ガルシアPの「とのばな」シリーズが面白い!


今各所で話題沸騰中の「とのばな」シリーズ。
自分も今日、ようやく見てきました。
非常に面白くて、一話見ると即座に次の一話を再生……という感じで、PCの前に釘づけにされました。
(といっても、まだ総再生時間は30分ちょいなんですがw)
そして、「これはもう感想書くしかねーな」と思いまして、書くに至りました。
既にいろんなところで紹介されているので、自分はネタバレ全開で語ります。
4話までまだ見てない方、注意してください!

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さて、感想を書くとはいったものの、
自分の貧相な脳では、「文章の書き方がうまいよね!」「演出が凄いよね!」「BGMの使い方が最高!」
みたいな感じの切り口では上手く語れないんですよね。
その辺も凄いってことは何となくは分かるのですが……

というわけで、唯一語れそうなストーリーの話を。
辺り前の話ですが、この物語の面白さの主な要因はアイマスキャラたちの未来を描いていることでしょう。
「あのアイドルははたして、この未来では何をしているのだろうか?」
という期待と、
「このアイドルは未来で、こんな感じに成長しているのか」
という衝撃と感嘆が、僕をひきつけて離さないのです。


話が少しそれますが、自分は「後日談」が大好きな人間です。
昨年完結した、「惑星のさみだれ」という自分のお気に入りの漫画があります。
この漫画は最終話で40ページ以上も、主要キャラ全員の10年後の姿を描くエピローグに費やしました。
単行本の作者のコメントでは、
「色んな物語を見ては、『このキャラはあの後どうなったの?』
 と気になってばかりいた10代の頃の自分の仇を取るつもりで描きました。」

と語られていました。
後日談大好き身としてはこの最終回に非常に満足し、コメントには非常に共感を覚えました。

そして我らがアイドルマスターには、後日談は基本的に存在しません。
というか、そもそも初代アイマスには明確な物語すら存在しません。
だから、公式で後日談など作りようもないのです。
「現在」も「未来」も、無限に存在するアイマス
だからこそ物語の想像の余地が存分にあり、だからこそとのばなシリーズも生まれてきたのでしょう。

とのばなシリーズを、「これぞアイマスの正しいの未来の姿だ」と言い張ることはできません。
この物語の「現在」(物語中では過去)では、765プロは一度961プロに吸収され、黒井社長に助けられて発展したようなもの。
「未来」(物語中では現在)では、律子に765のPを譲った美希が三十路付近(?)になってもいまだに新しい恋を始めようとする素振りを見せていないように感じます。
自分はこんなアイマスの「現在」も「未来」も思いつかないし、
これがアイマスの正史だ、とバンナムに突きつけられたらたぶん腑に落ちません。(小鳥さんも結婚できちゃってるし……)
でも無限に物語が存在するアイマスだからこそ、これも一つの物語として納得できるのであり、
自分が思いつかなったルートだからこそ、この世界のアイドルたちがどのような過程をたどっていき、未来ではどうなっているのか」が気になって仕方ないのです。

後日談好きとして大好物な未来の話でもあり、自分では全く思いつかない未来の話でもある。
だから、とのばなシリーズは自分のツボに直撃だったのです。

物語中一番印象的だったのがこのシーン。(既にLIBraryさんとこで語られていましたが)

真美は4話までに登場したアイドルたちの中で、もっとも変化の度合いが大きいキャラだと感じました。
でもそんな真美も、もちろん他の登場人物たちも、
かつてアイドルとして夢を追いかけた過去があり、
ステージを離れ活躍の場を移した今も、その記憶を踏まえて生きている。

そのことに気づいた瞬間、彼ら彼女らの物語により引き込まれました。
特に、プロデューサーに転身した冬馬の奮闘ぶりには胸が熱くなります。

あと、これもやはりLIBraryさんのところで語られてましたが、
シルエットの立ち絵が非常に気に入っています。
動画の雰囲気作りに一役かっている感じがしますし、
成長した美希や真美のセクシーさがにじみ出ていますし、
10数年経ってもリボンつけてる春香さんの姿はあんまり見たくないですしw
何より(4話までで)登場人物中唯一オリキャラであり、物語の中核を担うキャラとなりそうな「音無光」に関しては、明確な姿を描かないことにこそ価値があると思っています。
いろいろと想像の余地もありますしねw

やや見始めるのが遅れましたが、自分もこれからこの素晴らしいシリーズを全力で追いかけていきたいと思います!