蓋を開けてみれば"王泥喜法介の物語"だった「逆転裁判6」感想

逆転裁判6 - 3DS

逆転裁判6 - 3DS

逆転裁判4」での失敗から、7年もの間停滞していた逆転裁判シリーズ。

シリーズの未来を切り開いた「逆転裁判5」に称賛と感謝を

その間をスピンオフの検事シリーズで何とか食いつないできたスタッフ達が手がけた前作「逆転裁判5」は、
出来そのものは賛否両論あったものの、
「4」の残した負債にしっかり向き合い上手く精算して、
シリーズの新しい未来に繋げるという、非常に大きな役割を果たした一作だったと思っています。

そんな「5」の後として、取りうる選択肢としては、
①「4」にある程度ケリつけたことだし、今度こそキャラ一新で新しい物語を始める
②引き続き、「5」で築き上げたナルホド・オドロキ・ココネのトリプル主人公を中心とした成歩堂なんでも事務所の物語を続ける
大まかに分けて、この二択。
いい加減ナルホド君メインの物語に限界を感じていた自分としては、
理想は①。②にしても、せめてオドロキやココネら次世代キャラの方をメインに据えてくれって感じでした。

そして公式が打ってきた展開は、その両立
巧舟メインでキャラ・世界観一新した新シリーズ「大逆転裁判」を作り、
②検事や5のスタッフで成歩堂達の続編、「逆転裁判6」を作るというものでした。
私としては念願の完全新作を、しかも他でもない逆裁生みの親タクシューが手がける「大逆転裁判」の方がとにかく大本命で、
発表以来ずっとワクワクドキドキしながら発売を待ちわびていたわけですが、
しかしその大逆転裁判あまりにもガッカリな出来だったのがショック大きくて、シリーズ全体への熱が少し冷めてしまった気がします。
その後発表された、あまり待ち望んでいなかった「6」の方は、
またナルホド君メインで、しかも、あえて成長した姿を出さないようにしているのだろうと評価していた真宵ちゃん(28)も持ち出してきたという宣伝の仕方もあって、
今までの逆裁シリーズでは、検事2の時の次くらいに発売前のモチベーションが低かったんじゃないかなーと。
このスタッフならある程度のクオリティは確保してるだろうという信頼はありつつも、
でも、成歩堂達を引っ張り続ける限り1〜3や検事2クラスの傑作になることもないだろうなあと、良くも悪くも高が知れてるわーって心境でしたからね。

しかし、蓋を開けてみると、逆転裁判6は期待以上に面白く、記憶に残る作品に仕上がっていました。
(※以下作品のネタバレ含む)

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