「英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ」感想

(過去の閃シリーズ感想記事)
・「英雄伝説 閃の軌跡」感想①(総評)
・「英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ」感想①(総評)
・「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」感想①(総評)

ようやく閃Ⅳクリアしました。
プレイ時間は123時間。100時間超えは軌跡シリーズ通してたぶん初めてなので、まさに最終作に相応しい大ボリュームでした。
流石にクライマックスだけあって、盛り上がりは閃シリーズナンバーワン。最も楽しめた作品だったかなという熱さが残る一方で、
これでシリーズ終わりかと思うと、全体通しての不満もあれやこれやフツフツ湧いてきたり。
ともかくⅠ、Ⅱ、Ⅲとずっと感想書いてきたわけですし、
今回も賛辞不満諸々ひっくるめて、思いつくままに感想書きなぐっていこうかなと。
(※以下ネタバレ含みます)

なんやかんや決着付いた


なんか投げやりな見出しですが、とりあえず長々と引っ張ってきたアレコレに一通り決着ついてよかったね、と(笑)
とりあえず、閃シリーズ・帝国関連での未回収だった謎や因縁といったところは、今作でほぼ解決できたんじゃないでしょうか。
あと思いつくのだと、「オスギリアス盆地とギリアス・オズボーン」「銅のゲオルグとゲオルグ・ワイスマン」のネーミングの関係性が結局全然触れられなかったことくらいかな。
どっちもたまたま偶然です、とかで済ますのだろうか…。

一応、Ⅲの時点でだいぶ収拾付けられそうな感じにはなってきていましたが、
にしてもⅣでやらなきゃいけない課題がまだまだ山のように残っていましたからね。
残った謎の解明。新Ⅶ組の再集結に、リィンの復活。クロウの復帰。
オズボーンに各騎神・起動者、その他結社・西風・地精らうじゃうじゃ残った敵との決着。
金の騎神や焔の聖獣の登場。支援課・リベール組・決起軍等諸勢力の動向。
裏切り組(ジョルジュ、シャロン等)の処遇。死亡未遂組(アンゼリカ、オリビエ等)の復活劇…etc。
これらを残り1作でガンガン片付けていったおかげで、流石にシナリオの濃さはシリーズ中では一番だったかなと。
その分一つ一つの展開はやや駆け足気味で終わってしまった気もしますが。(ミュゼの復帰とかあんなにアッサリ済まされるとは思わなんだ)
あれもこれも先延ばし気味でじれったいシリーズだっただけに、
とりあえずこういう形で幕引きできたのはスッキリしたし一安心でした。
相変わらず結社関連が進まないという声もあるでしょうけど、私は良くも悪くもその辺わりとどうでもよくなってきちゃってるので…。

オールスターお祭り騒ぎ

Ⅲに引き続き、Ⅲ以上に過去作キャラ大放出のオールスター的な盛り上がりが素晴らしかった。

なんといっても、開幕からいきなりブライト一家+ロイドエリィのパーティという贅沢っぷりですからね。
こんなん絶対楽しいやん! ってやたらダラダラしながら1〜2時間くらいあのパーティでじっくり遊んじゃいました。
無駄に展開の先見せするだけの野暮なⅢのプロローグとは大違い。
ティータ・ランディを味方サイドに配置して下地を作っていた分、合流もスムーズだったし、
シリーズの肝である人間関係が広がっていく様は楽しいし嬉しかった。(ロイドとリィンの握手シーンはけっこう痺れました)
何より、空から通して強大な存在として描かれてきた帝国の闇に、
空・零碧・閃のメンバーが協力して立ち向かうってシチュエーションはやっぱ熱いですわ。

助っ人としてただ登場させるだけじゃなく、
数年経ての成長ぶりから、前作以降の空白期間におけるドラマ性が垣間見えたりとか、
オリビエとシェラ、エリィと母親の話みたいに、ちゃんと彼らにも続きの物語があるのが群像劇として素晴らしい。
それでいて、メインの閃メンバーを食いすぎるほど出張るわけじゃないバランス調整もいい塩梅だったような。
零のラスダンにエステルヨシュアが付いてきたのはあんま好きじゃなかったので、今作のパーティ分割でラスダン前座扱いはベストな落としどころだなと。

ラスダン前のパーティ分割といえば、
閃シリーズキャラクターの怒涛のプレイアブル大放出っぷりも凄かったですね。
今作の前情報なしサプライズ枠はセリーヌだけかーと思ってたら、
あそこで一気にアイネス・エンネア・ゼノ・レオニダス・ジョルジュ・ローゼリア・ヴィクターが追加投入ですもんね。
デュバリィチームとか既出プレイアブル一人だけという組み分けだったし、
あそこは空チーム零碧チームの2つだけでも操作出来たら嬉しいなー程度にしか期待してなかったので、
あのチーム編成画面見たときはちょっと度肝を抜かれましたね。
まあ冷静に考えればほぼ敵キャラ時の使い回しで済んだ面々だったんだけど、
それでも、これだけあいつもこいつも惜しみなく使わせてくれたのはファンサービス精神感じられて嬉しかったです。

あと、出演が叶わなかった面子もイラストでちらっと出したりして、
あいつも今あそこで戦っているんだ〜的な感じで手広くシナリオに巻き込んでくれたのも良かった。
空時代の立ち絵とか使われると流石に浮いてる感もあったけど、まあそこはご愛嬌ということで…。
イラストのみの参戦に留まった面子はまあ概ね妥当という感じですが、
唯一、ジンさんはちゃんとモデリングして本編に絡めてあげて欲しかったなあと。
いやまあ、無理やり帝国編に登場させるほどのキャラではないんですけれど、
零初期メンの支援課4人は言わずもがな、空もFCオリジナルメンバーのうち7人までが登場してるのに、
ジンさん一人だけがイラストのみの出演というのはちょっと可哀想だし物足りない感じになっちゃうもんねえ。
共和国サイドの描写がもうちょい欲しかったという点でも登場させてあげて欲しかったなあ。

閃Ⅱのパターンをなぞりつつ上位互換に

閃Ⅲのシナリオが閃Ⅰのパターンをなぞっていたように、
案の定今作のシナリオは閃Ⅱの流れをほぼそのまま踏襲していましたね。
戦乱の中、第Ⅰ部では街を拠点にして仲間集め、断章で敵のアジトに乗り込む。
第Ⅱ部では飛行艇で各地の人質解放ツアー→学院解放で締め。
その後は第Ⅲ部があったりとか若干の違いはありますが、
全編通して、「あーはいはい、またこのパターンね」と既視感覚えまくりだった気がします。

しかし、流石に決着編だけあって、結果の見えた茶番劇だった閃Ⅱよりは一つ一つの展開が濃く面白く、
なまじ同じ構造なだけに、ここもあそこも閃Ⅱより面白くなってるなという実感もありました。
第Ⅰ部はリィン不在・新Ⅶ組中心での展開が新鮮で、こういうのが見たかったんだ的な喜びがあったし、
そこからリィン奪還作戦・クロウ復帰という熱い展開。
Ⅱ部の人質奪還三連発辺りは唯一中弛み気味だったんだけど、
シリーズ主人公大集結からのオリビエ復活劇でまた持ち直して、その後は決着編まっしぐらですからね。
特に断章の黒の工房・Ⅱ部ラストのパンタグリュエルと節目節目にテンション上がる箇所を設けていたのはデカかったですね。
似た構造でことごとく面白さが上回っているだけに、閃Ⅱの上位互換みたいな作品だなあと思いながらプレイしてました。

ただ唯一、NPC生徒周りの描写は閃Ⅱの方が優れていたかなと。
閃Ⅱの生徒描写はそれぞれの個性を活かした貢献・内乱を経ての成長・進路決定とか非常に見応えがあって、
あの小さな物語群の充実ぶりこそが閃Ⅱ最大の魅力だというくらいだったんですが、
それに比べると、今作の分校生達の描写はちょっと弱かったなと。
まあⅡの時と違って学生レベルで収まる規模の話じゃなくなってきてたし、
現状でも違和感キツイのにこれ以上生徒達に出しゃばられても…って感じだから妥当なところでもあるんですけど、
Ⅲ時点での分校生達のキャラ立てがⅠ以上に素晴らしかっただけに、もうちょっと活かしてほしかったという気も。

新Ⅶ組パートの素晴らしさ

前作の終わり方的に、
今作の序盤はリィン不在・ユウナ等中心で…ってのを期待していましたが、
その通りに新Ⅶ組中心で展開された今作のⅠ部パートは凄く新鮮で楽しかったです。
リィンが帰ってきて、いつもの閃シリーズに戻っちゃうのが惜しくなるくらいに。

新Ⅶ組は個々のキャラが魅力的なうえ、
旧Ⅶよりもキャラ間相互の関係性が充実していて、(特に、旧Ⅶでは断絶気味だった男子-女子間も○)
人数少ない分一人一人の役割も明確だから、パーティとしての完成度も高いんですよね。
何よりロイド・リィンみたいな絶対的主人公を置いていない分、
零以降の悪癖だった、何でもかんでも主人公が持っていく形にならなかったのが大きい。
一応新Ⅶだとユウナが主人公ポジションではあるんでしょうけど、
精神的な支柱にすぎず、個々の専門分野ではきちっと他の面々を立てられる適度な立ち位置だったし、
人間関係面においても、何でもかんでもユウナ中心というわけじゃなかったのが良かった。


今回、新Ⅶの好感度がすごく上がったのが、アッシュとミュゼの復帰説得シーンでして。
あそこでリーダーのユウナだけじゃなく、他の面々もそれぞれ、"らしい"形で声をかけるのがいいなあと。
しかもアッシュ説得の時は同性でより距離の近いクルトが止めを持って行ったりとか、
ユウナ一人に解決させず、お互いがお互いを思い合っている様子が見えることで、チームとしての魅力が出てくるんですよね。
これがロイドやリィンのいる場面だと、主人公一人がなんかクサイ事言って絆されて、
ほかの面々は背後で「流石だな君は」「このたらしが…」とか言ってるお決まりの寒い流れになっちゃいますもんね。
クリア直後の熱が残ってるもありますが、
支援課・旧Ⅶ組・新Ⅶ組の中だと新Ⅶが一番パーティとして好きかもしれません。

ただ、新Ⅶの好感度上がってただけに残念だったのが、
その後の第Ⅱ部で結局ユウナ達もリィンのハーレム要因堕ちしちゃったところ。
あそこ、最初の絆イベントでハートマークつかなくて、「お、新Ⅶはクソハーレム入り回避か」と一度ぬか喜びさせられた後、
2回目の絆で、よりにもよってアルティナにハートついてるの見たときは、今作一の絶望感を覚えましたね。
旧Ⅶみたく、リィンハーレムに配慮して他の男子と女子の絡みが激薄になる…みたいな事は無い分まだマシかもしれませんけど、
生徒(特にアルティナ)をそういう対象として見るリィンってのが引っかるし、
単純に、ルート選択式ハーレムヒロイン扱いされちゃうことで女子キャラの魅力が下がる弊害はやっぱりありますからね。
メインシナリオ上で固定カップルになる可能性が剥奪されちゃうし、
揃って同じ男性にテンプレ惚れすると途端に安っぽくなっちゃうしね。
特にユウナは絆イベントも中身空っぽのイチャイチャものになっちゃうし、このせいで一気に残念な感じになっちゃった気がします。

というかユウナは、リィンハーレム入りさせるくらいならクルトとのカップリングで推して欲しかったなぁ。
ちょっとエステルヨシュアの系譜を感じるような組み合わせで気に入ってたし、
同年代で帝国のエリートとクロスベルの庶民って対称性もリィンユウナより余程ドラマ性ありますし。
リィン×ユウナなんて、リィンがアリサ達旧Ⅶ組を差し置いてユウナに走るビジョンが全く見えないもの。
まあ別に恋愛方向とかで描写しなくてもいいんですけど、
ともかくユウナにとってクルトをリィン以上に大きい存在にして、2人をパートナーっぽく描いて欲しかった願望が強いですね。
Ⅲからセットで新メインとして登場したコンビとして、そういう構図が映えただろうなと思うし、
新Ⅶの中ではやや役割が弱い感じのあるクルトを、リーダーユウナの相棒的な位置に置くと新Ⅶ全体の見栄えもますます良くなっただろうなと。

旧Ⅶ周りのハーレム描写についてはⅢまでの積み上げでもう諦めついてましたけど、
新Ⅶの巻き込みでまたガックリさせられヘイト溜まり、
ホント最後までつくづく絆ハーレムに足を引っ張り続けられたシリーズだったなと。

旧Ⅶの見せ場

一方、旧Ⅶ組の方はリィンが居なくなってさてどうなる…というところで、
新Ⅶの引き立て役っぽい扱いになっちゃった分、ますますリィンがいないと機能できない残念集団なイメージが強くなってしまったかな。
新Ⅶより精神的ショックが大きいって理屈も分からんでもないけど、
あの辺もうちょっと上手くフォローしてほしかったですね。

でも、パーティ描写としてはイマイチでも、個々の活躍という点では思ったよりは良くやってたかな。
大抵のキャラは、敵サイドに用意されたライバルとの決着描写で多少目立ててたし、
それ以外、例えば戦闘面で空気化する代表格のエリオットとマキアスなんかも、家族絡みで活躍の場を用意していたりとか。
閃Ⅱでも家族が人質に取られて〜みたいな感じで固定パーティ入りすることはあったけど、
あの時はただ付いてくるだけで、結局シナリオに絡むようなアクションは起こさない空気状態でした。


対して今作だと、エリオットは音楽の力で状況を打開したり、マキアスも(かなり強引だけど)監察官権限で云々みたいな理屈を持ち出してきたり、
ちゃんとそのキャラ主体で話を展開させようとしていたのはだいぶ改善されたなあと。
というかエリオットの音楽関連みたいな、そのキャラ固有のスキルで打開する展開はもっと他のキャラにも用意して欲しかった。
単なる戦闘員としての活躍だと結局リィンが一番強いわけだし、
特に閃は味方数が多すぎる分、こいつが抜けたら困る〜みたいなのがあんまないような。
でもそれ以外に、リィンにはできない分野での活躍があると、ちゃんとそのキャラの存在意義ってのが出てきますからね。

そんなこんなで概ね皆、メインのパーティメンバーとして最低限の見せ場は作れてた気がしますが、
思い返すとサラ・ガイウスの2人はあんまりこれ! っていう場面が思いつかないような。
まあサラの方は前作で一足早く、北の猟兵絡みのエピソードの決着つけてたから十分ですけど、ガイウスはもうちょっと何か欲しかった。
特に敵メンバーとの因縁とかもなく、固定パーティで目立つ場面もなく、異能関連の見せ場はだいたいエマに取られる。
強いて言えば、メルカバの艦長としてドンパチやってたシーンくらいかな。でもあれも見せ場というほどじゃ……。
守護騎士という強設定与えてもこんな感じなんだし、
閃シリーズのパーティキャラ描写のマズさを象徴するような存在になってますね彼は。

緊張感にかけるシナリオ

発売前からなんとなく予想はついてましたけど、
世界の終わりや! みたいに前作ラストで煽ってた割に、なんかこうイマイチ緊張感なかったですよね今作。
クロスベル炎上みたいな本格的に危機感高めるイベントがなく、目に見える範囲での死傷者もほぼいなかったし。
贄のリィン・大罪人のアッシュ辺りが言うほど警戒もされず堂々と街中歩き回ってるのもなんだかなあと。
(最終的にオズボーンが味方サイドオチだったから、あえて泳がせていたと好意的に解釈できないでもないけど)
そもそも、街のモブNPCとの交流に比重割いてる軌跡のゲームデザインと、
主人公たちが軍隊にマークされるみたいなシナリオ展開が根本的に噛み合わせ悪いよね。
一時期のアッシュの変装みたいなのを終始徹底させるくらいまでやらないと、上手いこと整合性取れないしなあ。

一方で、NPC達がどんどん徴兵されていって、
街中からどんどん男手が消えていく…みたいな描写で非日常への突入を感じさせてくれたのは良かったです。
メインシナリオではあまり上手いことやれなくても、
こういうところでカバーできるのはホントこのシリーズならではの強みだよなあと。
セントアークの宿酒場の店員と、ラクウェルの商店の店員が、
共に「新兵○○」って表記になってタイタス門で仲良くなってる描写とか凄く好き。
あと、全く争いと無縁そうなレンの実父が徴兵されて軍服着てるのとかもインパクトありましたね。

というように、戦争描写が控えめだったのはちょっと拍子抜けだけど、
まあ戦争本格化しちゃったら、引き金引いたリィンやアッシュが救われなくなるし仕方ないか……と納得していたのに、
最終的に開戦描写入れたうえに、どう見ても死傷者多少は出てるっぽいのがまたチグハグでなんだかなあと。
そんな事態になるなら、呑気にミシュラムで決起会とかしていたのがまた間抜けに見えてきてなあ。
あそこまで煽ってから、開戦もせずに終了ってのも確かに期待はずれではあるけど、
あんな呑気な描写入れたなら、スケジュールずらして開戦直前に食い止める形にすべきでしょうよと。

戦争みたいな全体的な視点での話だけじゃなく、
リィン達一行とオズボーン陣営の戦いに目を向けても、やっぱりこれも緊張感なかったよなあと。
後述するけど、今作全体的にちゃんと"敵"をやってるキャラが少ないうえに、
「相克の前座」だとか「覚悟を見るための試練」だとかいった茶番的シチュエーションばかりなのも相まって、
ここで敗れれば、主人公たちが危険に晒されるかも…みたいな怖さが極めて薄い。
おまけに、主人公側の戦力が終始過剰すぎて、そもそも負けそうな感じが全然しないというね。
シナリオの規模や、空・零碧の面子も年数を経て主役当時より成長していることを鑑みると、
今作の新旧Ⅶ組パーティが歴代で一番戦闘力高いのは良いと思うんですけれど、
問題は、それに対して敵側の戦力が全然追いついてないところなんですよね。
強化されまくったリィンが単独で理(剣聖)クラスかその一歩手前くらいで描かれてて、
そこにさらに、平均点高いパーティメンバーが6,7人くらいうじゃうじゃ加わるのに対して、
敵は平均的執行者戦闘員クラスが1人,2人とか、相手が可哀想すぎてもうリンチにしか見えないわ。
せめて空や碧の時のラスダン幹部戦みたいに、
周りに魔獣だの人形兵器だの付けさせて数の面だけでも対等っぽくすればいいのに、それすらしないんだもんなあ。

極めつけはラスダンのvs子供達のシーンで、
こっちは新旧Ⅶ組総勢16人でぞろぞろ向かっていくのに対して、明らかにリィンより格下の相手が2人だけで待ち構えているという構図。
流石に16人でボコるのはマズイのか、「こちらは8人だけで挑ませてもらう」とか言い始めるけど、
世界の危機に直面してる状況で、そんなゲーム上の都合でしかない手心を加えちゃう時点でもう緊張感ゼロだし全く燃えないよねと。
マリアベル&カンパネルラ戦みたいに、控えの8人は雑魚で足止めする描写を毎回入れとけばいいのに。
しかもどのみち、リィン+7人vsクレア&レクターとかじゃ敵が可哀想なのも変わりないし。
一応「こちらは場の力で超強化されているから、あなた方の勝率は10%以下だったのに…」みたいなフォローが戦闘後入ってましたけど、
"場の力"とやらがシナリオ上・ゲームシステム上で全然体現できてないから、説得力ゼロでめっちゃ薄っぺらく聞こえちゃうんだよなあこれ。

敵陣営のガッカリ感

上でもちらっと書きましたが、
今作は敵が真剣に"敵役"として物語を盛り上げてくれる場面がほとんどなかったよなあと。
シリーズ通しての敵役である結社さんの馴れ合いノリがキツイのは過去作でもそうでしたけど、
それでも空SCだとワイスマンという絶対悪の親玉がいて、
碧でも黒幕連中は自身の理想を遂げるため、星座はプロの猟兵として、真剣に立ち塞がってくれていたはず。
それが今作では……。

・悪役を演じ通していたとはいえ、戦闘前からもう良いパパっぷりダダ漏れだったオズボーン
・敵意ない上に、味方陣営の超強化で圧倒的壁感もなくなった聖女・猟兵王・魔人ら。
・ボスと同じく友好的で馴れ合い感の強い西風と鉄騎隊。
・こちらへの情が捨てきれない感全開のシャロンやジョルジュ
シャロンに至っては、そもそも一度敵対させた意味がよく分からないレベル)
・都合のいい設定で戦わされるだけのアンゼリカ・ヴィクター
・そもそも敵じゃないのに、覚悟を示せとかいう理由で戦うクレイグ父や本校生徒など
・終始抜け殻状態で最早論外のレクターとクレア

こんな連中と戦ってても、どうにも気が乗らないというか真剣見が足りないというか。
戦闘員以外でも、「何か意図があって敵サイドについているはず」と期待してたイリーナ・ヒューゴ辺りが思った以上に薄っぺらすぎて残念だったりとかも。

敵陣営のMVP、というか唯一の良心的存在を選ぶとしたらルーファスでしょうか。
味方サイドの希望になるかと思っていた金の騎神を掠め取り、
Ⅱのグリアノスに続いて聖女に不意打ちを食らわせ…と真剣に嫌がらせを与え続けてくれましたからね。
流されまくりな敵陣営の中で、ちゃんと野心を持ってオズボーンの下にいて、リィン達と戦ったこと、
歪んだ考えを持つに至った背景設定がなされているところまで含めて、敵サイドでは一番評価できるキャラですね。小者臭さが残っちゃったのはご愛嬌。
明らかに悪と認識され実際断罪される至ったけど、ユーシスが全うに育ったのは彼のおかげという一面もあり、その点は感謝されている…ってバランスも良いと思います。
軌跡は敵を過剰にいい人に見せたがりすぎなんですよねー。このルーファスぐらいが自分的にはちょうどいいなと。
あとはセドリック・アルベリヒ辺りも薄っぺらい小物ではあったけど、
主人公たちを危険に晒しかねない悪役として働いていた分、今作の中では比較的マシな部類かなと。
アルベリヒはもうちょい大物っぽく振舞って欲しかった気もしますが。

逆にマイナス方面に突き抜けてたのはレクターとクレアの2人ですね。
長々とメイン格として引っ張ってきたこの2人が、
最終版まであんな情けない形でダラダラ進んで、特に大きな成長だったり味方サイドについての逆転大活躍を見せたりするでもなく、そのまま終わっちゃうなんてなあ。
まあ、クレアの方はもう、こういうメンタル弱点流されウーマンキャラでしたってことで諦めもつくけど、
レクターの方はこれと同レベルじゃあかんでしょうよと。

空3rdから零・碧と引っ張り続けて、
一時は使徒説とかが盛り上がってたほど"何かある"と匂わせ続けてたキャラが、こんなしょうもない存在で終わっちゃうなんてなあ。
彼のために再登場した面もあるクローゼとルーシーも、当の本人がこれじゃあイマイチ活きないし。
Ⅲの時点で底が見えた感あって嫌な気はしてたんだけど、想像を上回る残念っぷりでした。間違いなく帝国編ガッカリ大賞。

…といった感じで、敵サイドの役者陣には失望の連続だったわけですが、
一方でそんな敵陣営に対して、味方サイドの対応がわりとちゃんとしてたのはホッとしましたね。
マリアベルを即"嫌い"認定したり、
クレアの体たらくをバッサリ斬ったりするリィンはちゃんとこちらの印象と重なっていたし、
結社のお遊び組織体質にツッコんだユウナには「よく言ってくれたな!」と。
まあ別に褒めるほどでもなく当然の反応を描いてるだけって気もするんですが、
支援課のイメージを叩き落とした碧の「あいつ憎めねえな」事件がトラウマになってた分、ね。

碧の後味を悪くした一因である敵の処理(ヴァルド騎士団入り、マリアベル使徒化)を思えば、
閃はその辺納得のできる範囲で終わらせてくれたかな、という感じですが、
唯一引っかかったのはセドリックの結社入り(しかも執行者化?)でしょうか。
前作では散々な描写で、どうフォローするんだろうこれ…って感じだったセドリック。
結局小物くさい言動行動はだいたい呪いのせいにしつつ、ちゃんと自己を恥じる描写も入れて、
「うーん、まあこれなら許されても納得できる範囲内かな…」と思っていたら、あのオチですからね。

なんかそれっぽい理屈を並べてはいたけど、結局責任放り投げたみたいな感じは拭えないし、
厳しい立場だろうが、そこをクルトや本校の生徒達に支えられながら乗り越えて、贖罪していく…って流れが妥当だったのではないかと。
続編に引っ張るのかもしれないけど、オリビエミュラーみたいな関係をクルトと築きたいって話もフイになりそうだし、
本校の取り巻き組なんて、これだと結局セドリックに全然影響与えられなくて、存在意義無くなっちゃうよなあと。
あと、呪い解けてからは何か吹っ切れた大物感出そうとしてきてるとはいえ、
結社の一員、しかも執行者とか言われてるとこれまでの醜態的に違和感ありまくりなのも問題でしょう。
問題を概ねアレコレ綺麗に片付けた最終作だっただけに、
次回作へのしこりを一つ残してしまったのはむず痒いところですね。

呪い万能すぎ問題

前作で設定が出てきた時点で不穏な気配を感じ取ってましたが、
閃Ⅳで全編通して、なんでもかんでも「これも呪いの影響か…」で都合よく片付けまくりだったのはどうかなあと。
碧のキーアの力とかもけっこう自由自在だった気がしますけど、
今作の場合だと、ゲーム一本通して最初から最後までずっとそのノリに付き合わされた分余計にね。
特に、リィンとアッシュが黄昏開始の大戦犯になっちゃった件をどうフォローするのか心配してたら、
「まあ、呪いのせいなんだからしょうがないよね」でアッサリ流された感があったのは拍子抜け気味。
一応本人自身はちゃんと気にかけてて負い目を感じている描写があるし、
2人がやらなくても別の人間が役目負わされていただけだったとはいえ…。

結局、呪い(から生まれた思念体?)が閃シリーズ、どころか全作レベルでの黒幕でしたというオチになっちゃったのもガッカリ気味でした。
空3rdから碧、そして閃4作と引っ張ってきた強大な敵であるオズボーンとの対決が、
オズボーン自身も呪いに踊らされた(フリをしていた)善人・被害者でしたって展開になったせいで、
この長い長いシナリオ全体が一気に茶番っぽくなっちゃいましたからね。
善サイドのリィンやオリビエと、悪サイドのオズボーン自身の意志が、それぞれの正義がぶつかって、
そのうえでオズボーンを打ち負かすっていう素直な展開をやっぱり見たかったかなと。
やっぱりオズボーンには"悪"でいてほしかったわけですよ。
オズボーンといえば、政治家として彼がどう対共和国戦争に国民を向かわせるかっていう描写を見てみたかったのが、
呪いパワーで国民が勝手に反共和国思想に目覚めてくれるっていう解決法で済まされちゃったのも肩透かし。

モブNPCやセドリック・アランと呪いで洗脳されてる人たちの描写が薄っぺらい小物感全開なのもまた、
呪いというご都合主義設定をチープで安易なものに見せちゃってる気がします。
アランなんかはけっこう気に入ってるキャラだったので、
最終作で唐突にあんなゴミキャラ描写された後、特にリカバリーもなく終わっちゃったのは不満です。

ハーメルの悲劇に後付けで余計な設定加えちゃったのとかも含めて、
呪い関連の設定は、自分としては好みの方向性から引き離される残念要素でしたね。

戦闘バランスが多少改善

閃Ⅲ最大の汚点だった戦闘バランスが、
ブレイク硬直時間減やスレッジハンマー・太刀風の陣の弱体化なんかで多少まともになっていたかなと。
序盤のギルバード→西風APボーナス戦の連戦がけっこうキツくて、
「お、今作はなかなか楽しめるバランスになってるんじゃないか」と希望が見えてきました。
ところが、前作では思考停止でスレッジ太刀風戦術ばっかりやってたからあんま気付かなかったけど、
他のキャラクターのオーダーも使ってみると大概とんでも性能揃いでして。
前述の西風戦後、ゼファーウイングでお手軽に心眼付与できるフィーの加入でいきなりヌルくなったし、
他にもコスパが良すぎるノブレスアークやディープオニキス、
ほぼ絶対防御状態に近いホワイトデコレーション、
魔法攻撃相手なら完封できちゃうゾディアックフォース辺りはかなりぶっ壊れだったような。
それにブレイク時間が短くなったところで、
クロノバーストとEP消費減・EP回復オーダーの組み合わせとか、
加速クラフト・加速オーダーの組み合わせとかでめちゃくちゃ簡単にハメゲーできちゃうのも相変わらず健在だしね。
そういう極端なハメゲーを狙わなければ、閃Ⅲよりは一応バトルとしての体裁整ってはいたけれど、
結局中盤以降で歯応えがあったのはパンタグリュエル4連戦くらいしかなかったような。

一方で、余計な要素が少なくシンプルな騎神戦は、なかなかいい感じのバランスに仕上がっていて
難易度HARDでやってると、対人戦とは違って味方機が戦闘不能になることもしばしばあり、
途中からは消費アイテムも解禁する本気戦闘を強いられるようになってきました。
(パートナーの組み合わせを性能より物語重視とか、ある程度遊んでいた部分はあるけど)
最後の黒の騎神戦も、マクバーンから貰ったリカバリーアイテムをキッチリ使わされちゃうほど苦戦させられたし、
ラスボス戦で緊張感のある戦いを出来たのは良かったなと思いますね。

その他いろいろ

・前作に引き続き、OPアニメがあまりに酷すぎる件
Ⅰ、Ⅱで酷かったパッケージ画像を公式が描くようになって改善したかと思えば、
今度はこっちが外注になって悲惨になるというチグハグ感。
まあメインの社内イラストレーターは他の仕事で精一杯で手が回らなかったのかもしれませんが、
にしても本来ならテンション上げるはずのところで、あのアニメを見せられるのはキツイですわ。

レンの声が変わったのはやっぱ違和感強かった。
クレアやアルティナは全然気にならなかったんだけど、レンは元の癖が強かった分ね。
まあ年齢上げてもあの声のままだとキツイってのも分かるし、
最終的にはそれなりに慣れては来たんだけど、もうちょっとレンらしい甘ったるい感じにして欲しかったなあと。

エステルのSクラが「鳳凰烈波」から「太極輪」に逆戻り。
なんか劣化した感じが出ちゃってどうなのと思っちゃいますが、
やっぱり太極輪の方がエステル感あるし、元々零で鳳凰に変えたのがイマイチだったからまあこれはこれで。
太極輪の単体対象Sクラで最強火力って性能は主人公感あってやっぱいいですね。
エステル自体の基本性能は器用貧乏気味なのに必殺技だけは…ってバランスが凄く好き。

・リィンの新Sクラも、壱から七の型までの連撃っていう構図は王道的なカッコよさがあって
モーションショぼいなりにキチッと最終奥義感を出せてたのは良かったなと。
ただ、同時に「剣聖」の称号まで授かっちゃったのはちょっとなあと。
剣聖っていうとカシウス・アリオスで理クラスの達人キャラみたいなイメージついてるので、
それをハタチの若造でありリィンに与えちゃうと、なんか一気に安売り感が。
贄パワーで一時的にその域に近づくのはいいにしても、
剣士としての素のリィンはまだまだ発展途上でいて欲しかったですね。
まあ、こっちが思ってるほど"剣聖"のハードルが高くないのかもしれませんが。
というか実際、贄パワー亡くした素のリィンの今の強さってどんなもんなんでしょうね。
個人的には高くてもヨシュアよりちょっと上で、リシャールと同じくらいみたいなバランスが理想なんですが。

・パーティの女を尽くリィンに奪われた男メンバー達が、
ミシュラムでいきなりカップル乱立させられまくってたのはちょっと戸惑った。
アッシュとタチアナ、マキアスとパティリー辺りはまあいいとしても、
エリオットとミント、ガイウスとリンデ辺りはちょっと強引にあてがった感あるし、
クルトとシュリとかは流石に唐突すぎるような。
まあでも、こういう手当たり次第カップリングさせとけみたいなのはこのシリーズらしい気もしますが。それをパーティ内でやれなくなっちゃったというだけで。

・今回の収拾書物シリーズ「3と9」が面白かった。歴代書物で一番好きかもしれませんね。
(大半はまともにあらすじ覚えてないし…)
今の軌跡では出来なくなっちゃった、王道ボーイミーツガールを基盤とした話も素敵だし、
厨二臭い敵組織の設定がけっこうしっかりしてるのも良い。
裏切りを防ぐためのルール設定のエグさとか、ちゃんと悪の組織やってるなあと。
明らかに結社がモデルなんだけど、
愉快な仲間たちと化した今の結社よりもよっぽど闇を感じさせてくれるような。

・ラスボスさんのデザイン、ハガレンのフラスコの中の小人と被りすぎじゃないですかね。

よくあるデザインなのかもしれないけど、最後にトドメ刺すシーンがそのせいで気が散ってしまった。
国土錬成陣みたいな展開もどっかでありましたし…。

ラストの圧倒的多幸感

ここまでいろいろ書いてきましたけど、
結局今作を終えて一番に言いたいことは、ラストのEDが素晴らしすぎたということ。
全シリーズに関わってきたオリビエの結婚式という最高のシチュエーションで、


空・零碧・閃全シリーズのキャラクター達が集い、酒を酌み交わし、

そして苦いEDばかり迎えてきたリィンが、最後の最後に清々しい笑顔を浮かべる
ずっとⅦ組の、軌跡シリーズの物語を見続けてきた人間としては、
こういう幸せな光景はやっぱり感慨深いものがあるし、ひたすら嬉しかったなと。
閃Ⅲの時は、諸々の楽しい思い出がラストの印象で台無しにされた感じでしたが、
今回は逆に、いろんな不満点もこのEDで「まあ、いっか」と誤魔化されちゃったような。
実際、アッシュやリィンの責任が軽く流されちゃってることとか、
クロウやミリアムの復活とかいったご都合主義展開は、
まあ、この全面的ハッピーエンドやるためならしょうがないかとか割り切りつつあるし。

このEDにこれだけグッとくるのはただ幸せそうなだけじゃなくて、
そこにとてつもなく大きな「解放感」が加わってるのもあるよなあと。
その要因の一つとして、
閃Ⅰ〜Ⅲまでずっとビター・バッドエンド続きで、
かつ今作でも一度ノーマルエンドを強制視聴させてからこの展開に持ち込んだことで、
何度も苦しい思いを経て、絶望の中で僅かな可能性を掴みとった…というミラクル感を演出したことがあって。
そしてもう一つが、
"帝国の歴史の陰に数百年潜み続けた呪い"という超常的なものに、暗い部分を全部投げたことがあるかなと。
これがオズボーン等"人の意志"との戦いだったら、勝ってもどこかにしこりは残るし、
これだけ強大な存在に打ち勝ったからこそ、
ただ目の前の危機を救って日常に回帰しただけじゃなく、
ドライケルス達の戦いやハーメル〜百日戦争だとかいった過去の問題や、
クロスベルの解放等この先の未来も含めた、あらゆる暗い運命から解き離れたという圧倒的カタルシスが生まれたんじゃないかと。
そう考えると、この便利な敵に全てをぶん投げたメリットもあったのかなと。
実際、これがシリーズ全体のクライマックスだったらこの展開は賛成だったなと思うし、
この展開を今使っちゃったせいで、もうここで軌跡終わっていいんじゃないかと思い始めてもいるというね。


あと、EDの件で忘れてはいけないのが、イラストがめっちゃ素晴らしいこと。
まず、全作オールスターを実現するためのキャラ数が圧巻だし、
そのうえで一人一人の絵も素晴らしい。
Ⅶ組勢のドレスコードも素敵だし、
皆表情が生き生きしてて、
繰り広げられてる無数の掛け合いがセリフ無しでも伝わって来るから、こっちも楽しくなってくる。
この画力あってこその、このEDの多幸感だよなあと。
閃シリーズは旧作組含めたキャラクターデザインも良かったし、
特にⅢ以降は見応えあるキービジュアルも描きまくりだったし、
このイラストレーターさんがシリーズのMVPといっていいんじゃないでしょうか。
Ⅰ、Ⅱのパッケージイラストも最初からこの人に描いてもらえばよかったのに。

閃Ⅲの感想の時に、次回作(閃Ⅳ)への要望をいろいろ書いてたから、
それがどのくらい達成できていたのか、以下並べて答え合わせをしてみる。

(◎期待通り、○まあ良し、□可もなく不可もなく、△やや期待外れ、×サッパリ)
□閃Ⅱみたくパーティ自由編成に拘りすぎず、個々をキチッと活躍させてね
◎序盤はユウナやクルト主人公→リィンにバトンタッチ展開が見たい
◎旧作主人公らの登場・プレイアブル化。オールスターで締めくくって欲しい
◎空・零碧パーティが脇を攻略→閃メンバーがメイン攻略みたいな分割拠点攻略やってみたい
○オリビエの活躍、オズボーンに一泡吹かせて欲しい
×相棒のミュラーにも活躍してほしい
△オズボーンは巨悪として威厳保ったまま散って欲しい
○碧みたいに悪人を呑気に許容して、なあなあでケリつけるのはやめてね
カタルシス満点のハッピーエンドにしてね
◎騎神は次のシリーズに引き継がれないよう、ラストでぶっ壊して欲しい

こうして見ると、シリーズ全体として見たときの不満は改めて湧いてくるにしても、
閃Ⅲの時点で期待していた続編としては、概ね期待通りの出来だったんじゃないかと。
ユウナやアルティナまでリィンハーレムに巻き込まれてしまったのが予想外の落とし穴だったくらいか。

何よりやっぱり、最後のEDのおかげで諸々精算して気持ちよく終われたことが大きい。
閃シリーズの面白さは過去シリーズの遺産によるものも大きかった分、
これだけ綺麗に片付けて、今後のシリーズは面白くできるのだろうか…的な不安もあったりはしますが、
とりあえず、4作6年もかけて続けてきたこの閃シリーズと、
概ね「いい思い出」としてお別れできて嬉しいしホッとしてます。これまでありがとう。

とりあえず閃Ⅳ自体の感想としてはこんなところですが、
気力が続けば閃シリーズ全体としての感想・反省会的なものも書いてみたいところ。