ハリアー手描きシリーズの話題詰め合わせ

ここ最近ハリアーPの手描きシリーズについて書きたいことが立て続けにいくつか思い浮かんだので、まとめて語ってみる。

・その1

手描きシリーズのキャラや世界観が気に入っている人間として、実はこの節目の解説動画シリーズは本編以上に楽しみにしてたりします。
んで、特に設定・スペック紹介みたいな面の強かった今作を見て、ハリアーPってやっぱ設定厨*1だなぁと改めてw
こんだけのキャラに好きな音楽・ブランド、公式設定の無いキャラにはその他いろいろの設定まで考えてるってのはただ事じゃないですよ。
きっと日頃から、「このキャラはきっとこういう音楽を聴いているだろうなー」とか妄想して楽しんでるタイプの人なんでしょうね。
まあここのキャラたちはもう「ハリアーPの○○」みたいな独自色を帯びてるから、
「妄想する」というよりも「設定する」と言った方が正しいのかもしれませんが。
音楽やらブランドやらは知識が無さすぎてさっぱりだったんですが、
個々のキャラにおそらく適当なものを合わせている守備範囲の広さは伝わってきました。
でも、やよいや中子みたいな現代の邦楽の有名所のみってキャラがもっと多くてもいい気もするな〜。
尖ったキャラが多いからそういう方向になりづらいのかもしれないけどw

後、IQの数値化で頭のキレ(?)の序列がある程度明確にされたのが面白かったです。
つ、次は是非戦闘力の数値化を(ry

・その2

さっき守備範囲の話とも繋がりますが、
これだけたくさんのメディア・ジャンルから曲を引っ張ってきてたんだなぁと軽く衝撃を受けました。
音だけ聴いても8割方の曲は情景が浮かんでくるのも凄いですわ。
シリーズの中で何度も、ふさわしい場面で流れているから自然と脳に焼き付いているんでしょうね。
他だとさんさんシリーズ序盤の曲とか、雪ねぇの部屋まったりトーク時の曲とか、
そういうパッと場面と結びつく選曲ができているシリーズは素敵だなぁと思います。

・その3
何かを貶めて他の物を持ち上げるってやり方は好ましくないので具体的な作品名はあげませんが、
最近アイマス世界を広く扱ってるシリーズで、自分があまり関心を持っていない部分に焦点が当たって、
なんだかイマイチ乗りきれなかったという事態が続けざまに起きました。
おそらく僕の興味の範囲って、765・876(+DSサブキャラ)・961、それとギリギリ魔王エンジェルくらいまでで止まってるんですよね。
だからまあこっちは具体名を出して申し訳ないんですけど、
例えばレッドショルダーだとか、中子右子だとか、その辺にあんまりスポットを当てられても今一つ盛り上がれないんですよねぇ。

そしてそれはハリアー短編でも例外じゃなくて、
その辺のキャラが初登場したときは正直特に心惹かれることは無かったんですが、
しかし今彼女たちの主役回がくるとどうだろうかと想像すると……まあ、普通に面白いんじゃないかなぁという結論に至りましたw
個性の薄いキャラ・無いキャラに独自の色を加えて、
あの混沌とした世界の中に何らかの役割を持ったキャラとして放り込むのが上手いんだなぁとしみじみ。

・その4

そんなふうにこのシリーズのいろんな凄さについて考えていたこのタイミングで、
個人的には歴代最高峰とも言える傑作回があがってきたわけです。
正直なところ本題はここからで、、
ここまでの微かに信者臭がするような持ち上げ話は、この回の感想を書くついでに…って感じでしたw

それほど他の話に比べて目立った反響があったわけじゃないので、
「あれ〜、この回凄いと思ったの俺だけなのかな……」と思ったりもしたんですが、
普段はPV動画寄りで活動してるメモ書きライフさんが熱く絶賛していたので、
あーやっぱり神回だったんだなー俺間違ってなかったわーと自信を持って褒め称えることにしましたw
(ネタバレ含むので以下格納)

愛ちゃんがカメラ片手にいろんな人とふれ合っていく流れも微笑ましく楽しかったんですが、
ラストの30秒ほどで評価がさらに急上昇したような感じがありますね。
美希の居場所判明で律子が般若の形相に→それを写真におさめるという流れになるかと思いきや、

まさかの律子スーパー美人ショット。
そして呆気にとられていたところに、止めを刺されたのが

この愛ちゃんのイラストでした。
これは冒頭でも一度出ていたんですが、そのときは
「え?だれこれ……あ、愛ちゃん!? ちょっと大人っぽく描きすぎじゃないかな〜……w」
みたいな感じで、違和感が前面に出ちゃってたんです。
……ところがラストで再びこのイラストを見たとき、
そこにいるのは紛れもなく等身大の13歳日高愛だと僕の目には映ったんですよね。
その印象の変化が今回最大の衝撃であり、同時にこの回を絶賛する最大の理由でもあるのです。

律子にしても愛にしても、あのカットにドキッとさせられたのは普段とのギャップの差ってのが大きいですよね。


律子は眼鏡がきらりと光る、ブスッとしたクールインテリキャラ。
愛ちゃんはニコニコはなまる笑顔のアホの子キャラ。
普段シリーズの中だとそんな風にいつも描かれがちだからこそ、あのカットが引き立つんですよね。
前に一度似たようなことを書いたんですが
手描き短編シリーズが僕にとって、こういう風にいろいろと語りたくなるほど魅力的になったのは、
ただぶっ飛んだキャラ付けをするだけじゃなく、そこに彼ら彼女らなりの日常と人間味を持たせるようになったからなんですよね。

今回の話も、騒がしいアホの子で、ちょっと思考回路がズレている(300の事シリーズ参照)ように描かれてきた愛ちゃんの主観で話を進めることで、
「彼女がどんな事を考え、どんな風に日々を送っているのか。彼女の目には世界がどういう風に映っているのか」
なんて伝わってきて、それがキャラとしての魅力をより深めたように思えます。
ひかり、北斗、美希、小鳥、律子といろんな方向性のキャラと平等に、対等に触れ合うことで、
良くも悪くも物怖じせず、誰にでも直球でぶつかっていくなどといった元来からの特徴もより輝いていました。

なんだかとっても回りくどくなりましたが、
そういう風に愛ちゃんが一話の中で魅力を深め、人間味を帯び、ニコニコ笑顔以外の表情も似合うキャラになったこと。
また、「写真を撮る」という題材を通して成長を見せ、一つ大人になって帰ってきたこと。
それらが影響して、冒頭では違和感が先走っていたあの愛ちゃんの柔らかな笑顔が、
ラストではとっても相応しく思えるようになったのではないかなー、と分析しています。
そんな心境の変化をわずか13分ほどで起こしてみせたのが、このエピソードの秀逸さを何よりも物語っているのではないでしょうか。


うん、何度見ても最高の一枚だ。

*1:蔑称的な意図は含んでませんよ!