超ノベマスコンテスト雑感+お気に入り10選

ホントはこのエントリは超ノベマスの結果発表前に出して、
どの作品が受賞するかとか予想するような形式になるはずだったんです……が、気がつけばこの有様でしたとさ。
結果はまあご存じの通り、こういう感じになりましたね。
カマトロPの大賞はまあ順当、Rukouさんのも癖の強くない日常ものとしてかなりの完成度だし、あずたかさんPのもこういうイロモノ枠はあるだろうなと予想していました。
個人的に意外だったのはスイハンジャーかな。
普段連載しているシリーズを見ている人に向けたネタって感じだったので。

それぞれの作品としての面白さはさておき、実際にアフレコの現場の中で見てみると、カマトロPの動画がぶっちぎりで面白かったなぁと印象。
選評にもあったように、台詞のテンポとか間の取り方とかが絶妙だったんでしょうね。
ただこの面白さは動画が漫画形式(?)であったが故のように思えて、
キャラの立ち絵が並び、画面下に台詞枠を置き…といったノベマスの最もオーソドックスな形式ではここまで迫れなかったのではないか。
それはノベマスコンテストとしてはちょっとどうなんだろうか……なんてよく分からんめんどくさいことを考えて少しだけモニョったり。

参加作品全体の印象(といっても僕はごく一部の動画しか見れてないので、その範囲でということになりますが)としては、
企画発表段階では縛りが多い分どこか残念な作品が多くなるんじゃないかなどと書いたのですが、思ったよりもその縛りがいい具合に好転してくれたかなーと。
イラスト素材縛りや時間制限なんかは作者の工夫を促す起爆剤として活きていた一面があったように思えます。
しかし一方で、BGMやSEの制限辺りはどうも足枷にしかなっていないような気もしたり。
別のBGMなら、SEが加わればもっとよかった……というような作品はたくさんあったはず。
受賞作品だとスイハンジャーなんかがまさにその典型かと。

扱いづらそうだと感じた人選に関しては、う〜ん……。
やはりこのメンツだと、雪歩がツッコミに回っている作品が多かったですね。
基本雪歩、ときどき千早ってな感じだったかな?
まあやよいはまだしも、美希や貴音がツッコミサイドに回ることってまず無いだろうからなぁ。
やっぱり春香や伊織辺りがほしいなぁとしばしば思わされた反面、
雪歩を常識人ポジションに置く必要があったおかげで、いわゆるフヒ歩的なキャラ付けが施されづらかったのはラッキーだったかもなーともw
僕好みな感じで描かれている雪歩が多かったのは今回の大きな収穫でしたわー。

以下特に受賞の結果とは関係なく、参加作の中からお気に入り作品を10個並べて、ついでに軽く感想を添えていきたいと思います。

弱小事務所の伝説の初ライブ(カマトロP)


納得の大賞受賞作。
テンポ、構成、絵のインパクトなどなど、どこをとっても非常に高くまとまってますね。
テキストに細かい修正が入ってるアフレコ付き版も面白かったっす。

そういや、作品自体は間違いなく大賞最有力の出来だったんですが、
「最近食べたお惣菜何? 輪ゴム?」って台詞に声つけるのは大丈夫なんだろうかとか密かに考えてました。
でも特に問題視されていなくて、自分は少々潔癖すぎるきらいがあるのかなーなんて思ったり。

フォーチュン・ドッグ(ニフレP)


一人の雪歩派として絶賛。
お話も、そこに描かれている雪歩自身も、構成されている要素全てが「実に雪歩らしいの(美希風)」って感じで素晴らしかったです。
やーホント、こんなにも雪歩が真っ当に素敵だと思えるノベマスに出会えるのはいつ以来なのやら……w

カップ麺カプリッチオ(Rukouさん)


まさか寡作のこの人が超ノベに、それも2本も出してくるとは思いもしませんでした。
この人に限らず、普段それほどノベマス界隈でガンガン活動しているわけではない人のノベマスが見れたってのは、今回の企画の一番素晴らしかった点かもしれませんね。

相変わらずドット絵演出のクオリティがとんでもないし、時間制限を逆手にとった作劇もお見事でした。
これはまあ受賞するだろうと信じていましたよ僕は、うん。

やよいの おそーじ こーかん日記(ヘンリーP)


今回の企画で一番きれいな作品だった(笑)
5人それぞれの日記の内容が彼女たちの目線に立って描かれているのが凄くいいんですよね。
特に美希の日記なんかは「これぞ美希」って内容で感心しっぱなしでした。
ちょっと冗長気味になっちゃうかもしれないけど、13人バージョンも見てみたいなー……なんてw

ミキのSweets For You!(すまーとくっきーP)


pixivでのこの方の漫画のファンの一人としては、平常運転すぎるちはやよいネタに安心感を覚えましたw
この可愛らしい絵柄と、ツッコミの欠けたやや狂った展開がたまんないです。
つーかこの人はこの2人がアフレコ対象にいなかったら参加してなかったんじゃなかろうかw

スーパーハートプロダクション!(だいずさん)


イラストがもうとんでもなく可愛いですね。
そのうえ枚数も非常に多くて、それだけでも十分飽きを感じさせませんでした。
話の方も万人に薦められる適度なドタバタ日常劇に仕上がっていていい感じですね。読後感もスッキリ。

ちーさんたかさんgrgrきっちん(迅七P)


百面相成分の抜けたgdgdラジオって感じですねw 相変わらず楽しい。
しかしまさかこのハイスピードが最終候補まで残るとは思わなんだ。
試しに自分で動画を見ながらしゃべってみたんですが、いやはやムリゲーだわこれw
これ声優さんがアフレコしたらどんな感じになったのか気になるなー。とくに貴音。

高槻末法救世記(3袋P)


シュールの極みみたいな状況になってた超どきゆりM@sterコンテストの中でも、もっともいろいろ突き抜けてる動画だと思います。いろんな意味で。
この瞬発力でこんなものを出してこれるのはなんかちょっとおかしいですよね。いろんな意味で。
謎のストーリーが綴られた後、突然画面が横スクロールゲームみたいなノリになるところで完全に負けた気分になりました。いろんな意味で。

祈りを、貴女に。(ガルシアP)


小見出しを挟み順序だてて進めることで、テンポよく違和感なく話を切り替えていくやり方が上手かったです。
BGMと話のノリの合わせ方もいい感じですね。E_morningさんは偉大だなぁ。

壇上のマトリョーシカ(惜しいP)


絵のクオリティが尋常じゃない。何事だこれは。
静かでやや淡々とした印象も受ける会話劇なんですが、かといって決して退屈なわけではなく、むしろ心地よさのようなものを感じました。
アニマスでもその片鱗を覗かせていたたかゆきの醍醐味がつまった一品です。