兄の死も平然と利用して、挙句騎神パワーに酔ってご満悦…と、あまりに行動と言動がゲス方面に振り切れすぎた
閃Ⅱのシナリオが彼を助けるために犠牲を払う展開だっただけに、
こんな奴助けなれば良かった…的な感じで以前の作品にも悪影響及ばしちゃうのがまたタチが悪いですね。

というか、皇太子というポジション補正で多少誤魔化せているかもしれないけれど、
人間的なスペックだけで考えれば、敵勢力における彼の存在って碧のヴァルドなみに場違いな小物なのもどうかと思う。
起動者の大物メンバーの中とかに混じってると、一人だけクソザコすぎてなんやコイツって笑えてくる。
まあヴァルドみたいに謎の大物面したままフェードアウトするんじゃなく、
クルト達の量産型機甲兵に敗れるとか、ちゃんとキャラの格に見合った散り方してくれるならまだいいんですけど。

皇族・後進の学生という立場等を鑑みると、
オズボーンとかと違って死んで解決! というわけにもいかず、救われる形になる可能性が高いと思うんだけど、
正直どの面下げて戻ってくるんだコイツ、ってなるよね。それこそ第二のヴァルドになりそう。
青さ故の暴走、とかいうにはもう済まないところまでやらかしちゃったしなー。
たぶん「"呪い"のせいで暴走したんや!」って方向で責任逃れさせるんだろうなと思ってますけど、
なんかそれもスッキリしなさそうで、もう気持ちよく消化されるとは思えないキャラクターですね…。

・黒のアルベリヒ(フランツ・ルーグマン)
最早怪しさを隠す気もなかったルーグマン教授に、
アリサの父親・フランツの方も暗躍してますよフラグ全開だったけど、
いかんせん回想写真に出てくるフランツとルーグマンのビジュアルが似つかないだけに、
ルーグマン姓をシュミットが訝しむ描写入るまでは2人が同一人物だと結びつかなかったですね。ここもうちょっとどうにかならんかったのか…。
アリサ父黒幕展開が後付けじゃないかって言われちゃうのも、少なからずあの写真の影響あるんじゃないかと思う。

というか、閃Ⅱまで出てこなかった"地精"が閃シリーズの黒幕・敵対組織ってのはちょっと意外でしたね。
いや魔女との対比関係考えれば予想し得たし、黒の工房の正体が技術者の地精ってのも超順当なところなだろうけど、
なんとなく"地精(グノーム)"という言葉の響きから、もっとファンシーでほんわかした集団をイメージしちゃってました

アルベリヒ自体はまだどういうキャラなのかハッキリしませんが、
1000年以上ずっと、様々な場所・組織の影で暗躍しながら技術を高めてきたという設定なんかは、
これまでの軌跡シリーズにとっての集大成となる敵としてなかなか良いんじゃないかと。
空のラスボス、ワイスマンが戦術殻を従えていた繋がりとか今更気づいて感心しました。
ずっと生きながらえている謎については、やっぱりシャロンとの事故のあたりに真相が隠れてるんでしょうか。
あのタイミングで、元の優しい故・アリサ父と入れ替わったとかだったら幾分かアリサが救われていいなと思ったけど、
フランツ時代から怪しかったってイリーナやシュミットが言ってるからそれはないかなー。

・銅のゲオルグ(ジョルジュ・ノーム)
まさか、"ノーム"姓がまんま地精とのつながりを示しているとは…
あまりに露骨すぎて逆に無いと思ってたし、
そうだとしても、上で書いたように地精が黒い組織だと予想してなかったので、こういう立場になったのはちょっと予想外でした。
そしてそれ以上に、ノームの方だけじゃなく、
「ジョルジュ=Georges=ゲオルグ」で、名前の方にももう一つ意味合いもたせてたのがビックリ。
見慣れた実は敵役でした展開より、その後のゲオルグ呼びの方が衝撃的でしたよ。
これでちゃんとワイスマンと繋がりあるんだとしたら、目立つノームの方で本命のジョルジュを隠してる上手いネーミングだなと感心しますね。

方々の感想を見ると、セドリックと並んでヘイトの塊扱いされてますが、
個人的にはこちらはまだ様子見レベルというか、
アンゼリカ・カレイジャスの安否や思惑次第では、そこまでこき下ろすほどでもないキャラかなと思ってます。
もちろん次作でフォロー出来なければ、ぶん殴りたいクソデブのまま終わる可能性もゆうにありますけど。

・蒼のジークフリード(クロウ・アームブラスト)
発売前、いかにも今作のレーヴェ的な重要キャラとして紹介されたとき、
「閃Ⅱでケリつけたのに、またクロウにスポット当てるのもどうなのよ」って感じだったので、
肉体はクロウでも中身は別人とかであってくれと思ってたし、実際ただの記憶喪失クロウだと分かった時はガッカリでした。
でも、ラスダンでは余り物詰め合わせセットに混入したりとか、良くも悪くも思ったほどスポット当たらなかったので、
神大集合展開の数合わせみたいなもんか…と割り切ると、そこらへんわりとどうでもよくなってきちゃいました。

なんにせよ、生き返りなんていう典型的悪手パターンをわざわざやったからには、
ちゃんとそれに見合うだけの面白さに繋げてほしいですね。
実際、一度鉄血に上手いこと利用されたまま"無駄死"という形を迎えたクロウが、
ワイルドカードとして鉄血の計画に風穴開ける…
みたいな展開は熱そうだし、
そこまで想定して一度無駄死にシーンを描いたのなら面白い試みだなあと。
そういう意味でも、次回作では早い段階から味方サイドとして活躍して欲しいところですね。
そして、このまま普通に生き返っちゃったら流石に閃Ⅱの別れが茶番すぎるので、最後は他のゾンビ起動者共々爽やかにあの世に帰って欲しいものです。

あと、今更だけどクロウのイメージカラーって、やっぱり騎神やテーマ曲名と同じ"蒼"なんですね。
銀髪に黒衣のビジュアルイメージが強いから、なんかイマイチ蒼感無いんだよなあ。
ついでにいえば、使用武器のイメージも二丁拳銃なのかダブルセイバーなのかハッキリしない。
個人的にはやっぱり閃Ⅱのダブルセイバーイメージが強いんだけど、
このままの流れだと拳銃使いとして参戦しそうですね。まあその方が独自性はあるかもしれんが。

・ギリアス・オズボーン
"呪い"に人生狂わされて、そんな帝国の現状を変えるために動いている…みたいな設定が出てきて、
「これ、着々とホントは良い奴フラグが積み上げられているのでは」と危惧していましが、
終章であちこちハチャメチャにした挙句、「世界を闘争の原理に染め上げる」みたいなこと言い出してひと安心しました。
とりあえず、今のところはまだ巨大な壁・倒すべき巨悪としての役割を果たしてくれているかなと。
ロボット召喚で奥の手も出しちゃった感あるし、流石に閃シリーズでお役目御免だろうとは思いますが、
最後はベタに"リィンの父親"として死ぬにしても、その直前までは信念のある悪役としての姿を貫いたまま逝ってほしいものです。
「実は呪いに操られてだけで、素顔は正義の人・いい父親のままなんだよ」とかじゃなく、
「打倒"鋼"を成し遂げるため、あくまで自らの意思で攻撃的な考えに傾倒し修羅の道を進んだ」的な方向性でどうかお願いしたいろこえお。
リィン、オズボーン、あとオリビエ辺りの処理の仕方は帝国編の評価に与える影響凄く大きいと思うので、
次回作でもやっぱり動向から目が離せないキャラですね。

・ウォレス・バルディアス准将
今回のお気に入りサブキャラ筆頭。
オーレリアもそうでしたが、こちらも閃Ⅱの時の期待以上に良いキャラしてました。
ノルドの血を引く槍使いっていう設定がまずカッコよかった。
達人キャラがRPGらしく剣士ばっかりな中で、槍っていうのはやっぱり渋く光ってます。
シナリオ上ではあんまり良い印象のなかった領邦軍のトップという立ち位置で、
実際今回貧乏くじみたいな役回りの中、それなりな立ち回りで自身と領邦軍のメンツ守ってくれてたのも良かったです。
リィンとのタイマンバトルは今作でも珍しい歯ごたえある一戦で、そういった面からも風格を感じさせてくれた。
そして分校長との縁も興味深いし、今回のラストでまたオーレリアの右腕に戻りそうなのも熱い。

空の軌跡のシード中佐の、脇役ながら頼もしい実力者として味方サイドの脇をしっかり固めてくれる感じが凄く好きだったんですが、
ウォレス准将もわりとそういう好みの匂いが漂うキャラですね。クエストで模擬戦する共通点もあるし。
次作でプレイアブルとまではいかなくていいから、頼れる味方の一員としてガッチリ脇を固めて欲しいです。

・シェラザード・ハーヴェイ
オリビエとの因縁的に空メンバーで一番出すべきキャラだと思ってたので、
伝聞での登場だけとはいえちゃんと帝国編に参加できたのは嬉しかったです。ついでにいえば帝国出身のヴェンツェルも。
次作は是非顔出しして登場して、オリビエを助けるような活躍をしてほしいところですね。

・ジョゼット・カプア
帝国といえば…と連想するキャラの一人でしたが、
やっぱりちゃんと拾ってくれたというか、凄くアッサリ登場してビックリ。
「ちょうどいいからここが元カプア家領地ってことにしとこう」位のノリで設定されたんだろうとは思いますが、
その後の領民との関係とかまで描いてくれたのは嬉しかった。
碧でも詐欺師の話が出てきたし、この一家の話も何気に全シリーズ通していろいろ描写されていて、
こういう細かい繋がりがいっぱいあるのがやっぱり軌跡のいいところですね。

そういえば、友人としてアガットとティータを帝国に送り届けたみたいな話がありましたけど、
空時代にほとんど関係描写の無かったこのラインにそんな繋がりがあるのはちょっとビックリでしたね。
でも、3rdの影の国時代に親交を深めたんだろうと思うとそれほど不自然ではないし、
こうして見ると、3rdのお話って支援課・Ⅶ組みたいな呼称もなく職業もバラバラな空のパーティメンバーに、
共通の繋がりを作って次回作以降にも活かせるという、ただのお祭りファンディスクのようで実は凄く財産になってるんだなあと。
あと、空輸ルートといえば、
次回作でのブライト一家の参戦展開があるとしたら、
それこそカプア宅急便が秘密ルートになって帝国入りを果たす展開が一番熱くていいんじゃないかなーと予想してたり。

・トールズ士官学院卒業生
NPC学院生徒の豊富なドラマは閃シリーズの最大の魅力の一つといっても良かったので、
続編でも彼らが登場して、旧Ⅶ組と同じようにそれぞれの進路で活躍する姿が描かれたのは本当に嬉しかったです。
というか旧Ⅶ組もあんだけゾロゾロ連れ歩くくらいなら、
何人かはこういう風に非戦闘員としてサポートする立場に回してもいいんじゃないかって気がするけど、
まあそういう一部だけハブるみたいなことやっちゃうのは難しいか。

卒業生の中だと、ヴィジュアル的にお気に入りなのはすっかり美人になったリンデヴィヴィの双子でしょうか。
リンデさんとかあんな美人ナースが学校にいたら青少年の育成に悪影響出そう。
クロスベルで2人と別々に会ったあと、レストランで合流して食事してるシーンとかあるのも嬉しいですね。
一方、物語的に面白かったのは皆が個性的な進路選ぶ中、ストレートに軍属の道に進んでいたアランでしょうか。
しかも、かつての教官であるナイトハルトの右腕的なポジションに収まってるのが熱いし嬉しいですね。
こうなるなら閃ⅠⅡ時代からナイトハルトに見込まれるシーンとか描いておいて欲しかったとも思うけれど。

それから、卒業生は当然みんな協力者として出てくるだろうと思ってただけに、
鉄血側の悪徳商人みたいなポジションになっていたヒューゴにはビックリでしたね。
こういう道に進んだキャラが出てくるのは物語に深みが増して面白いなと思う一方、
学生時代はそんな闇落ちするようなイメージがあったキャラでもないので、
ただ勝ち馬に乗ってるだけじゃなく、その裏の真意みたいなのに基づいた行動であってほしいところ。
帝国におけるクライスト商会の影響力がかなり大きくなっていそうなだけに、
学生時代から続くヒューゴvsベッキーのドラマの決着・商人の団結が、帝国の窮地を救う一つのポイントになったりしたら面白いですね。

あと、出てくるのがリィンの同学年ばっかりで、
先輩キャラが全然出てこなかったのはちょっと残念でした。
帝国時報に載ってたりとか間接的な登場ばかりだったので、
皆こういう方向性なのかと理解していたところに、唯一ドロテ先輩が顔出し登場したのはサプライズでした。
まあ、どっちかというと同学年組の方がキャラが濃いし展開にも絡めやすいんでしょうけど、
閃Ⅱの先輩組の内戦経験→進路決定の流れは凄く熱かっただけに、その後活躍する彼らの再会できたら嬉しいだろうなあ。

・第Ⅱ分校生徒
一方こちらも旧卒業生に負けず劣らず、
どこらか寮や列車内等の描写による横関係性の豊富さや、
ボイス付き、出身地等設定面のパワーアップ等々あって、さらに濃く魅力的なキャラ揃いになってしました。
ⅠⅡのNPC生徒の中には流石に面白みの無い微妙なキャラも何人か混ざってましたが、
今回の分校生徒はそういう"捨てキャラ"といえる存在が一人もいないと断言できるくらいには粒ぞろいでした。

中でも個人的に一番お気に入りなのは、
元一流の軍属スナイパーである父とのドラマが面白く、容姿も可愛らしいマヤでしょうか。
あとは出身地絡みで興味深いヴァレリー・スターク、
槍術の武家出身という設定面が面白く、まさかのプレイアブルもあったゼシカ
如何にもほんわか田舎娘感がお気に入り・アルスター由来でオリビエとの小ドラマもあったサンディ、
最も濃く絶妙な味付けの良いキャラしてたフレディ…あたりかな。

とりあえずこんなところでしょうか。
こうして見ると、次回作に向けて残された課題のあるキャラがまだまだたくさんいて、
果たして次作でこれ全部回収しきれんの的な不安が残りますね。
一応閃Ⅱの時の同様の不安抱えていたのが、
今作の駆け足過去回収でだいぶ進んだ感じあるから、なんとかなるかもなーと思いつつ、
期待2:8不安くらいのバランスなのが現在の心境ですね。
閃Ⅱの時と同じく一年後の発売が濃厚みたいですが、
シナリオの規模が大きくなって大団円への期待感も大きい一方、
4作分もの投資に見合う締め方なんて出来ないんじゃないかという、疑いや不安もより大きな状態で待つ一年間になりそうです。

*1:ガイウスも微妙なところですが、族長の息子なので一応②に当てはまるかなと

*2:ミリアムが生き返る可能性も普通にあるでしょうけど