その幻影を、今でも僕は追い続けているのです

わりと早く声優交代に順応した(と思っている)雪歩派の自分ですが、
やっぱりいまでも新(あず歩)旧(ゆり歩)雪歩を比較してしまうことは度々ありまして……。
普段の台詞もそうですが、特に違いがはっきりと出る歌の部分についてはどうにも比べずにいられない。
そしてさらにその中でも、「持ち歌」的な曲に対してだともうそりゃ意識しないなんてことは無理な話で。
アニマスであず歩がオーライを歌って、これで「First stage」「Kosmos,Cosmos」と合わせてゆり歩時代の持ち歌は一通り出尽くした……強いて言えばinfernoくらいかなーという状況になりましたが、
それ以外でもう一つ、どうしても新旧を比較せずにはいられないほど思い入れのある雪歩の歌がありました。
それが先日DLC配信され、あず歩版を初めて耳にすることになった*1「魔法をかけて!」です。

感想としては、「おおー、なかなかいい感じじゃないの!」ってとこでしょうか。
というか、やっぱり雪歩っていう子にはこの「魔法をかけて!」という歌が非常に相性がいいと思うんですよね。歌声的にも、キャラクター的にも。
そりゃ中の人は変わりましたけど、雪歩というキャラクターの芯そのものは、少なくとも僕の中では揺らいでいないし、
歌声だって、多少は新旧似通ってる部分もあると思う。
だから昔はもちろん、今だって「魔法をかけて!」が2番目に似合う*2のは雪歩なのではないだろうか……なんてw
贔屓は入ってるかもしれませんけど、実際MP・MoMとCD歌唱メンバーに選ばれてきた実績もありますし。

ただ、それでも。
「やっぱりゆり歩のまほかけには及ばないなー」と同時に思ってしまったのも、また事実でありまして。

ゆり歩の魔法をかけて!は、何かもう僕の中で神格化されていると言っても過言じゃないレベルなんですよね。
元々雪歩のキャラクターはビジュアルがものっ凄い好みドンピシャでして、
一通りアイマスキャラの容姿を眺めた時点で既に好感度トップに立っていたキャラだったと記憶しています。
さらにそこから雪歩の地位を押し上げていったのは、「寝逃げでリセット」「バンビーノ」などといったニコマスのいわゆるコラボPVでして、
本来の彼女の歌そのものを必要とするまでもなく、雪歩は既に僕の中で「特別なキャラ」とまで言える立ち位置にいました。
……そんな中である日、何気なく雪歩のまほかけノーマルPVを見たときのことは今でも忘れません。
その歌声は透き通るようで、か細くちょっと弱弱しく、でも一生懸命頑張っている様子が伝わってきて、何よりかわいい超かわいい!
そこに魔法をかけてという楽曲の魅力も加わって、
「あの超かわいいキャラクターが、超かわいい歌を、超かわいく歌ってる!」みたいな、小学生レベルの感想を叫ばずにはいられないほどの衝撃でした。
あの瞬間、容姿だけじゃなく声や歌も含めて雪歩に魅入ることになったことで、「ステージ上のアイドルとしての雪歩」を本当の意味で好きになれたのではないかと思います。
そこからさらに彼女の人柄を知っていくまでは、キャラクターとしての雪歩を気に入る段階まで行けたとは言い難いのですがw

ともかくそんなわけで、ゆり歩の「魔法をかけて!」には、もしかしたらどう足掻いても越えられないかもしれないほどの思い入れがあるのです。
ノーマルPVでこれに並ぶ衝撃はおそらく3年後の竜宮スモスリまで……少なくとも無印時空においては出てこなかったなあ。
だから今でもゆり歩の歌の中で最高傑作クラスの出来だと思っていますし、
下手したら僕の中では持ち歌のファーストステージやコスコスを超えて、オーライに次ぐくらいの域にいるんじゃないかと考えることも。

ゆり歩は次第にこのときの歌声を失っていって、後期頃はいろいろ厳しい言葉を投げかけられたりもしていました。
DLC動画が上がってワイワイ賑やかなコメントがつく中、雪歩のところだけネガティブ気味なんて光景を見るのは辛くもありましたが、
でも正直なところ、ガッカリしたり文句を言ったりしている人の気持ちも分からなくはなかったり。
後期ゆり歩の歌にもそれはそれで魅力を感じていたし、特に「Alright*」は僕の中のNo.1に上り詰めたほどなのですが、
でも「魔法をかけて!」を聴いたときのあの衝撃を、心のど真ん中を射抜かれるようなときめきを、奇跡的なまでの可愛さを味わえることは無かったし、ずっと追い求めていた。
そしてゆり歩時代だけじゃなく、声優が変わった今でさえ、未だに僕は心のどこかであの「魔法をかけて!」の再来を願い続けているような気がします。
しばらくはニコマス上で眺めるだけの付き合いだった僕ですらそうなんだから、
それこそアケからファンやっていたようなPなら、この奇跡のような幻影を追わずにはいられなかったとしても仕方ないのでは……と。

もう二度と出会うことは叶わないかもしれない、ゆり歩の「魔法をかけて!」。
時が進むにつれその価値を強く実感していき、どんどん僕の中で神格化されていく今の状況は寂しくもあるけれど、同時に不思議と嬉しさを覚えることもあります。
それはきっと、この歌の幻影をこれからもずっと追い続けている限り、
ゆりしー演じる16歳雪歩が今でも変わらず、僕の心をギュッと掴んで離さないことを物語ってくれているから
なのかもしれません。

*1:もしかしたらモバイルとかで配信されていたのかもしれませんが、自分が聴くのは今回が初めてでした

*2:1番は言わずもがな律子