50話突破したしなんとなくサンキューユッキの話でも


今週のお気に入りが書けなくて更新のネタが無いので、
50話突破記念ということで、なんとなくサンキューユッキ(以下サンユキ)の話でもしてみようかなと。

元々前期の時点で20選に入れていた程度にはお気に入りのシリーズだったんですが、今期になってより一層面白くなって気がするんですよね。
その原因は果たしてどこにあるのだろうかと、今パッと3つほど考えてみました。

①リアルプロ野球事情との同期
シリーズ連載が始まったのは昨年の11月、ちょうどオフシーズンの頃でして。
松井引退など時事ネタを取り上げた回もありましたが、基本的にはその場その場で浮かんだ野球ネタを絡めている感じだったのが昨年のサンユキでした。
しかし今年に入ってWBC、そしてシーズン開幕と野球界隈が盛り上がり始めると、それに合わせて素早く新鮮なネタを繰り広げることが多くなりました。
そういった現実の野球事情と同期した展開が、ネタもタイムリーだしすっごく面白いんですよね。

巨人と横浜が面白すぎる試合をした直後に、ユッキと凛の会話劇を見せてくれたこの回はこれぞサンユキって感じで嬉しくなりました。
こっちのシリーズはもちろん、
現実のペナントレースの方もサンユキと合わせて見るとより一層楽しめるので、野球ファンとしてはそういう意味でもありがたいなぁと。

②世界設定・人間関係の拡張
元々このシリーズは毎回1つ2つ野球ネタを取り上げ、サクッと笑わせてくれるショートコント集みたいなノリで視聴していたんですが、
最近はある程度シリーズとしての連続性を意識するようになりました。
というのも、作品が進むに連れて様々な設定や個々の人間関係などが徐々に広まり深まり、
ただその瞬間瞬間だけでなく、全体の設定や各回の繋がりを踏まえてみることでより一層楽しめるようになってきたからなんですね。
この間公開された人物相関図とか見てるとニヤニヤが止まらないです。
作品の方向性はちょいと別物ですが、
ハリアーPの手描き短編シリーズや弓削Pの青雲シリーズなんかも、
同様に話数を重ねるに連れてその世界全体を楽しむようになり、より一層お気に入りになったシリーズでした。
僕はこのパターンに入ると一気に夢中になるタイプなんですよね。サンユキはペースがもの凄い分ハマるのが早かったw

③メインキャラクター3人の魅力
②とも繋がる話ですが、設定や人間関係が深まっていった中でも、
特にユッキ・凛・巴お嬢のメインキャラクター3人は、個々のキャラクターも互いの関係もどんどん魅力を増していきました。
脇役のまゆや輿水がメインだった回も川崎・新井と野球選手側のネタ要素が強力すぎたため非常に面白かったんですが、
やっぱりメインの3人が一番大好きで、この子たちが中心の回こそがサンユキの真骨頂だよなぁと。
それぞれについて軽く語ってみると、
・ユッキは年少組の喧嘩を仲裁したりだとか、實松Pとの信頼関係だとか、野球絡み以外ではわりと常識人だったりとか、 
 そういった側面が見えてくることで、普段の言動も「愛すべきバカ・畜生」みたく思えてきて、より好感を抱くようになりました。
・凛は従来のクールなツッコミポジションやこの作品独自のホモ好きキャラに加え、どんどん畜生発言の切れ味が磨かれてきたのが面白い。
 それと今年はとにかく現実のベイスターズが面白いので、それに絡んだネタが毎度楽しみで。
 ユッキやお嬢が巨人・広島のファンというのは定番ネタだったみたいですが、しぶりんに横浜ファンという設定を加えたのは大ヒットでしたね。
・巴は年上2人と対等に話していてしっかり者に見えるものの、2年齢相応にまだ純粋さが残っている妹分的感じがすっげぇ可愛いです。
3人ともわりと万能選手で、ボケ・ツッコミ・弄り・弄られといろんなポジションに就けるのも強みですね。

あと、この3人はそれぞれの人間関係も大変興味深くてですね。
特に僕が面白いなと思ったのは、上述の相関図で「ユッキ→凛が“友だち”、ユッキ→お嬢が“親友”」となっていたところ。

(3人のちょうど真ん中に位置するTDNで草不可避)

実は前々からユッキと凛・お嬢の関係は、
それでも町は廻っている」の主人公歩鳥と準メインであるタッツン・紺先輩との関係と似てるなぁと感じていまして。
そしたらまさにそれ町と同様片方が友だち・片方が親友と表現されたもんだからすげぜニヤニヤしちゃいました。
まあこの例えはそれ町読者で、しかもある程度読み込んでいる人にしか伝わらないような気がしますが……。

う〜んなんというか……この両者間の違いって、相手側にとっての「ユッキの存在の大きさ」じゃないかと思うのよね。
凛はわりと社交性高くて友だち多そうだし、ユッキの存在はあくまで「友だちの一人」くらいに止まりそう。
(「あんたがプロデューサー?」って台詞は一匹狼臭を感じなくもないけど)
野球ネタであそこまで盛り上がれる相手、という意味ではなかなか希少な存在かもしれませんがw
一方お嬢は、推測でしかないけれど、
赤く染めた髪、気難しい性格、それにあの家庭環境じゃあ、なかなか親しい友達というのは居なかったんじゃないかなあと。
少なくとも、あそこまで素の自分を遠慮なく曝け出せる相手というのはユッキが初めてだったのでは。
だからこそお嬢にとってユッキは物凄く特別な存在であり、親友と呼べるほどの間柄にまでなっていたんじゃないかなと。
そういうことを考えながら見ていると、この2人が仲良さそうなところを見るたびすっごく嬉しくなるのよね。

vs変化球に自信ネキ回の、心が通じ合った相棒みたいな様子とかもうたまらんね。
僕がキャラクター間の関係だとか、そこから見えてくる性質だとかを意識するようになったのもお嬢が出てきてからでしたし、
サンユキはお嬢の加入で3……いや5倍くらい面白くなったと言っても過言じゃないかもしれない。
原作モバマスでのお嬢がどんなキャラなのかはあんまり知りませんが、
このシリーズ内の彼女は総選挙で一桁に入ってもおかしくないと思うほどのポテンシャルを感じますわ。

ユッキ⇔凛の方も、ベタベタした大親友みたいなとは違うあの距離感だからこそ面白いわけですし、
このユッキ・凛・お嬢トライアングルが強固になったことが僕としては大ヒットだったのです。
4人目のメインキャラにしようと意図していた(?)難波笑美が、
タイガースファンという美味しすぎる要素を持ちながら今一つ混ざり切れてない感じがするのも、
この3人のバランスが既に完成されていて入り込む隙が無かったからじゃないかと。
モバマスキャラはまだまだ強力な弾が残っていて、野球選手とのからめ方次第でどんどんネタを作っていけそうですが、
あくまでシリーズの基本はメイントリオのやり取りというのを崩さないでほしいなー、と今のところは思っています。

なんか3つ目のキャラ語りだけやたら長くなっちゃいましたが、
ともかくそんな感じで、ここのところサンユキにはホント楽しませてもらってます。
投稿ペースといい人気といい、この頃すっかり今のニコマスを代表するかのような勢いですよね。
お決まりの返しが多いなんJのノリのおかげでコメントが盛り上がり反応も見え易いし、
フュージョンPは今、作るのが楽しくってしょうがない状態なんじゃないかなーというのがひしひしと伝わってくるようです。
最近の回で「この答えは120話頃明らかになる……」みたいなセリフがありましたが、冗談抜きでそのくらいまで続いちゃいそうだよなぁ。
まあ36話で一度最終回っぽい雰囲気になったし、何かの拍子でパッと終了する可能性も十分ありそうですけどw