第3回シンデレラガール総選挙とニュージェネレーション

お金のむしり取り方はあんまり好きじゃないですけど、
投票だとかランキングだとかは大好きな人間なのでモバマスの総選挙は割と楽しみに眺めてます。
もっとも、一人当たりの持ち票数が全然違うとか、ガチャとの関係で有利不利が分かれるとか、自分の一番お気に入りよりもまだ声が付いてない子を優先〜って人もいるだろうとかであまり純粋な人気ランキングとは呼べない感じ*1ですが、
それでもまあ、3回もやってきた以上それなりに信憑性のあるデータではあるでしょう。
少なくとも3回とも上位をキープしてるような子は確実に地位を築いているでしょうし、
逆に一度も圏内に入ったことない子は……うーんまあ厳しいだろうなと。

んで、今回の第三回選挙で一番驚いたのは凛・卯月・未央のニュージェネレーション3人が全員TOP5入りを果たしていたことでした。
と言ってもこれはカラクリがあるようで。
選挙期間に合わせてこの3人の新SRが出る投票権付きガチャが実施されて、それ目当てでガチャを回しまくったNG組のPが入手した大量の投票権を彼女らにつぎ込んだことが大きな手助けになっていたようです。
中間発表では圏外だった及川雫がその後SRガチャ登場で19位まで上がってきたのを見ても、このガチャブーストというやつは相当影響がデカいんでしょうね。
まあこの辺の事情は、モバマス辞めて二年近く経つ僕なんかよりも、うちのブログを読んでいる方々の方がよっぽど詳しいでしょうが。
つまるところ、アニメの中心になるであろうNGの3人に総選挙で実績を出させて、放映前に箔をつけたかったというみたいな事情があるんじゃないかな。
そうして結果的にモバマスの顔である凛がトップ、これまでは中位と圏外に甘んじていた他2人も無事最上位層の仲間入りという完璧なシナリオが実現しちゃったと。

もしこのブーストが無ければ凛は一位を獲れていたのか、卯月と未央の順位はどこまで落ちていたのか。
そういうアレコレを考え出すと、今やすっかり門外漢とはいえちょっと腑に落ちないところはあります。
結局のところ条件やら環境やらいろいろと公平でオープンなものじゃない企画だから、突き詰めて考えていくとどうしても疑問は残っちゃうのよね。
2位の安部菜々がブースト無しで大健闘してますが、これも「運営の露骨なNGプッシュに反感を持った層に担ぎ上げられた〜」なんて話を見かけたりしたし。
(真偽の検討とか全くしてないので、へーそういう説もあるんだーくらいで軽く流してもらえるとありがたい)

うーん、何か先にケチをつけるような形になっちゃいましたが、
それでも、やっぱりガチャのブーストだけでベスト5まで無理やり持ち上げるなんてことは出来ないだろうと思ってます。
そもそも、ガチャで押し上げるにしたってその子目当てでいっぱい金つぎ込んでくれるだけのファンの質・量が無きゃどうにもならんしね。
とするとやっぱり、今回の選挙までの間に卯月と未央、特に2回目までは50位圏内にすら入れなかった未央は株を上げてきていたというのは間違いないはず。

ニュージェネレーション3人のうち、渋谷凛の公式プロデュースは完璧に近いものだったと感じています。
その最大の要因は、何と言っても彼女が最初にSR化したときの衝撃が凄まじかったから。
当時は僕もまだ現役モバマスプレイヤーだったのでおぼろげながら記憶しているんですが、
確かその頃は、SRといえばモバマスオリジナルアイドルはイベント報酬で手に入る一部の特殊なキャラクター*2だけで、
後は基本、春香たち765プロのメンバーだけの特権みたいな感じだったんですよね。
モバマスの個性豊かなキャラが話題になりつつも、上位プレイヤーは強力な765のSRアイドルでフロントメンバーを固めているという、何だかんだ主役は春香たちですよという状況。
そこに風穴を開けたのが、渋谷凛のSR化だったわけです。
既に登場済みだったアイドルが、SRとして初めてリバイバル登場。
しかもそれが最弱扱いの2コストのアイドルだった、しかし卯月のような“春香さん枠”ではないように見えた渋谷凛

汎用背景のシンプルなデザインから、オーラバリバリのイラストに変貌するインパクト。
そして極めつけが、与えられた二つ名「ニュージェネレーション」
既にテレビCMでプッシュされていたキャラクターではあったんだけど、それでもこの出来事は鮮烈的だった。
そしてこの後、CDシリーズのNo.001を与えられて最速デビューするまでの流れはまさに成り上がりシンデレラストーリーという感じで。
渋谷凛モバマス看板アイドルの座につくとともに、「シンデレラガールズ」というゲームの中心から765のアイドルたちを追い出した。そんな印象を受けました。
それを成し遂げたのがゲーム内で元々最弱だった、しかも従来のアイマスのメインヒロインポジションの系譜*3とは違うキャラクターだというのは、
元々運営側が用意していたシナリオだったはずなのに、僕にとってはまるで彼女自身が自らの実力で掴み取っていったように映ったんですよね。
しかもそのCDが値段やら付録つきやらの影響とはいえ765の実績を遥かに凌駕する勢いでバカ売れしたもんだから*4
この渋谷凛という超新星アイドルに、765の子たちは喰われてしまうんじゃないかと怯えを感じるところにまで至ったり……。
後にも先にもこのときほどの衝撃は無く、渋谷凛ほど僕を痺れさせ恐れさせたモバマスアイドルはいない。
だから、今でも渋谷凛に対してはモバマスアイドルたちの中でも圧倒的なカリスマとして特別な印象を抱いていたりします。
第一回選挙では19位、第二回は5位と決して常にトップと言うわけでは無かったみたいですが、それでも僕の中で渋谷凛こそがモバマスのエースだという考えがブレたことは無いですね。
デビューまでの道筋の鮮やかさ、加えて何より自分自身がここまで感情を揺さぶられた。
故に、前述のように渋谷凛の公式プロデュースは100点満点の出来だったんじゃないかと評価しているわけです。

一方、渋谷凛の鮮烈なプロデュースの代償として、島村卯月本田未央は不利益を被ったんじゃないかと言う気もしていて。
Cuの顔島村卯月は“春香さん枠”と思われるキャラクターだったのに、
最初のSR化もCD化の一番乗りも渋谷凛に持っていかれて看板アイドルとして地位を固められず*5
渋谷凛との比較で不憫アイドルとしてネタにされるようになった。
さらに、同じく不憫ポジションのはずなのに卯月の影に隠れてネタにもされづらいPaの顔本田未央“笑えない不憫キャラ”みたいなことになってしまって……。
その後卯月が先にSR化、CD化を成し遂げた。
まだ本田未央という自分よりも不憫な存在が残っていたから卯月は不憫キャラではなくなるんだけど、そうするとこれまで不憫キャラで来た彼女は何を推すべきかイマイチ分からないような状態になってしまって。
一方本田未央も、不憫で推すにも卯月の二番煎じになってしまうし、それまでネタにもされず空気化していたことから若干弄りづらいようなところもあって。
結局どう売り出せばいいのか掴み切れないまま、未央は第三弾ニュージェネとしてのデビューの日を迎えることになってしまった。
しぶりんの鮮烈なデビューが、回り回って連鎖的にこの2人のデビューを失敗……とまでは言わないけどやや曇らせてしまったんじゃないかなーと。これはあくまで僕の主観的な意見ですが。
というかそもそも“不憫”でキャラ立てすること自体好きじゃないから、そんなふうに騒がれていた時点でこの2人に対しては何だかなーと引っかかってましたね。公式がその流れに乗っかろうとしていたかどうかまでは及び知りませんが。

そんなわけで、卯月と未央の売り出し方についてはもっと上手いやりかたがあったんじゃないか。
公式は2人のプロデュースに失敗してしまったんじゃないか。
そんな風に考えているのです。
と言っても、卯月に関しては総選挙1回目2回目続けて逆風の中で29位というまずまずの結果を残しているので、凛ほど上手くいかなかったというだけでそんなに悪くなかったのかもしれません。
しかし、SR化CD化の後も50位圏内に入れなかった未央の方は、やっぱりもっといい方法があったはずだと思うんですよね。
モバマスのCD化はちょくちょく「なぜこの子が先に?」という人選もありますが、基本的にはそれなりに支持を得ている子が選ばれているはず。
そんな中、本田未央はニュージェネレーションという初めから用意された枠組みがあったために、CD化にふさわしい人気が追い付いていなかったかもしれないのにCDデビューを果たしてしまった。
ゴリ押しとか聖域とか揶揄されているのを見かけることもあったりして、そういう微妙な状況に立たされた彼女と、追いやってしまった公式に対して、外野の人間ながらちょっぴりもどかしさを覚えていました。

……しかし、今回の選挙でそんなNGトリオがまさかのベスト5揃い踏みをしたわけですよ。
モバマスとはもう距離を置いて久しいので、いつのまにこんなことになってたんだとビックリ仰天。
前述のように公式の露骨なプッシュもあったけど、しかしある程度基本的な人気が無ければここまではこれないはずで。
既にトップクラスだった凛はともかく、卯月と未央、特に未央は相当この一年ほどで支持を得ていたことになる。
その原因が何だったのかは……あまりモバマスに触れてない僕には分かりません(^_^;)
未央についてだと、知っているのは持ち歌ミツボシの評判がいいことくらいか。
それが時間が経つ中でますます評価が高まっていったのかもしれない。
他のCDやゲームの新SRで彼女が新しい一面を見せたりして心つかまれた人がいたのかもしれない。
声優さんがライブで披露したパフォーマンスが素晴らしく、それに引っ張られて未央自身の人気に反映されたのかもしれない。
あるいは特別なきっかけが無くとも、彼女自身の魅力がじわじわと伝わっていって、ゆっくり着実に支持者を増やしていったのかもしれない。
ともかく、何が原因だったにせよ、彼女たちは200人近くいるモバマスアイドル達の中のベスト5にまで上り詰めた。
デビューのさせ方は失敗だったのかもしれない。けれどその後の展開で取り返していった。
そして、強引な手を使いながらも、NG3人が総選挙ベスト5に揃い踏みするという光景を実現させた。
シンデレラガールズの看板たるニュージェネレーションとしてふさわしい箔をつけて、アニメ化発表の時期に間に合わせた。
いろいろ置いといて、何だかんだそれは凄いことだと素直に思いました。そんな第三回総選挙感想。

ここまで書いといて今更だけど、モバマスは離れたところからチラッと見てる程度なので、
いろいろと検討外れなことを書いちゃってるかもしれません。っていうかたぶん書いてる。
それから、選挙についてはもしかしたら運営側の理想の結果になるよう票数操作してるかも〜みたいな可能性も考えられますが、流石にそこまで疑い出したらもうどうしようもないので考慮しないことにしました。

あ、あとユッキCDデビューおめ!

*1:逆に、そのおかげでハッキリと人気・不人気が突きつけられるわけでは無いので良いことなのでしょうが

*2:「イヴ・サンタクロース」とか「鷹富士茄子」とか出オチ一発キャラみたいなノリの子たち。今は普通に他のアイドルたちと同じ枠組みに収まってるっぽいですが

*3:天海春香日高愛→(島村卯月

*4:売り上げ数は凛よりも杏のCDの方が上でしたが

*5:今は「センターは卯月、看板は凛」って風に2人で分業してるように見える