竜宮小町の第2章


ついに来たか、というのが僕の第一印象でした。

(軽くですが、アイマス2の内容に触れてますので、
「ネタバレ勘弁してくれ!」って方は注意してください)

アイマス2における竜宮小町の扱いは、
正直批判の的になっても仕方がものだと思ってます。
プレイヤー側のユニットに敗れた数週後、彼女たちは天ケ瀬冬馬に惨敗する。
その後立ち直り、再びアイドル活動に励む姿は描かれるものの、
プレイ中に再び彼女たちがプレイヤーの高みまで登ってくることはありません。
楽曲の売り上げが最大のステータスであるアイマス2の世界において、
竜宮小町唯一のヒット曲である「SMOKY THRILL」は70〜80位止まり。
デビューして一年で頂点に上り詰める自分のユニットと比べるとどうも……

僕は雪歩・春香の2人のシナリオしかまだクリアできていませんが、
基本的な流れはおそらくどのシナリオも一緒のはずです。
(間違ってたらごめんなさい!)

ただ、そんな竜宮小町の物語に希望を見出すとしたら、
竜宮小町の活動続行」が社長の口から告げられるところではないでしょうか。
55週の間に竜宮小町の成功する姿は見られなくても、
その後、ゲームの先の未来にならまだ可能性は残されています。

だから僕はずっと、彼女たちの未来の活躍を描いた動画の登場を待ち望んでいました。

そしてついに、それを形にした動画が現れたわけですよ!


冒頭のこのシーンで、既に胸が高鳴るのを感じていました。
春香シナリオの53週目。
(メンバーが同じなので、
「FUJISAN ROCK FES」の未来なのかもしれませんね)
ジュピターとの対決直前であり、
彼らを破り、IA大賞授賞式に臨む直前です。
IA大賞を受賞できるかどうかはわかりませんが、
少なくとも春香たちは成功と言えるだけの実績を残し、
プロデューサーは優秀な人材としてハリウッド研修へと送られる。

だからこの動画に描かれているのは、ゲームED後の未来の竜宮小町
竜宮小町の象徴ともいえるパレスオブドラゴンは着ておらず、
「SMOKY THRILL」のダンスも使われていない。
つまりこれは彼女たちの新たな一歩、竜宮小町の第2章なのです。

そして、その物語を紡ぐ曲は伊織の「DIAMOND」。
竜宮小町の伊織に対して、僕は並々ならぬ思いを抱いています。
「SMOKY THRILL」のPVは僕の人生史上最も繰り返し再生した動画であり、
見る度にセンターで踊る伊織の姿に釘づけになっていました。
亜美・あずさと共に、律子Pの元で歌い踊る伊織の姿は本当に素敵で、
そんな魅力が表現されたこの曲もまた素敵で、
そしてこの動画ではその素敵さが目一杯詰まっていて……

「雨や風もかかってきなさい」

冬馬に惨敗し、更に彼のユニット・ジュピターを倒し、
一流のアイドルとなった春香たちの姿を見てきた伊織。
きっと、挫けたり悩んだりはしただろう。
涙を流すこともあったかもしれない。
でも、そこからまた立ち上がる強さを持っているのです。
「かかってきなさい」と言ってみせるほどに。

「この心が狙うのはNo.1」
「全世界のキラメキがほら私の物」

No.1を指さし、ゆっくりと前進する伊織が最高に輝いてました。

そして伊織は、国立オペラホール(IA授賞式会場)で踊る自分をイメージします。
頂点に立つ自分をイメージできるからこそ、
前へ前へと進むことができ、
亜美を、あずさを、そして律子をも引っ張っていけるのです。
これぞまさしく、リーダーの資質と言えるでしょう。

そして本編における挫折が、
このよりカッコよく、美しい伊織の姿につながっているのかもなどと思ったり……

「Shine Shine Shine I am Diamond」
「Shine Shine Shine You are Diamond」

自分も、そして仲間たちもダイヤの原石だと信じ、伊織は歌う。
その原石たちは磨かれ続け、竜宮小町は輝きを増していく。

見守る律子の姿にも凄く思う所があったんですが、
いろいろ渦巻いてて上手く整理できません……
冒頭のシーンで、
頂点に近づく春香たちのユニットと、それを育てたPの姿を見守っていた律子。
そんな彼女が、今頂点に近づいていく自分のユニットたちに何を思うのか。
きっと僕たちがPとしてアイドルをトップに導いたときのような、
いや、もしかしたらそれ以上の感慨があるのではないでしょうか。


次にサビに入った瞬間、
彼女たちはついにIAノミネート発表会の会場に立ちます。
一年前には、立つことが叶わなかった舞台……

そしてラストの舞台は国立オペラホール。
かつてイメージしていた舞台で今、伊織は踊っている。
傍にいるのは、苦楽を共にしてきた最高の仲間たち。
ダイヤの原石は今、眩しいほどの光を放つ宝石になったのです。

そうだ、俺が見たかったのはこの光景だったんだ
そんな思いで、胸がいっぱいになりました。

SP発売時の美希の移籍騒動も、竜宮小町と同じように物議を醸しました。
そんな当時に作られた、
七夕Pの「Fix You」、カイザートPの「星井美希の消失」、whoPの「SPアフター」(現在は非表示)
などの作品群は、いずれも製作者の強い思いを感じさせるものであり、
僕の中のわだかまりを少しでも解消してくれました。
そして今回の「DIAMOND」に触れて、ちょっぴりあの頃を思い出しました。

所詮はただのMAD、二次創作にすぎないものかもしれない。
でも、そこに僕の一番見たかったものがありました。
だから今、とても幸せな気分なのです。

……ここまでの文章を見返してみると、あまりにgdgdすぎますねw
本当に申し訳ありませんm(_ _)m

こんな感想でアレですが、ドドリアPにはほんっっとに感謝してます!
竜宮小町の第2章」という僕の一番見たかった食材に、
「DIAMOND」という最高のスパイスの選択、
そして最高の構成というにふさわしいレシピを創造し、最高の映像で料理する。
もうお見事としか言いようがないです!
僕が妄想し続けていた竜宮小町のストーリーを、
その数倍素敵な形で生み出してくれてありがとう!

「もっと眩しくなれ DIAMOND」

ラストに伊織はこう歌います。
まだまだ、彼女たちにはより眩しく輝ける余地が残されているはずです。
だから僕は願っています。
これからも、彼女たちがもっともっと輝いていけますように」と。