「アイドル240人のペナントレース」設定メモ書き

前回記事:「アイドル240人のペナントレース」制作あとがき

こちらに引き続いて、
今度は動画の中では描ききれなかったアイドルやチームの設定について、ちょこっとだけ触れておこうかなと。

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「アイドル240人のペナントレース」制作あとがき


動画投稿しました。第八次ウソm@s祭り参加作品です。
以下製作に関しての後書きなど。
30分超とか自分でもチェックする気が失せた長さですが、先に動画を見てから読んでもらえるとありがたいです!

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ワールドトリガー公式データブック「BBF」がサービス精神旺盛すぎる!

2016年3月4日、コミックス14巻と同時に、
ワールドトリガー(著:葦原大介、少年ジャンプで大人気連載中)の公式データブック、「BORDER BRIEFING FILE」(以下BBF)が発売されました。

ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(前編)
ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(後編)

ワールドトリガーといえば、以前このブログでもクソ長い記事で語り倒した、今(私の中で)最も熱い漫画。
この漫画の特徴の一つとして、
架空のエネルギー体・汎用武器によるサバゲー風のゲーム感覚戦闘、装備のスロット制限、ポイントやランキングの存在…などなどの練り上げられたゲーム的な世界観というものが挙げられます。
他にもキャラクターの多さやら、キャラや武器への設定の細かさやらも相まって、
群像劇好き・ゲーマーにとって非常にどストライクな要素てんこもりな作品なのです。
そんなこともあって、
私も含めてこの作品の支持層というのは、設定資料集だのゲームの攻略本だのをニヤニヤしながら延々と眺めているような人種が多いのではないかと。

だからこそ、ワートリのデータブック・ファンブックというのはおそらくものっすごく需要が高いだろうなあとずっと思っていて、
ついにその発売が決まった時は、一大イベントが来てしまったとお祭り気分になったものです。
とはいえ、漫画のファンブックって基本的にストーリーダイジェスト+キャラ紹介+技集+用語集みたいな感じで、
あくまで既存の情報まとめがメインってイメージだから、あんま期待しすぎるのもなー…と思ってましたが、

葦原先生全面監修の元で作られているということや、
「ありがちなファンブックではなく、読者に満足してもらえるものを本気で目指した」という作者と担当編集さんの言葉、
少しずつ明かされていく収録内容情報を見ているうちに、
もしかしてこれは物凄いものになっているのでは…とどんどん期待感が高まって、発売までずっとワクワクソワソワしてました。
それこそどこも品薄になりそうだったから念のためamazonで注文しておいたのに、
到着予定日の3/6まで待ちきれなくて先にもう一冊買ってしまったくらいに。
生まれて初めて同じ本2冊買ったわ。初めて「2つ買って一つは保存用に〜」みたいな感覚を理解したわ……w
そして実際読んでみると、2冊買ったことを全く後悔させないくらいに濃厚・充実した永久保存版データブックだったというわけです。
というわけで、軽く紹介兼感想とかを書いてみようかなと。

BBFお品書き

書いて説明するよりも、試し読みでも公開されてる目次ページを貼った方が早いかな。


お品書きとしては、1ページ目から順に、

①カラーイラスト集(ジャンプ本誌掲載カラー分はおそらく全て網羅)
②ボーダーキャラプロフィール
③トリガー・トリオンなどの設定まとめ
④近界の設定まとめ+人型近界民プロフィール
⑤読者ランク戦*1結果発表+データグラフ公開
⑥全303問のQ&A
⑦海外版少年ジャンプに掲載されていた葦原先生インタビュー
⑧ワートリの雛形ともいえる読切「実力派エリート迅」の収録。

主にこんな感じになっています。
全388ページの大ボリューム、エリ迅の読み切りを除いてもまだ340Pくらいあります。
非常に設定が凝っている作品だけに、既存の設定をまとめた読み物としてもそれなりに楽しめるのですが、
何より、このBBFで初公開される情報が満載で、ページをめくるごとに衝撃と興奮が溢れ出てくるのがこの本の恐ろしいところ。
以下、個人的にここが素晴らしい!と感じた要素をいくつかピックアップして、ダイレクトマーケティングを試みてみます。

①ボーダー隊員130名以上のデータを収録!

BBFには、ボーダー隊員130名超(+幹部勢や人型近界民)の情報が収録されています。

「あれ? でも現在登場済みの隊員って、C級とか含めても80ちょいくらいだよなあ…」と疑問が湧いてくるところですが、
そう、このBBFにはなんとまだ未登場のボーダー隊員たちの情報も収録されているのです。
具体的に言うと、A級4位草壁隊の緑川以外のメンバー
A級8位片桐隊、B級3位生駒隊、B級4位弓場隊、B級5位王子隊、
B級14位漆間隊、B級15位松代隊、B級16位海老名隊、B級18位常磐隊、B級19位早川隊…。(順位はコミックス14巻時点、BBF収録分準拠)
この辺のまだ名前すら判明していなかったキャラクター達が、一斉にドバっと情報放出させちゃうわけです。
流石にビジュアル等は伏せられたままですけど、
氏名・ポジション・家族構成、そしてトリガーセットの4情報は全員公開されています。

5巻時点で名前だけ出ていた風刃候補者の所属部隊・ポジションや、
焦らされすぎてて攻撃手3位説だの銃手1位説だの最強万能手説だのいろいろ囁かれてた草壁隊長の正体も判明しちゃうわけです。
草壁隊長の正体なんかは、長らくいろいろ妄想させてきただけあってなかなか衝撃的なものになっていて、今回の初出情報でも1,2を争う話題の種です。
しかし、逆に言うとこの情報を知ってしまうと、本編での初登場時のインパクトがいくらか薄れてしまいかねないのも否定できないところで。
私は、葦原先生が今出しても大丈夫だと判断したことを信じて躊躇なく踏み込むことにしましたが、
完全に真っ新な状態で本編を読みたいという人に限っては、この本を敢えて読まないという選択肢を取るのもありかもしれないなーと。
まあ、自分で読まなくても感想漁ったりしてたらネタバレの流れ弾をくらいそうですが…w

②「ブリーフィングファイル」としての体裁のこだわり

個人的にこのBBF、特にキャラクター紹介部分で気に入ってるいるのが、
あくまで客観的な視点で綴られたボーダーのブリーフィングファイル(報告書)という体裁を保っていること。
紹介順はまず最初に主人公の玉狛第2から〜とかじゃなく、
A級1位の太刀川隊からあくまで序列に基づいた並びになっていて、玉狛第2は14巻現在の順位であるB級8位の位置に置かれている。
(このおかげで、何気に本編では確か不明な現在のB級下位順位が分かったりします。
 大規模進行を経験した茶野隊が順位上げてたり、玉狛第2のせいで初戦稼げなかった吉里・間宮隊が落ちてたりとよく練られていますね。)
文章を読んでも、メタ的な紹介では名前呼びがデフォルトな修・遊真・千佳もあくまで三雲・空閑・雨取と表記されていて*2
「漫画『ワールドトリガー』の編集部員が作りました」ということを極力意識させず、
作中内のボーダー職員が作った資料みたいな感覚で読めるのが、個人的には非常に良い演出だなあと。

ワートリのバトル、特にランク戦はスポーツ競技的なノリで読めることもあって、
各チームの戦術紹介・戦力分析のページなんかはプロ野球の選手名鑑に載ってるチーム寸評を読んでるような楽しさがあります。
選手名鑑片手に野球観戦するように、
これを副読本にしながら漫画やアニメのランク戦を見るのもなかなか乙なものやもしれません。

③プロフィールの充実 〜家族構成〜

BBFのメインコンテンツは全体の半分ほどを占めるキャラクターのプロフィール紹介なのですが、
これがとにかく充実していて、一人一人ごとにかなりの読み応えがあります。
ワートリは普段のコミックスでも読者へのサービスが充実している漫画で、
既にコミックスのおまけで各キャラの年齢・誕生日・身長・血液型・好きなものなどといった基本プロフィールは公開されています。

しかしこのBBFではそうした既存の情報の再録や、活躍の振り返り・人間関係の整理といったまとめに加えて、
・家族構成
・パラメーター
・トリガーセット

という3つの重要情報が新たに公開されていて、これが80人超分まとめて押し寄せてくるというのがファンにとってはとんでもない事態なのです。

順番に触れていくと、まず家族構成
ここは個人的には他の作品だとそれほど気にしていない情報なのですが、
ワートリは部活ライクなノリだけど実態は少年兵、
平和な日常の影に戦火の爪痕が残っていて、今も侵略者の脅威に晒されている…という日常と戦場・非日常との狭間の微妙なバランスで成り立っているような世界観の作品なので、
個々のキャラクターがどういった家庭環境を抱えているかというのが意外と見過ごせない情報だったりします。
実際、近界民によって肉親を失ってボーダー入隊とか、
家族の判断でボーダーを辞めざるを得なくなる〜とか、家族絡みのエピソードが絡んでくるキャラ多いですしね。
だからこそ、どういう家庭環境の元でボーダー隊員やってるかってのを知ると、個々のキャラクターへの理解がより深まっていったりするわけです。

また、三輪の姉やレイジの父など既に故人であることが判明しているキャラも家族構成に含まれているのに、
父・母のどちらかしか家族構成に載っていないキャラが何人かいて、
「え、それってもしかして…」といろいろ妄想が膨らんだりするような楽しさもありますね。

④プロフィールの充実 〜パラメーター〜

続いてパラメーターについて。

○トリオン…トリオン能力のレベル
○攻撃…敵にダメージを与える能力
○防御・援護…味方を支援・防御する能力
○機動…移動の速さ、身軽さ
○技術…攻撃・防御の正確さ、精密さ
○射程…技術と武器による射程の長さ
○指揮…状況を見て部隊を指揮する能力
○特殊戦術…独自の戦法レベル・使用する頻度

以上、8つの項目で構成されたパラメーターのグラフが、現在登場済みの戦闘員全員分掲載されています。
ワートリは私含めこういうステータス大好き数値大好きなファンが多いと思うので、やっぱりこういうのあったかーとニヤニヤしちゃいます。
とはいえこういうパラメーターって割とどの作品でもありがちなイメージですけど、
ワートリBBFのパラメーターが、特に資料価値の高いものである理由が2つほどありまして。

まず一つは、作者直々に設定された公式公認の数値であること。
このBBFの制作にあたって、葦原先生がexcelで全員分のデータファイルを作って担当編集に送りつけたらしいです。
キャラのパワーバランス管理がきっちりしているワートリ・設定厨の葦原先生だけによく練って設定された数値なんだろうなあという信頼感があって、
実際これまでの戦闘結果と見比べてもかなりしっくり来る評価になっていると思いますね。
ただし、上にも書いたように「あくまでボーダーが訓練や実戦で計測した参考データ」という体裁で設定されていて、この数値は必ずしも絶対不変の評価ではないとも記されていますが。

そしてもう一つが、ワールドトリガーという作品の特色によるもの。
ワートリは一部の例外を除いて皆が同じ汎用武器・同条件で闘う漫画なので、
それぞれに唯一無二の武器がある能力バトルものとかよりも、
パラメーターの数値の強弱というのがそのままキャラ性能に直結してくるんですよね。。
加えて、その差を一朝一夕では埋められないことを強調して描いていることもあって、
この数値の持つ意味が非常に大きくなってくるのです。
そういうシビアな世界観で奮闘する凡人・弱者として描かれている修の数値の低調っぷりは改めてその厳しさを実感させてくれるし、
トリオン怪獣千佳ちゃんのトリオン項目なんかは、期待通り評価突き抜けててその規格外っぷりを見せつけてくれます。
時枝や歌川のようなあまりメインを張らないバイプレイヤータイプも、防御・援護の数値の高さで評価の余地を与えてくれるのも良いところ。
他にも本編ではイマイチ目立たないキャラが実はかなりの性能を秘めていたり、
木虎のようにトリオン量のハンデを抱えた精鋭隊員が他にもいたりと、いろいろ発見があって大変面白いです。
私も後ほど作者にならってexcelデータに起こして、比較しながらニヤニヤ楽しむ予定です。

さらに、ノーマルトリガーと黒トリガーの両方を使う迅はそれぞれでの数値が掲載されていたり、
アフトクラトルに、さらには現在交戦中のガロプラといった人型近界民のパラメーターも載っていまして。
黒トリ使いやアフトクラトルの角付きがいかに段違いの強さかっていうのも改めて実感できます。
そして、驚きだったのがボーダー上層部などの非戦闘員でも、トリガーでの戦闘経験があるキャラ数名には数値が設定されていたこと。
本編で戦闘に参加した忍田本部長以外にも、
「え、この人もこんなに強いのか…」とか「こいつも戦えるの!?」みたいなのがいてもう衝撃の情報だらけです。

また、個人的に嬉しいサプライズだったのがオペレーターのパラメーターも掲載されていたこと。
ちなみにオペレーターの評価は戦闘員とはちょっと変わって、
トリオン・機器操作・情報分析・並列処理・戦術・指揮の6項目になっています。
戦闘員は本編の描写だけでもある程度どれだけやれるかという見当はつきますが、
オペレーターは4人部隊をサポートしている子は優秀ってくらいの情報のみで、イマイチ誰がどう優れているのか分からなかったので、
今回定義づけられたいくつかの項目で評価されたことによって、可愛さ以外のオペレーターの個性や魅力もぐっと深まったのではないかと。
中には戦闘員に引けをとらないトリオン量を持ってる子もいたりして……w

⑤プロフィールの充実 〜トリガーセット〜

そしてトリガーセットについて。

ボーダー隊員の持つトリガーは、
トリガーホルダーの8つのスロット(装備枠)に武器やオプションのチップをセットして自分だけの装備を作るというシステムになっているのですが、
BBFではこのトリガーセットも全員分公開されています。
ワートリのこういうゲーム感全開の要素がツボな人なら、これ眺めるだけでもうめっっちゃ楽しめると思いますね。

例えば同じ狙撃手でも、
イーグレット(オーソドックス)、アイビス(威力重視)、ライトニング(弾速重視)の3本全部をセットするのがデフォルトっぽい中で、
イーグレット一本だけで勝負してる者や、並び順的にイーグレットよりもライトニングをメインで使ってる異端者がいたりとか。
同じ弧月使いアタッカーでも、弧月+オプションのみで戦う者と補助用に弾トリガー入れてる者がいたりとか。
そういうトリガーセットの違いを見るだけで、それぞれの性格や戦い方が見えてきて非常に興味深いのです。
ワートリが始まった頃は、「全員が汎用武器で戦うとか、能力ものと違って個性分けに苦労しそうだな」と思ったものですが、
今となっては有り合わせの武器の中でそれぞれがスタイルを選択して磨き上げていくからこそ、キャラクターの個性が深まるのだなと感心させられますね。
最近本誌で展開中のアタッカー四天王バトルなんかが、まさに四者四様にバトルスタイルと個性が分かれていて好例でしょうか。

しかもこのトリガーセットの情報は、まだ本編未登場の隊員全員分公開されているので、
同じく公開されているポジションと合わせて見ることで、
未登場隊員それぞれの戦い方や、隊全体の戦術まである程度推理できたり妄想できたりするのが楽しくてもうねえ。
この隊は皆ハウンド(追尾弾)を入れてるからそこが戦術の鍵なのかなーとか、
この隊は他にないような変わったトリガーセットばかりで独自路線を行ってそうだな…とか。
鉛弾とか幻踊弧月とか、特定のA級隊員が使ってるイメージしかないオプションの他使用者を探すのとかも面白い。

あと、全員の基本トリガーセットが公開されるということで、
必然的に本編未登場のオプショントリガーも次々名前が出てきちゃってるんですよね
正直ここは「見せられないよ!」とか言って隠すものだと思ってたので、堂々と名前出しててビックリでした。
(ちなみに、冬島さんが使ってる特殊工作兵用トリガーとかも名前初公開されてました)
今後、新たに開発されました!とかいって新種のトリガーを持ってくることは出来るでしょうけど、
少なくとも現時点でボーダー隊員が基本的に使っているトリガーの種類やら、
未登場キャラの戦闘スタイルやろを全部出し切っちゃったわけで。いやあ思い切ったことするなあと……w

⑥読者ランク戦 投票企画へのこだわり

BBFには、昨年6月頃にジャンプ本誌で実施された投票企画「読者ランク戦」の投票結果が収録されています。
(好きなセリフ・エピソード・ポジション、理想の隊長の4項目)
「まあでも、これはもうジャンプ本誌で一回発表されてたしなあ…」と思っていましたが、ページを開いてビックリ。
ポジション以外の3項目については、本誌で発表されたもの以外に、複数票を除外した単数投票のみでの結果も併せて発表されていたのです。
好きなエピソードで2位につけていた第29話(木虎vs米屋回)とか何でこんなに上位なんだろうと疑問に思っていたら、
今回の発表でガッツリ複数票効果だったことが分かって凄くスッキリしました。
ワートリは過去のキャラクター人気投票でも複数票・単数票両方の順位を1票の最下位まで全員分キッチリ載せてましたし、
こういう投票企画へのこだわりが凄く感じられて、私みたいな数字好き人気投票好きの人間としては非常にありがたいです。
一人で何百票もハガキ送るような人からしたら、単数投票版とか出されちゃうのは胸中複雑やもしれないけれど…。

⑦知りたいデータグラフの圧倒的情報量


かつて、コミックス5巻のおまけにこういう学業成績の分布を表したグラフペーパーが付いていて、大変好評を博していたのですが、
読者ランク戦の際に、こういった形で知りたいデータというのが募集され、その中から厳選された8項目が今回グラフ化されています。
流石にまだ未登場のキャラは含まれていませんが、
それでもボーダー隊員+上層部などの合計83名、上の画像の3倍超が所狭しと並んでいる光景は圧巻でした。
その1人1人がその位置に置かれている理由を考えるだけでいろいろ想像が膨らんで、
しかもそれが83人分×8グラフ分あるんだから、この16ページだけでとんでもない情報密度になっているのです。
ちなみに、グラフ化された8項目は以下のとおり。

・入隊時期
・モテるキャラ・モテたいキャラ
・城戸・忍田・玉狛派等のどこに近いスタンスでいるか
・通っている学校と所属クラス
・学業成績グラフ14巻ver
・描くのが楽なキャラ・動かしやすいキャラ
・生身の運動能力
・異性の好み傾向

モテ度や異性の好みなんかもキャラ萌え・カップリングで楽しむ層には相当な爆弾でしょうけど、
個人的には入隊時期と派閥スタンスの2つが知りたいところドンピシャリすぎてたまらなかったです。

入隊時期はなんといっても、ここからいろんな妄想が広がっていく土壌になるのが大きい。
ワートリは遊真と千佳がボーダーに入るところから物語がスタートするけれど、
時系列的にその前からボーダーに所属している数多の先輩隊員達にも、入隊したりチーム結成したりといろんなドラマがあったはずで、
時々垣間見える彼らの過去のドラマの豊富さが、群像劇としてめちゃくちゃ面白い理由の一端なんですよね。
そして、そこの想像を広げるうえでこのグラフが大きな助けになってくれるわけです。
例えば部隊単位のチームメイトに着目したら、
皆同時期に入隊している隊はやっぱりずっと一緒に歩んできたんだろうか、
逆に一人だけ後から入隊している隊は、こいつが加わる前のこの隊はどんな感じだったんだろうか…とか。
個人単位で見たら、
入隊時に周りが年上だらけだったであろうこの隊員は弟分として可愛がられてきたのかなとか、
同時期に入隊して年齢実力ポジションも近いこの2人はライバルとして凌ぎを削ってきたのかな…とか。

派閥スタンスは、城戸派忍田派玉狛派という派閥設定が序盤以降あまり話題に出てこなくなったので、
それ以降に登場したキャラ達がどの派閥にいるのかっていうずっと気になっていた疑問が拾われたのが嬉しい。
それに、各派閥は近界民排除主義・防衛第一主義・近界民友好主義といった思想の違いがあるので、
どの派閥に近い位置にいるかってところから、各キャラの思想や事情についての想像が広がるのも面白いところ。
「どこに所属しているか」じゃなくて「どの派閥にどのくらい近いスタンスでいるか」という形で表したのが絶妙なんですよねえこれ。
同じ部隊の中でも、2人は城戸派なのに1人だけ忍田派によってたりすると、部隊とは違う個人単位での思想が見えたりして非常に興味深い。
派閥ってあんま出てこなくなったし、死に設定になってないかな…とかちょっとでも疑った愚かさを反省させられました。

⑧全力回答のQ&A大量303問!

読者ランク戦ではあともう一つ、作者への質問箱というのが設けられていて、その回答が今回収録されています。
その数なんと303問!(おそらく作者のデビュー作「ROOM303」にかけたものと思われる)
担当編集曰く、元々Q&Aコーナーは8ページ程度の予定だったのだけれど、
あまりにも大量の回答が作者から送られてきたので、全部載せるために40ページまで増量したとのことw
元々作者とのQ&Aってのは公式twitterでもちょくちょくやってて、コミックスや公式サイトでも公開されているんですが、
今回はそれの超拡大版って感じですね。
「修の隊服の肩のでっぱりは隊長ショルダー」「迅の職業は実力派無職」とかコミックスおまけで垣間見せる言語センスが相変わらず光っていて、ちょくちょく笑みがこぼれちゃいます。
質問の内容は多岐に渡っていて、
「三輪の好きな食べ物」「小南先輩の騙されエピソード・忍田本部長のやんちゃエピソード」みたいなキャラのファン向けのものとか、
「歌川や鋼が現在の所属部隊に入った経緯」「槍弧月やレイガスト、合成弾の開発秘話」といった興味深いエピソード、
「モブキャラの○○と××が実は親子」みたいな裏設定、
「ボーダーのインフラはどうなっているか」「倒したトリオン兵の残骸処理」など世界観を補強するもの、
「近界遠征のときのベイルアウトはどうするの?」
「二宮隊や影浦隊は大規模進行のときどうしてたの?」など読者の間で活発に議論されていたものの答え、
「話の組み方や重視していること」といった作劇方法、
中には「未登場の合成弾の種類」みたいな「え、それ答えちゃって大丈夫なの!?」ってものまで。
ホントに種類豊富で、様々な角度から楽しめるバラエティ豊富で大ボリュームな303問になっています。
個人的には、ずっと気になっていた「個人ランクの決め方」や「部隊の結成・解散時のランクの扱い」辺りの答えが得られたのが一番嬉しかったかな。
ワートリは膨大なオリジナル設定がある一方で、
説明過多になってテンポを鈍らせないよう、出来るだけ自然な流れで最小限の説明をするような作劇になっているので、
触れられず疑問が溜まっていく細部の設定をこうしてQ&Aで埋めていってくれるのはとてもありがたいですね。

他にもいろいろ語りたいところはあるけれど、とりあえず大まかなイチオシポイントとしてはこんなところかなー。
読み終わってまず思ったのが、
決して蔑む意味ではなく、「葦原先生設定厨すぎぃ!」ってことでしたw
全員のポジション・トリガーセットが決まってる時点で、
未登場隊員全員のビジュアルやら戦い方やらも大まかに決まっているんだろうし。
戦闘以外の部分もグラフやQ&A見てるとキャラ・武器・世界観への設定の練り込み具合が伝わってくる。
例えばグラフの中で同じ学校・クラスのキャラってのが明かされてたけど、
見返してみると確かに過去の描写で同じクラスの隊員同士が集まってワイワイしてたりとか…。

一方で、あまりの初出情報の多さに「こんなに出しちゃって大丈夫なの…?」とも。
読者側の驚きが薄れないかってのもあるけど、それよりももっと大きな問題があって。
入隊時期のグラフで作者自身が、「これ載せると、後で別の展開思いついた時に変えられなくなっちゃうけど、まあいいや。大丈夫大丈夫」って冗談めかして言及してますけど、ホントこれだよなあと……w
作者の性格的に、「あの時はああ言ってたけど、やっぱりこう変えたわ! あれは無かったことにしてね!」みたいなのもあんまりやりそうにないですし。
まあそこは、繰り返すようだけど作者が出しても大丈夫って判断したことを信頼するっきゃないですね。

そうそう、今回のBBFで個人的に一番素晴らしいと思ったのが、
新しい情報を得ることで「なるほどなー」だけで終わるんじゃなくて、
「ということは、つまりこれはああなっているのでは…?」みたいな感じで、さらなる想像の広がりに繋がっていくことですね。
上述したグラフの入隊時期とか所属派閥とかは言わずもがな、
未登場隊員のプロフィールとかも、ポジションとトリガーセットを元に想像を広げて、実際に本編で判明するときの答え合わせを楽しめる。
Q&Aで作者自らが「(漫画を描く上でのテーマは)読者の想像力を刺激すること」と語っていて、
あとがきでも二度繰り返して「この本が読者の愉快な空想の助けになれば幸い」と述べていますが、まさにその狙い通りドンピシャなんですよね。
完全に葦原先生の掌の上だなあ…w

あと、昨年末頃のワートリは4週に1回くらいといつにもまして休載ペースが早まっていたのですが、
今年に入ってからはまだ一度も休載が無いあたり、
あの頃休みが増えてたのは、このBBFの作業に全力投球していたことも原因の一端なんじゃないかと邪推してみたり。
休載そのものを美談にして語ろうとは思いませんが、
今回のQ&Aからも漂ってくるように持病で体調ボロボロ週刊連載キツキツの中でも、
「ファンブック出すなら本気で読者に満足してもらえるものを作らないと!」と使命感に燃え、
「こういうこと載せたら楽しんでもらえるかな」とあれこれ全力でサービスを盛り込む。
そういう真摯な姿勢を元にこの本が作り上げられていることは、読んでみたらこれ以上ないくらい伝わって来るし、
ここまで好きになったコンテンツが、そんな作者の手によって生み出されていることを凄く幸せに感じました。

ともあれ、ものっすごい情報とエンタメ精神の充実した、素晴らしいデータブックでしたとさ。
「まっさらな状態で純粋にワートリ本編を読みたい」って人だけは避けた方が良いかもしれませんが、
それ以外の方なら、コミックス集めてるレベルの人は言わずもがな、
「ジャンプ本誌で毎週そこそこ楽しみにしてるよ」ってレベルの読者も、是非読んでみて欲しいものです。
これがあれば、週刊だけで読んでる人の「あれ、このキャラっていつ出てきた誰だっけ?」問題も解決するだろうし、
練り上げられた設定や想像の余地の深さを改めて確かめることで、
「遅効性SF」たるワールドトリガーの魅力がジワジワと効いてきて、これまでとは見違えるくらい面白い作品に見えてくるかもしれません。


ではではこんなところで……と言いたいところでしたが、
新情報に対するネタバレ全開での感想も書きたくてウズウズしてきたので、以下書きなぐっていきます。
まだBBFを読んでない方は、ここから先は読まずにUターン推奨。

*1:昨年6月頃にジャンプ本誌で実施された投票企画。好きなセリフ・エピソード・ポジション、理想の隊長の4項目

*2:何故かレイジさんだけ名前呼びになっているのがちょっと謎だけど

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#私を構成するニコマス9作品 選んでみた

<レギュレーション>
①自分に影響を与えたニコマスの中から9作品を選ぶ(削除された作品も有効)
②ブログとかTwitterに「#私を構成するニコマス9作品」をつけて投稿
③この記事のコメント欄にURLを貼ってコメントしていただけると筆者が喜びます
その他詳しいことは、nevergreenブロマガ別館さんの企画記事を参照されたし。

はい、というわけでサクッと選んでみました。

①【閣下列伝】アイマスエストⅣ <総集編>(未完)


(1話が貼れないので代わりのこちらを選出。)



まあそりゃあね。
こういう企画でマスクエを選ばないという選択肢が無いというか、もう既に一枠埋まった状態から始まっているようなものなので。
単純にマスクエが無かったらブログなんてやってなかっただろうし今の自分は無いってもそうだし、
もはやアイマスとかニコマスとかいう枠を飛び越えて、
23年の人生の中で1,2を争うようなエンターテイメントじゃないかってレベルなので、そりゃもう私の血肉になっているわけですよ。

アイドルマスター 萩原雪歩 バンビーノ




一応アイマスに出会ってから今までずっと「雪歩派」を貫いているのだけれど、雪歩に転ぶ決定打になったのがこの動画。
ということで、いわゆる担当アイドルを決めさせたというのもそうだし、
その理由が「この清楚で可愛い子が、こんな扇情的な歌詞をくすぐったく囁いてくるなんて!」というものだったので、
「アイドルのステージ映像に別の楽曲を合わせる」というニコマスPVMADの醍醐味を教えてくれたという点でも外せないかなと。

アイドルマスター1 彼女と笑えれば。

管理者削除のため動画フレーム貼り付け不可(リンクはこちら



おそらく私がアイドルマスターに最も求めているのは
「アイドル同士の熱く、感動的なドラマ」なのだけれど、
それを気づかせた、というかその方向性を決定づけたのは間違いなくメイPのストーリー系PV郡でした。
暴れ出すや箒星signも大好きだけど、
一番大好きなこれをその代表として選出しました。リンク貼れないけど。

④春香ちゃん春香ちゃん




キャラクターの関係性に魅せられた作品としても、もう一つ絶対外せないのが弓削Pの青雲シリーズ。
このシリーズ内のアイドル達は弓削Pの独自設定を元に構築されていて、少なからずキャラ改変的な部分もあるのだけれど、
でも、この作品は私の中のアイマス観・アイドル観に物凄くいろんな影響を与えていて
いろんな人が紡ぎ出す、それぞれの世界の中のアイマス・アイドルを楽しんで、
その中からしっくり来る、好みの要素を抜き出していって自分の中のアイドル像を、自分だけのアイドルマスターを作っていく。
そういうアイマスの楽しみ方を教えてくれたのが青雲シリーズだというイメージがあるのです。
他のテキストものでもそういう体験は度々あったけれど、一番多く・鮮明なのはやっぱりこの世界なんですよねえ。

水瀬伊織





青雲シリーズが「自分の世界でアイマス・アイドルを魅力的に見せる」ものの代表格なら、
こちらは"原作アイマス世界の中で"アイドルとアイマスを素晴らしく見せるものの究極系だと思う。*1
当時も、今見ても、この動画ほどアイマスって、もしかして物凄くいいゲームなんじゃないか」って感じさせる場所は他に無いですね。
もちろん、この動画公開当時「伊織ってこんなに魅力的な子だったのか…」という反響続出だったのも忘れてはいけない点で、
「うちのアイドルを見ろ! こんなに魅力的なんだぞ!」というニコマスプロデュースの最北端って意味でも象徴的ですね。
にしても、これをこさえたのが熱狂的美希Pというのがいろんな意味で凄いよなあ…

アイドルマスター2 情熱のうた/カラーボトル





「オリジナルの物語」「原作範疇の物語」に加えて後ひとつ外せない視点が、
「原作の延長線上・原作をフォローする物語」というもので。
この動画を持ってして、この物語を取り込むことで私の中のアイドルマスター2は真に完結したのです。
他にもアイマス2発売頃のストーリー系PVには、
こういう原作に足りなかった理想形を見せてくれて、自分の中の物語構築に寄与してくれるようなものがたくさんあったのが凄く印象的で。
ニコマスアイドルマスターを噛み砕き、昇華してくれる場所なのだという印象が刻みつけられた、忘れられない視聴体験でした。

⑦(合作)ニコマスメドレー 〜2008 秋の祭典〜





エンタメ大好きマンの私としては、
このニコマス元老院と呼ばれていた人達の溢れるエンターティナーっぷりが凄く大好きで。
元々アイドルものなんてさして興味無かった私がここまでのめり込んでいったのは、
こういう目立ってた人達のエンタメ精神溢れる働きが非常に大きかったのではないかと思います。
ニコマスといえば、こういう「遠くにいる物凄い人達がワイワイ集まって、全力でバカやってるところ」的なイメージが今でも染み付いているんですよね。
そういう意味では私の中のニコマス原風景的な動画でもあるのかしら。

⑧【人力Vocaloidロボキッス【やよい・亜美】



物凄い人達の戯れとか、そうはいっても所詮は内輪なんでしょ的な意識がどこかにあった気がするのだけれど、
そういうのを完全にぶっ飛ばしたのがニコマス人力ボーカロイド動画郡だっと思う。
中でも、最初に神の領域に達したこの動画の視聴体験は格別でした。
「人力ボカロとはどういうものか」という前提さえ共有できていれば、
どんなに「アイマス? 興味ないね」とか「アイマスオタキモいわー」とか思う人でも、
ニコマス人力ボカロを聴いてそのスゴさに驚かない人、認めない人はいないとすら信じています。
それぐらい、人力ボカロっていうのはジャンルの垣根を超えるほどの究極芸術ってイメージがあって、
そして、その分野で他ジャンルよりも圧倒的に先を行っていたニコマスはまさしく最先端であり、時代の寵児だった。
だから、この凄い世界を全力で楽しまなきゃ、食らいついていかなきゃ損だぞと。そう思わせてくれたオーパーツ動画だったのです。

⑨【手描き】ほんとうの765プロ【紙芝居?】





最後は唯一最近の動画。(といってももう2年前だけど…w)
公式アイドルマスターの物量・熱量がニコマスを圧倒して、
さらにその公式アイマスがいくつもの世界に別れ、それぞれがそれぞれのアイマスを見つけて歩んでいく、そういう時代の中で。
「お前の中にある、お前の好きなアイマスってつまりはこういうことでしょ」という答えを突きつけてくれた動画だったのです。初めて見たときの衝撃はずっと忘れないと思う。
無印だとか2だとか、765だとかシンデレラだとかミリオンだとか、もうそういう次元の話じゃなかったんだと。
私の中のアイマスがどういうものか…そういう指針をこの動画くれたから、これからはもう根っこの部分では揺るがないと思う。きっと、たぶん、おそらくは…。

サクッと書くつもりがけっこう長くなってしまった。これはもう語りたがりブロガーの性ですね…。
「自分を構成する9作」であって、「好きな動画9選ではない」というのを意識して選んだんですけど、
結果的にやっぱりオールタイム20選にもくい込むような大好きな動画が多くなりましたね。
ストーリー性の見えるものが多い動画が中心辺りに私の好みが出ているかな。
あと、こういう題材で動画を選ぶにあたって、
「自分の作った動画」が全く選択肢として浮かばなかった辺り、自分はやっぱりどこまでいっても視聴者側の人間なんだなあと思いました。
ではこんなところで。ゆーいちPありがとうございました。

*1:厳密にはこの動画はノベル作品のOPに当たるもので、本編は同じく"オリジナルな世界の中でアイドルを魅力的に見せる動画"なのだけれど

プラチナスターズ雑感いろいろ

…来ましたね、はい。
というわけで、現時点で公開されてる情報について、てきとーにアレコレ突っ込んでいきましょう。
構成とか考えずに書いてるで話がいきなりあっちに行ったりこっちに行ったりしますよ…。


とりあえず、雑誌リーク前に無事公式から届けられた第一報の、このハルカ・アマミさんがなかなかのインパクトでしたね。
2のときは自分の記憶だと最初に漏れてきたのが真美(13歳)で、
モデル云々よりも真美の髪型が変わってるとか合法だとか男を知ったとか騒がれていたように覚えているんですが、
今回は被写体が永遠のタコさんウインナー春香だからか、それともグラフィックが劇的に進化したからか、モデルの進化そのものについての驚きの声が多かったように感じました。
他に公開されてるスクショ見たり、動画一時停止したりしてもなかなかこのカットよりインパクトのある一枚が見当たらないので、
この春香さん、わりと橋本環奈的な奇跡の一枚感あるなあと。

というか春香さんに限らず、今回は基本デザインがそのままなのでどの子もモデルの変化に意識が持っていかれるのよね。

そんな中唯一髪型変更で話題をさらっていた律子ですが、
三つ編み遺伝子を残したまま、よりキャッチーなデザインに移行した感じあっていいとこ突いてるんじゃないかと。
(あんまりこの辺話すとツインエビフライ教徒の逆鱗に触れそうで怖いけど)
2のパイナップルヘアーはあのプロデューサースーツとセットなイメージがどことなくあったので、
また純粋にアイドルに…ということで意識をリセットさせるって点でもこの変更は支持したいところ。


おニューモデルについて語ってみるとすると、
最初に目に付いたのは「髪の表現がスゲエ!」でしたね。
美希の髪のふんわり感とか、やよいのツインテのモコモコ感とかすんばらしい。
無印時代は雪歩のふわふわ髪揺れが圧倒的大正義でしたが(私見)、
表現力の上がった今回は美希を筆頭にロングヘアー組が天下を取りそうだなあと。ショートのままのあずささんが惜しい。

それから目がでかい! というか丸い!
ここは個人的にまだイマイチ馴染まないというかなんというか、慣れるまでしばらく時間かかるかもしれませんね。

元から丸っこかった子とかはまだそうでもないけど、この真辺りはちょっとコレジャナイ感あるかもなー

加えて歯が見えるようになったのも大きな特徴かな。
この「目」と「歯」が、今までの無印-2モデルと今回のモデルとの雰囲気が大きく違う二大要因って感じでしょうか。

あと、今までよりもどこか肉付きがよくなったように見えるかな。やよいつよそう。
この変更は素直にいいんじゃないかなと。
頭身も高くなった感じがして、今までよりもボディがリアリティを帯びてきた感ありますね。
その一方で、顔はアニメ調に進んだ感じなのがどことなくアンバランス感も…w


キャラ紹介立ち絵選手権の優勝は、これはもう亜美でしょうね。
この満点スマイルと、媚びのない威風堂々とした立ち姿。頭一つ抜けてますよこれは。なのにみんな隣のぷりちー真美ばっかり持て囃すんだからもー。
あとはぶっちゃけ、ニッコリ笑顔だと"目の違和感"を気にせず素直に高解像度のハイブリッドっぷりを堪能できるというのもあるかな。

このやよいとかもキラキラ感素晴らしすぎて見惚れるわぁ…。


(ちなみに、選択画面ブロマイド選手権の優勝は真にあげたいところ。やーにしても美希の髪すごいなあこれ)


プロフィールは一部趣味をちょこっと弄ったくらいで、ほとんど変更ないっぽい。
個人的には、2みたいに年齢を重ねずに据え置きしたのは賛成ですね。
2よりも年齢をプラスワンしちゃうと、なんといってもゆきまこが高校卒業しちゃうのが痛すぎるわけで。
無印→2の亜美真美が中学生に進学は普通に受け入れられたけど、
出会ったときに高校2年生だった雪歩真が、大学生とかになってもまだ売れない底辺アイドルから…ってのは流石にちょっとなあ。
高校生いおみきにしてもそうですし、年齢上げるならそれこそ最初から人気アイドル設定でスタートとかじゃないと納得できなかったと思います。
あ、あと年齢プラスすると小鳥さんが(ry

趣味の追加でいえば、千早の写真はまあ完全に予想通りの規定路線として、
やっぱり異彩を放つ真美の「ぼんさい」が圧倒的に目を惹くところですね。
亜美のボケなんだか何なんだか分かりづらい謎趣味「エコ」に対して、この一目で分かるインパクトよ。平仮名なのがまたじわじわくる。

外見とプロフィールの話はこのくらいにして、次はステージに行きましょうか。


注目はなんといってもカメラでしょう!
ステージの広さを見せるスーパーロングとか、
観客席の眩しさを見せつける後ろからのカメラとか、今までにないような視点がバンバン飛び込んできてワクワクしますね。
しかもこれ、普通のクインテットステージっぽい新曲Happy!でやってるので、
OFAのオールスタームービーみたいなプリレンダじゃなくて、リアルタイムで処理してるんじゃないかなーと。
後ろからのカメラがカスタム可能とかになったらそりゃもう目覚しい進化ですけど、
デレステ風のカメラワーク固定仕様というオチが待っている可能性もあるのでまだ油断できない…。
据え置きアイマスよりもクオリティ高いCGダンス映像なんて今時もういっぱいあるぜ的なのを見ると、
「据え置きアイマスの凄さはこれをリアルタイムで処理してて、キャラの組み合わせやらカメラワークやらをカスタマイズ出来ることなんだよなあ」と内心ちょっと反論したくなったりするので、そこはやっぱりアイマスならではの強みとして頑張って欲しいところ。
まあ「育成ライブゲーム」とか銘打ってるだけあって、
今回はライブシーンの強化には気合入れてくれてるんじゃないかなあという期待感ありますね。逆を返せばゲーム性は…。

あと、今回の第一弾PV、真美だけステージ映像がほとんど無くてちょっとかわいそう。
春香さん二回も出すならどっちか差し替えてあげようよ…。

お次はシステム回りで気になるポイント。
今回は合宿ゲーということですが、
アイマスでプロデュースといえばやっぱり事務所なので、
10thライブ時の映像見ても尚まさかずっと合宿所が舞台のゲームになるとは思わなんだ…w
映画の合宿描写がこういう形で繋がってくるとはなあ。


全体的に作りがOFAっぽいので、
基本的には舞台を事務所から合宿所に移したOFAな感じで、
合宿所共同生活ということでアイドル同士の仲良しワイワイ成分辺りをより増やしていくことになるのかなーと。
キャラの交流多い+いろんなシチュエーション見れるのは嬉しいですね。OFAもそこが素晴らしかったし。

(この枕投げ、左サイドと右サイドの戦力差激しくないですかね…)

メニュー画面を始めOFAのインターフェイスは劇的に改良されてたので、そこを引き継いでくれたのは嬉しいところ。
もう毎週毎週「衣装変更する?」とか「買い物に行く?」とか聞かれるクソテンポに戻らなくていいんだ…!
というかメニュー画面の「春 6週目」みたいな表示とか見てたら、
それこそOFAのように、アイドル13人と永遠に四季を繰り返すエンドレスプロデュースゲームになってる可能性あるなあと。
何れにせよ、たぶんアイドルとの1対1でのガッツリプロデュース感とか、コミュの充実とか、切ない別れとか、
そういう無印アイマス的な要素を求める人には今一つそぐわないものになってる予感がしますね。
私も新世代アイドルの初据え置きプロデュースゲームならたぶんそういうものを求めるんだけど、
こと765ASのゲームについては、何かもうこういうのでいいんじゃないかなーって気持ちになってきていて。
派生ものを除いても無印→2→OFAで単純に3回はやってる*1ので、もうガッツリプロデュース感をあまり欲しがらなくなったというかなんというか。
OFAもこれでいいじゃん、むしろ今まで無かったアイドル同士の絡みがいっぱい増えて嬉しいわみたいな感じだったしね。
事務所を飛び出したのも、私としてはマンネリ打破になっていいんじゃないかと。
(合宿所が舞台のせいで全員普段着がジャージってのはちょっと寂しいけど)
むしろもう「底辺アイドルを一から育てる」ってコンセプトすら変えてもいいと思ってるんだけど、流石にそれはコンテンツの根幹に関わっちゃうのかしら…w
ただ、OFAに続けてまたエンドレスな物語を続けていくのもちょっと微妙なところなので、時間制限はあった方が嬉しいかなあ…。
「こいつらいつまで合宿してるんだよ」的な違和感はたぶんOFAを挟んだことでわりと軽減されてるはずだけどね。
あと、OFA的なノリだとニコマス民的にちょっと困ることがあるんだけど、それはまあ後述。


ライブパートでは音ゲー感が増強されてるみたいだけど、ぶっちゃけめんどそうだなあと…w
アイマスにこの辺のゲーム要素はあんま期待してないし、
そもそも音ゲーあんま上手くないし好きじゃないし、
今までの経験からしてプレイ時間長くなってくるとどうせ作業感覚でてきとーにこなすようになるので、
どうか余所見しながらでも簡単にこなせるくらいの緩さであってくれって感じですね。
シンプルかつそこそこの戦略性の両立ということで、
無印や、2を上手くパワーアップさせたOFAのシステムくらいでもう十分に満足してるので、
無理に改良しなくても過去作くらいのレベルを保っていればもう十分。どうか悪化させないでくれよと。
一つ注文をつけるなら、
無印のオーディションや、2・OFAのフェスのように、
「他のアイドルと鎬を削り合ってる感」はちゃんと残しておいてほしいですね。相手無視でひたすら音ゲースコアアタックみたいなのだったら流石にガッカリする。
まあ、そもそも今回のゲームに無印オデやフェス的な対戦要素が残っているかどうかすら不明なんだけどね。


その他細かいところだと、アイドルのパラメーターが「APPEAL」「BURST」「OMOIDE」の三種類、
あとはイメージが「キュート」「クール」(ほか不明)
タイプが「アイドル」「スタンダード」(ほか不明)って表示が見受けられるので、
「これもしかしてVoDaViの概念廃止されちゃってるんじゃね!?」と。
VoDaVi大好きっ子なのでそうだったら寂しいですね…。まあミリオンの伊織Vo律子Vi設定が引き継がれるくらいなら消えた方がまだましだけど(しつこい)
従来のVo系統衣装っぽいキャンディシードがキュートイメージになってるので、
おそらくDa系はクールみたいな感じになってるのかな。
とすると残るVi系は、順当に考えればパッションなんだろうけど、うーん何かここだけちょっとしっくりこない感。
Vi衣装ってあんまり人気ないイメージなのでそもそもリストラされてるかもしれませんね…w


というかVoDaVi衣装といえば、もしかして今回全員デザイン共通になってませんかねこれ…
もしホントにそうだとしたら、何気に今回の情報で一番のガッカリ要素かもしれませんねえ。
こっちの方が統一感はあるかもしれないけど、あのそれぞれ個性があるのが好きだったからなあ。
2の雪歩Da衣装マジエロい!とか、無印の雪歩Vo衣装マジわかめ!とか。

ゲームの諸要素についてはだいたいこんなところで、
あとはニコマス視聴者的な視点からちょっと語ってみると、
まあとりあえず、王道のステージPVはこれでそれなりに盛り上がってくれそうかなあと。
単純にモデルが一新されてるってだけでも起爆剤要素になるでしょうし、
本格的にカメラに気合い入れててバンバン新しい構図使えるなら、PVP達の創作意欲を掻き立てるいい刺激になってくれるんじゃないかとワクワク。

反面、ストーリー系PVスキーとして気になるのが、これドラマ面の広がりは弱いんじゃないかなあということで。
というのもこの前のOFAが、そういうストーリー的なフックが足りなくて火がつかなかった印象あるので、
同じように優しい世界でマイペースにみんなをプロデュースするゲームだったら、今回もその二の舞になるかもなあと。
ステージそのものよりも、その背景にあるドラマ性を通じてアイドルの魅力を深めていくタイプの私としては、
やっぱりストーリーのあるものが大好きで、それを見たくてニコマスアイマスに触れてるようなところもありますからね。
その点アイマス2は、諸般の事情アレコレは別として、ドラマの広がりという一点に置いては優秀な素材だったんですよね。
2の場合単純に年齢を重ねたこと自体がもうドラマ性溢れてたってのもあるけど、
にしても竜宮小町とか、フェスとか、IA大賞とか、
2世界感の諸要素を通してこそ熱いストーリーPVがニコマスでたくさん見られたわけですからね…。
OFAはゲーム単体としては概ね満足してるし、みんなもっとソロ追加シナリオやれよと薦めたいくらいなんだけど、
そこだけがホントに残念かつ「まあ2の延長線上の作品だから仕方ないか」と割り切ってた点でもあるので、
完全新作って感じの今回は、もうちょっとこう熱いドラマの可能性を生むような何かをくださいって感じです。

とはいえまあ、今更765ASで新しいドラマの可能性ってのもなかなか難しいと思うし、
もうOFAで店じまいでも十分妥当だった中、こうして新しい刺激を用意してもらえただけでもう十分すぎるくらい嬉しいところ。
…と言いつつ、どっかで爆弾が飛んでこないかと内心期待しながら待ってるんですけど。
あ、でもあまり荒れすぎるようなのもそれはそれで勘弁してほしいかも(要求が多すぎる)

*1:竜宮組とかひびたかとか回数少ない子もいるけど

続空に感謝をこめて

そういえば、
先日のマスクエの件とか、作品が「終わる、消える、休止する」ようなことに対して何か書いたりしたことはあったけど、
「製作者そのものの引退宣言」についてはこのブログで触れたことなかったんじゃないかなあと。
あんまり作り手のどうのこうのに興味がなかったってのと、
そういう「作者を気にせず作品そのものをフラットな目で視る」自分でいることに変なプライドを持って拘ってたってのもあるのかもしれない。
しかし、わかむらPの動画削除引退事件なんかはリアルタイムでブログやってたら絶対触れてただろうし、
単に、そこまで「何か書かずにはいられない」引退騒動というものに、ブログ始めた11年4月以降立ち会ってこなかったのかもなと。(ておくれPは別に引退宣言とかしたわけじゃないからね!)

ありがとうございまし、た(続・空から降ってくるので)
ともあれ、そんな私の中に「何か書かなきゃ」という気持ちが湧いてきた続空さんことカズマさんの「最後のご挨拶」は、
このブログ始まって以来の一大事件と言っても過言では無いのでは。うん、きっとそうだ。製作者じゃなくてブロガーだとかそういうのは置いといて。
…と言いつつ、すごろくさんのブログ読んでたらなんかもう言いたいこと全部代弁してくれてんじゃんって気分になってきたのだけれどw
でもまあ、自分の言葉で何か書いておかないと後々後悔するかなと。

心配だとか回復をお祈りしているとか、また帰ってくるのを待ってるよとか、
もちろんそういうことも考えてはいるけれど、それを書いても何というか仕方ないかと思うので、この際置いといて。
「続空のどういうところが好きだった〜」みたいなのは、もうすごろくさんの言葉を借りておくとして。
せめて少しだけ私事を、続空とカズマさん無くして今の自分はいない…みたいなことだけ書いとこうかなと。

※以下、続空リスペクト(こじつけ)で、書きかけのまま投稿してチョコチョコ更新していきます。
たぶん書き終わるまでにカズマさんのタイムリミットが終わる、
というかこの前置きすら見つかることのないまま終わりそうな気もするけれど。
まあそれはそれで、いつかまたうちのブログを読んでくれる機会が会ったときに見つけれ貰えればいいやーって感じで。
あと、前にtwitterで話してたワールドトリガーの記事も書いたから、それもいずれ読んでもらいたいところ。クソ長いからたぶん途中で読む気無くすだろうけど…w

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ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(後編)

この記事は少年ジャンプで絶賛連載中「ワールドトリガー」のここがこう面白いんだとアチコチから語り倒す記事…の後半戦となっております。
偶然こちらにたどり着いた方は、できれば前編(↓)からお先にどうぞ

ワールドトリガーの面白さを語り倒したい(前編)

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