至高の“アイマス2”コミカライズ! ざわわんこと「アイドルマスター2 The world is all one!!」を振り返る


祝ざわわん完結!
ということで、改めて全体を振り返りつつ、こういうところがよかった! とかあのキャラはここが素敵! とかいろいろ適当に書き殴っていこうかなと。

・過去のエントリー
「アイドルマスター2 The world is all one!!」がマジ良質なアイマス2スピンオフなのでみんな読もう(2巻までの感想つき)
「アイドルマスター2 The world is all one!!」3巻感想
「アイドルマスター2 The world is all one!!」4巻感想
「アイドルマスター2 The world is all one!!」5巻感想

では早速。以下ネタバレ含みます。

アイドルマスター2のスピンオフとして

ざわわんの話をするとき、僕はよく「アイマスの漫画〜」ではなく「“アイマス2の”〜」という表現を使っています。
それは、この物語がアイドルマスター2のシナリオや世界観をきっちり拾い上げた作品であり、
そのうえで素晴らしい物語を提供していることを何より評価しているからですね。
ユニットプロデュース、竜宮小町、プロデューサー律子、961プロとジュピター、フェス対決、IA大賞、ハリウッド留学etc…といった主要素に、BKマニアックや魔王サイネリアみたいな小ネタまで、5巻というボリュームの中にアイマス2成分がいっぱい詰め込まれてました。
入ってないのはユニットリーダーの概念*1とお守りくらいかな。
あんまり引き合いに出して叩くのはよくないですが、アイマス2のシナリオって正直評判良くないし、僕自身もあんまり好きじゃない。
でもざわわんはちゃんとそれらを守りつつ、竜宮の扱いみたいな酷いところは変えたりもして、物凄く高く評価される物語を紡ぎ出しました。
ゲームで嫌気がさしていた竜宮のvsジュピター敗北を、同じような結果になりながらも感動的に後味良く読ませてくれたところは特に原作との差を実感させられましたね。
素材は同じでも料理の仕方次第で全然違ってくるんだなーと。
本来望まれていた、公式が描きたかったアイマス2の物語の形を見せてもらったような気がします。
あと、来月にニューパラレルワールドのOFA発売という状況で最高の“アイマス2”コミカライズたるこの作品が完結して、何かついに僕の中でアイマス2が終わっちゃったかもなーみたいな感慨深さが。

ユニットプロデュース

アイドルマスター2の要素として、特に大きいのがユニットプロデュースだと思います。何せ箱版のゲームジャンルが「国民的ユニットプロデュースゲーム」だったくらいですしね。
ゲームもユニット要素を出そうと無印の頃よりいろいろ工夫してはいたんですが、やっぱりどうしてもゲームのシステム上限界が感じられて。
それに対してざわわんは、メディアの違いもあってSprouTの交流をしっかり描いて、春香響雪歩個人の成長だけでなく、SprouTというユニットとしての成長をしっかり見て取れた気がします。
特に素晴らしいのが、個人の成長に他のユニットメンバーとの関わりやユニット内での立ち位置が影響を与えていることですね。
春香や響が前にグイグイ出るから、雪歩は一歩後ろで見守りながら影でユニットをまとめる調整役として成長していく。
三人の中で特に才能に優れた響はレッスンの指導役になり、責任感が芽生えたことで変わっていく。
ざわわんの中で描かれているのはSprouTのメンバーで一年間歩んできたからこそ存在する、「SprouTの天海春香」や「SprouTの我那覇響」なんですよね。
ゲームでは誰とユニットを組んでも同じ物語を辿る分、他の子の影響を受けながら変わっていくアイドルたちの姿が凄く嬉しかったです。
アイマス2がやりたかったけれどゲームとしての制約に阻まれていたことをざわわんはやり切ってくれたんじゃないかなーと。
あと、春香・響・雪歩とオールマイティな感じの子が揃っていて出しづらくもなりそうなユニットとしての個性や特色を、ラストのステージで「SprouTはこういうユニットなんだ!」ってしっかり形で示してくれたのが凄く良かったなと。
あれが無かったら、竜宮小町やジュピターを凌いでSprouTが頂点獲ることの説得力が薄れていたかもしれません。

信頼の物語

アイドルマスターの物語である以上、アイドル間だけでなくアイドルとプロデューサーとの交流も大きな要素になるわけで。
ざわわんはその中で、アイドルとPの信頼関係というのを大きなテーマとして大事にしていたように思います。これはまあ、読んだ人なら説明するまでもなく分かってくれるでしょう。
プロデューサーが961プロのスパイというトリッキーな設定も、一度アイドルとの絆を揺るがせることでこの「信頼」というテーマをより明確化させることが一番の意義だったんでないかなあと。
一度バラバラになってから雪歩、響、春香と一人ずつ絆を取り戻し、その後の全国ツアーを通してその信頼関係を確たるものにしていくくだりはいつ見ても良いものです。
SprouTだけじゃなく、竜宮小町についてもそこがしっかり描かれているのがまたいいよね。
竜宮は必ず完璧なパフォーマンスをしてくれると信頼する律子。
律子の教えと支えを信じきって最高のパフォーマンスで応えようとする竜宮。
律子と竜宮小町を“仲間”として描くものはけっこうありましたが、“プロデューサーとアイドル”としてここまでしっかり描いてくれた作品は自分の観測範囲だと二次創作含めて初めてだったんじゃないかと。それがとてもありがたかった。

心情描写と思いやり

ざわわんは、キャラクターの心情をとても大切にしている作品だという印象があります。
キャラクターがどういうことを考えているか丁寧に描いてくれるから感情移入しやすいし、
それに従ってキャラクターを動かすから、行動と人格との間に矛盾が無くて抵抗なく受け止められる。
口調や行動に安易な記号付けやネタ推しが無かったのもよかったかな。美希になのなの連呼させすぎないとか。
んで、さらに良いのがキャラクターみんなが相手の心情を思いやりながら動いていること。
上述の信頼関係の話にも繋がるけど、皆相手がどういうことを考えているだろうと行動の裏側にある思いを読み取ろうとしているのよね。
プロデューサーや仲間との間だけじゃなく、ジュピターや黒井社長との対面に置いてもそういう姿勢が重んじられいたような。
だからコミュニケーションが薄っぺらくないし、発言を一方的に押し付けあったりしないからストレス無く見ていられる。
そういうこの作品な繊細なやり取りがとても好きでしたね。

勝者と敗者

アニマスはみんな一緒にトップアイドル!って物語でしたが、
ざわわんはアイマス2の物語である以上、IA大賞という栄冠を掴めるのは一組だけだし、フェスという明確に勝敗が出るイベントもある。
この作品はそこから逃げることなく、でも爽やかに描いてくれたと感じています。
物語の都合上やっぱり栄冠を掴むのは主人公のSprouTで、同じように頑張っていた他の子たちは皆途中で敗者になっている。
特に竜宮小町はSprouTやジュピターと同程度の実力者として描かれながら、先にジュピターと対決して黒井社長の妨害を受けたが故の敗北で、めぐり合わせ次第ではトップを獲れていたかもしれません。
結果だけ見れば不条理に思えるところもあるし、しかもアイマスの場合元々13人全員がメインな感じだから安易にかませだのなんだのにして許されづらいのよね。
でも、あんまり出番のない子たちも含めてみんなしっかり描かれてるから投げやりにされてる気がしなくて、
何より全員が敗れたことをどう捉えているのかという思いと、そのうえで前に進もうとする姿を描いてくれるから、それを不条理と思わず気持ちよく読めるのよね。
わんつ→ているずvs花鳥風月の対決後の会話や、ジュピターに負けた後の伊織の台詞なんかは凄く良かったですね。
アイマス2の漫画として、勝ち負けと真摯に向き合ったうえで描き切ってくれた作品だったと思います。

構成力

ざわわんを読み返してるとビックリするのが、無駄なエピソードとか台詞とかが全くないということ。
一つ一つのエピソードが遍くのちのアイドルの成長に繋がっていたり、ちょっとした会話が次の展開の布石になっていたり、話が全体通してしっかり繋がってるなーと思います。
例えばPがやよいや千早たちを担当したことが黒井社長と対峙して765と961の違いを見せることを補強したり、美希の何気ない一言が響が自分の変化を見つめなおす契機になったりとか。
途中で連載延長が決まった練り直したとは思えないくらいくらいですね。
全5巻、アイマスのコミカライズとしては長くても、アイドルが駆け出しから頂点掴むまでの過程を描くにしては決して多くは無いボリュームです。
その中で主役のSprouTとPだけでなく、竜宮や律子、その他のアイドルの話まで描き切れたのはこの構成力の高さあってこそじゃないかな。

絵が可愛かった! 女の子が頑張る話なんだからやっぱりそこ大事よねw
アイマスコミカライズ系で一番僕好みの画風だったんじゃないかと思います。
最初から安定して上手かったイメージでしたが、改めて読み返してみるちょっと雰囲気変わってるようにも見えますね。
昔よりも今の方がちょっぴり感情が豊かで伝わりやすくなったんじゃないかなーとか。
あと、ここぞというシーンでの絵の力が凄まじかったなと。
漫画って読み進めている中で、「あ、このページめくったらたぶん次に“キメのシーン”が来るな」って予測をつけちゃうんですが、
ちゃんとそこで期待通り、いやそれ以上に素晴らしいアイドルの姿が描かれているんですよね。
雪歩の「戻ってきてください!」とか響の「自分たち完璧だな!」とか、ページを開いた瞬間思わず唸っちゃいましたね。

キャラクターについて

・雪歩
雪歩はとにかく2巻のあのシーンが強烈で、
僕の贔屓目を差し引いても、ざわわんの話題を眺めていると「雪歩が良いよね!」みたいなのが多くて、
物語中盤くらいのころは「ざわわんと言えば雪歩」と思わせるくらいものがあったように思います。

なにせグーグルでざわわんと入力したらサジェスト上位に「ざわわん 雪歩」が出てくるくらいですからね!
ただ、あのシーンそのものよりも、僕にとってのざわわん雪歩の真価は春香や響との関わりの中で発揮されていたように思えます。
積極的に前に出ていくことは少ないけど、ちょっと離れたところからユニットのことをしっかり見る目を持っていて、
要所要所で動いてユニットに調和をもたらす、支え上手なしっかり者。
僕は雪歩がユニットの中でそういう役割を持てる子だと信じていたんだけれど、
でも実際はアニメを筆頭にオドオドして後ろでみんなに守られてますよーって風に描かれることが多くて、
だからざわわんがこういう雪歩を描いてくれたのがとても心強くて、この作品の存在が雪歩ファンとしての僕にとって支えになってくれているんです
そんな雪歩がユニット最大の危機で初めて最前面に出てくる2巻の例のシーンと、
その一件ですっかり貫録を身に着けて縦横無尽の活躍ぶりを見せる3巻の流れがとにかく大好きで、
雪歩の活躍を見るためだけにその辺を何度も読み返していました。アイマスクエストで雪歩が化けてから大活躍するまでの91話〜94話ばかりリピートしちゃうのと同じ感覚ですねw
オーバーワークで倒れた春香や901プロの罠にはまった響と違って大きなトラブルを起こすことなく、
しかしそのため物語の主役になることも少なく4巻以降はちょっと控えめな感じでしたが、
2巻で完全にポジションを確立して以降はその抜群の安定感を見ているだけでもう嬉しかったし、僕にとっては存在感十分でした。
一つだけケチをつけるなら、僕は雪歩Vi系アイドルとして表現力に長けた存在であってほしいと考えていてるので、その分野でも響と差がついて凡才扱いだったのがちょっと残念だったかな。
初代のViって表現力云々とかいうより可愛いとか美人とかが基準って感じだったし、その辺の解釈は人次第なんですが。
まあ表現力の話に限らず、元気と努力する姿勢でユニットを引っ張り人を元気づける春香、マルチな才能を持つ響ときて、雪歩にも何かアイドルとしてのこれだ! という能力が描かれるとなおよかったかな。
しかしそれを差し引いても、まちがいなく僕史上最高の公式17歳雪歩だったことは間違いありません。一人の雪歩派としてもう感謝しかないです。

・響
「ざわわんと言えば雪歩!」って書きましたが、終盤で響がそこに肩を並べるくらい猛追してきたようにも思えます。
その辺の素晴らしさについては昨日5巻の感想でだいたい書き切ったので、正直改めて書くことがあまりない……w
とにかく、「ユニットの中での我那覇響」を描き切ったこと、
そして「自分たち最高」のシーンで響を一つ上のステージへ連れて行ったことがざわわん響最大の功績でしょう。
最後の最後で、響についても僕史上最高の16歳響に化けたんじゃないかと言う気がしますね。

・春香
春香さんについては、正直雪歩と響ほどは熱弁することは無いというか、2人が素晴らしすぎて比べるとちょっとだけ落ちちゃう部分があったり。
いろんなメディアで主役張って、特に劇場で堂々メインヒロインとして君臨した春香さんは、
雪歩や響に比べるとバリバリ活躍してることに慣れちゃってる分感動が小さいってのがたぶん大きいんじゃないかと。
もちろんしっかりヒロインしてたし、何か不満があるということは無いのですが。
「ざわわんの春香」ならではの良いところを挙げるなら、よく怒ったり、響をからかったりして自然体な女の子って感じがしたのが嬉しかったかな。
アニマス春香がぐう聖キラキラヒロインなのもあって余計にね。別にどっちがいい悪いというわけではないのですが。
あと、最後のステージでSprouTが辿り着いた「一緒に楽しむ」というユニットのカラーを最も体現していたのが春香で、そこはやっぱりセンターとしての風格を感じさせるなーと。

・プロデューサー
961プロからのスパイというビックリ設定で登場しましたが、何だかんだとても魅力的なキャラクターになったなーと思います。
不安や苦痛を隠さない素直な人間くさい人物で感情移入しやすい一方、
大人である分アイドルたちほど喜怒哀楽を激しく表すことは無いんですが、要所要所でSprouTへの愛情の強さが見えてくるのがいいんだよねえ。最後の涙は痺れましたわ。
ひたすら人が良さそうな感じだったのに、ストーカー子ちゃんには女の子だからとか無しにきっちり厳しい態度で接することが出来るのも好印象。
企画や交渉事なんかではどんどん有能になっていく一方、レッスンなんかの技術面はさっぱりってのもバランス取れててよかったな。
あと、プロデューサーとして先輩にあたる律子には最後まで敬語使ってたり、
基本アイドルに対して苗字+さん付けなのも新鮮で面白かったし、
僕もさらっと女の子を呼び捨てできるような人間じゃない分共感できるところがありましたw

・律子
メイン4人と一緒にどうしても単独で語りたいのが律っちゃん。
とにかく、ここまでプロデューサー・秋月律子をしっかり描いた作品が他にあろうかって点につきるでしょう。
ノウハウの無さと能力・事務所の命運を背負う責任への不安、
19歳の小娘がプロデューサーとして芸能界で戦うことへの負い目、
何より、プロデュースする竜宮小町への信頼と愛情。
あらゆる側面からプロデューサーとしての律子が不足なく描かれていたのではないかと思います。
同じ立場だから通じ合えるスパイプロデューサーとの同僚関係も見てて楽しかったなあ。
アイドルとしての律子が見たい人には複雑かもしれませんが、
どっちつかずにならずプロデューサーとして真摯に律子を描き切ってくれたといのは、きっと律子にとって凄く良いことだっんじゃないかなあ。
OFAでまた何事も無かったかのようにアイドルに戻っちゃうっぽいですが、
ふと後ろを振り返ったとき、プロデューサーとして闘い抜いた律子の足跡がこの物語の中に確かに残されているですから。

竜宮小町
亜美はシリアスに使いづらい、あずささんは前面に出しづらい、
そんな感じで、竜宮の物語を描くとなるとだいたい伊織が奮闘してカッコいい感じになるんですが、ざわわんは伊織以上に亜美の存在感が凄かった。
いっつも伊織を弄ってゆるゆるヘラヘラしているようで、
どんなときでも楽しくアイドルしていられる芯の強さや、他人のことを慮れる優しさをしっかりと兼ね備えている。
作中最強キャラなんじゃないかってくらいひたすらクールで、2つ上の伊織よりも大人びて見えるほどでしたね。
逆に伊織は亜美がそんな調子だから、真っ先に怒ったり泣いたりと竜宮の感情表現を一手に担っている感じでした。
でも竜宮の、765プロの先頭として自身を持って歩んでいく伊織はやっぱこの作品でもカッコよかったな。この伊織がもうすぐ無くなっちゃうのかもしれないと思うと名残惜しいです。
竜宮のやりとりが基本伊織が発言→亜美が弄るのサイクルで成立していた分あずささんは正直やや空気な感じでしたが、
最終巻の響のエピソードに絡むことで挽回に成功したんじゃないかと。あずささんが伊織たちに怒られたエピソードも読んでみたかったな。

・他の765アイドルたち
SprouTと竜宮以外の子たちはまあ言っちゃえば脇役ポジションな感じなんだけど、それでもちゃんと全員に何らかの印象深いシーンがあるのよね。
何より、全員がIA大賞レースから敗北するところをきっちり描いていたから、彼女たちの物語もちゃんと進んでたんだということを実感できる。
不遇とかいうよりもむしろよくこれだけ描いてくれたなーという感じですね。
あと、わんつ→ているずとか花鳥風月とか、オリジナルユニットがネーミングもイメージも大変僕好み
特にわんつ→のしっぽがひとーつ!しっぽがふたーつ!の可愛さと言ったらもう、一度見たら忘れられないわ。
残った美希と真に無理やりユニット組ませなかったのは正解だと思うけど、
やっぱり出来ればこの2人もくっつけてほしかったなーというのはありますね。定番ペアだからハマらないわけがないし。

・ジュピター
ジュピターというかまあ、話に関わってるのはほとんど冬馬ですね。他2人はゲームのシナリオ同様添え物って感じだったし。
冬馬は、本人は自分の実力だけで戦っているつもりで、黒井社長の虚言に踊らされて765を敵視してるけど、
ホントは自分たちが裏で汚い支援を受け取っている…という道化じみたポジションでちょっと可哀想なんですけど、
ストフェスで後腐れない真剣勝負が出来て、手ごたえを掴んで吹っ切れたって描写があったのはちょっと救われた感じでよかったなと。
彼らももうすぐ961のアイドルじゃなくなって、この先が見たい人はsideMでいっしょに歩いていくんでしょうね。いつになったらサービス再開するんだかって感じだけどw
あと、ラストのエンドロールで冬馬が何かに気づいたようなそぶりを見せている見切れゴマがめっちゃ気になる。これはあえてこういう演出にしてるんだよね。
お返しでSprouTが見に来たか、黒井社長が来たか、もしくは961プロの新アイドルが相手にいたかとか……うーん。
一番目だったらその後の帰宅シーンに繋がるからこれが一番ありそうかな。

・黒井社長
黒井社長というキャラクターは何と言うか、正直そもそもあんまり好きじゃなくて。
悪役にしても小者すぎるし、何か彼が関わってくると話自体が薄っぺらく見えちゃうというか。
ポジション自体は貴重なので二次創作で補正をかけたりすると面白くもなるんですが、公式だと見てて残念な気持ちになっちゃったりします。
ざわわんの黒井社長にしても、高木社長への私怨優先で動いてるあたりとかやっぱ残念な感じはあるんですが、
その他ではわりと戦略的に動いてたり、Pとの交渉がそれなりに様になってたり、わりとまだ見れるレベルの悪者だったかなと。
というか彼のキャラクター性の良しあしに関わらず、ざわわんは出発点からして悪がいることに意義のある物語になっていたから、黒井社長が存在することを抵抗なく受け入れられたのが良かった気がします。

名シーンベスト10

とにかく何でもランキングにしたがる病なので、今回もせっかくだから名シーンを10個ほど選んでみました。
・10位 プロデューサーと春香の本音のぶつけ合い(3巻・15話)

怒って泣いて仲直りしてって分かりやすく解決した響に対して、
表面上は元通りになったようでいろいろ募らせてた春香さんの思いがようやく溢れ出してスカッとするシーン。
春香とプロデューサーがお互いに相手のことを思いやって、それ故に自分を責めて……っていうすれ違いの仕方がこの作品らしくて良いですね。
その後の響と雪歩のサポートも素敵。春香にそっと寄り添う雪歩がマジ天使。

・9位 「プロデューサーにしてくれてありがとう」(5巻・35話)

IA大賞を掴んで、トップアイドルのプロデューサーになったPが真っ先に伝えたかったこと。
SprouTのプロデューサーになって人生が変わった彼がこの台詞を言うことがとても重みがあるし、
アイドルあってこそのプロデューサーなんだなってことを実感させてくれる素晴らしいチョイスだったと思います。

・8位 「いおりんの意地っ張り」(4巻・26話)

いおりんももちろん可愛いけど、亜美がいい子すぎてたまらん。
一発芸はるるんでお茶目な慰め方を見せてからのこの抱擁というコンビネーションの破壊力よ。
亜美の方が背が高いからちょっと体曲げて寄り添ってるところもさり気ない萌えポイント。

・7位 眼鏡をかけたPの視界に、鮮明に映るSprouT(3巻・20.5話)

ここからはもう全部一位にしたいくらい大好きなシーン。じゃあランキング形式にするなよって話ですねはい。
こっちを向いているSprouTの3人がほんとに可愛くて、
それだけに「彼女たちが日々を鮮明で明るい視界に変えてくれたんだ――」っていうモノローグがめっちゃ沁みるんですよ。
世界が変わって見えるようになった、ってのを眼鏡とかける演出もシャレてますよね。

・6位 三者三様の形でSprouTを送り出すプロデューサー(5巻・33話)

それぞれへのエールの送り方が、そのまま彼女たちと築いてきた絆を表してきた思い出ボム爆発なシーン。
雪歩派としては例の握手シーンをここで重ね合わせられるのも相当ヤバかったんですが、
「いってきます」の一言だけでわかってますよねな感じの春香のメインヒロインオーラが良かったのでこっちのコマをチョイス。

・5位 SprouTが辿り着いた最高の舞台(5巻・34話)

どっちかというと会話のドラマ重視でステージシーンにはそんなに重きを置いてないイメージの作品だったんですが、
最後の最後にでっかい仕掛けを持ってきてくれたなーと。
シチュエーションも絵もよすぎてひたすら熱いし、これがSprouTが頂点獲れる理由だ!って説得力持たせてるのが何より凄い。
アイマスライブ行く人はここでざわわん合唱した思い出を重ね合わせたりするのかしら。

・4位 「自分たち、完璧だな!って」(5巻・30話)

765プロの、SprouTの響が辿り着いた961時代では到達しえない新境地!
このエピソードはライブツアーや竜宮vsジュピターから丁寧に伏線貼って、丁寧に響の心情描写して、紡ぎだされてきた濃厚なストーリーがこの一言に完全に収束してるのがもうホント完璧で。カタルシス満点。

・3位 プロデューサーの落涙(5巻・34話)

担当アイドルの最高のステージの後に、ここ一番で見せる静かな男泣き。痺れるシチュエーションに思わずこちらもホロリ。
涙を流すって行為は言葉を超えた感動の表れで、胸を鷲掴みにされるようなパワーがありますよね。

・2位 「頑張れ、私の竜宮小町」(4巻・24話)

似たようなシチュエーションが並びましたねw
主役のSprouT側よりこっちが上に来るのは、ざわわんだけに限らず2ndvisionになってずっと竜宮小町と律子を見てきた、その思い入れの強さゆえでしょう。
伊織たちの頼もしさに思わずぽろっと漏れた「頑張れ」って言葉があって、その後に「“私の”竜宮小町」って続ける台詞チョイスの素晴らしさよ。これほど律子にとっての竜宮小町の大きさが伝わる表現は他に無かったよ。
この一言でSprouTだけじゃなく、竜宮小町の物語としてもこの作品が僕の中で公式最高傑作になった気がしますね。

・1位 「戻ってきてください プロデューサー」(2巻・12話)

雪歩派としてはやっぱ一位はこれになっちゃうかなあと。
春香や響の様子も、プロデューサーの様子もちょっと後ろでしっかり見ていた雪歩が、ユニット最大の危機に踏み出した大きな一歩。
結果的に、この行動で春香も響も、プロデューサーも救われたんだよね。もちろん雪歩自身もだけど。
皆の心がバラバラになりそうな土壇場の状況で、大好きなユニットを守るために動くことが出来る勇気、優しさ、粘り強さ。
雪歩派としてもうこれほど見ていて嬉しいシーンは無いっすわ。
ここをきっかけにざわわんが「わりとよく出来た質の高いアイマスコミカライズ」から「全力で完結まで見届けたい傑作」に変わったという意味でも思い深いです。

とりあえずこんな感じでしょうか。
プロデューサーが名前呼びをためらって拗ねる雪歩カワイイとかそういう細かいシーンも拾いたかったんですが、10個じゃ全然枠足りないっすわ。
全体的に後半のシーンが多めなのは、やっぱり序盤から積み重ねていったものが結実している後ろのシーンほど訴えかけるものが強かったからかな。
そういう意味でもやっぱり巻を重ねていくごとにどんどん良くなっていった作品だったように思えます。

これでだいたい書きたいことは一通り書けたかなー。
にしても、最近すっかりイヤごとばっかりマンになってるうちのブログとしてはビックリするくらいに絶賛一色になっちゃいましたね。
そのくらいひたすら褒めたくなる素晴らしい作品だったということで。
……あ、そうそう一つだけ苦情を言うなら、商品展開が何一つ無いのが残念だったという件があるなぁ。
アイマスのコミカライズってよくドラマCDだのカバーCDだのいろいろおまけ企画やってるのに、かなり人気あったはずのざわわんでそういうの全く無かったのがもったいないなと。
スピンオフ作品だしそういうのって単に人気どうこうとかじゃなくいろいろ大人の事情で決まるんでしょうけど、
にしても読者から支持得て5巻も続けようってなったほどなんだから、何かしらアクションあっても……って思っちゃいます。
OVAでアニメ化!とかSprouT専用の新曲を!なんて贅沢は言わんから、ドラマCDくらいはやってくれてもよかったんじゃないかなー。
あ、でもまだOFAで決戦衣装のスプリングサウンドステップを配信するチャンスが残ってるますね!
でもあれ、春香響雪歩三人でそれぞれデザイン違うし厳しいよなぁ……。
PODみたく他のアイドルは使い回しデザインでもいいから何とか! ゲームスタッフの方々のサービス精神に期待!

最後に、素晴らしい作品を生み出してくださった祐佑先生に感謝の言葉を。本当にありがとうございました!願わくば、ぜひともまた何らかの形でアイドルマスターに関わっていただきたいです。

*1:一応春香ってことになるのかもしれませんが、本編中ではっきりと明示されてはいなかったはず