アニメ「アイドルマスター」まとめ感想 その2(キャラクター評)
アニメ「アイドルマスター」まとめ感想 その1(各話振り返り)
↑の続きになります。
今回は各キャラクター別の感想です。
このキャラはこういう感じでよかった、あのキャラはこういう扱いが不満だった……みたいな感じ。
後、各キャラのお気に入りシーンなんかも挙げてます。
当然のごとく、最終話までのネタバレを含むのでお気を付けください。
春香
アニマスの春香は「みんなで頑張ること」を何よりも重んじているというキャラ付けで、
無印の某コミュを考えるとアリかなーと思っていますが、
「春香は『団結』というアニマスのテーマの犠牲になった」みたいな意見に納得するところもあったり。
まあでも僕としては、春香に対する答えの一つとしては悪くないかと思っています。
しかし一方でリーダー的ポジションに固定されすぎていて、やや立派過ぎるように見えたのが引っかかっています。
17歳にしては少し出来過ぎというか、もうちょっと「個」を出してほしかったというか……
後はメンタル面での活躍ばかりじゃなく、アイドルとしての活躍がもっと見たかったかな。
まあこれは、春香に限らず多くのキャラクターに不足していた部分なんですが。
お気に入りシーンベスト3
1.20話 千早のステージに乱入するところ
2.25話 「後ろの人も、ちゃーんと見えてるからねー」
3.20話 千早に対して「ほっとかないよ!」
美希
もし僕がアニマスからの新規参入組だったら、美希派になっていたかもしれない。
そう思わされるほど、アニマスの美希は魅力的に描かれていました。
何といっても、「アイドルとして輝いているところ」が誰よりもしっかり描写されているところが大きいと思います。
13話のステージをはじめ、2話や8話の写真撮影、6話の助っ人に入るところなど、至る所でアイドルとしての凄さを発揮していて、誰よりも光っていました。
アイドル中唯一Pに対しての恋愛感情をハッキリと描かれていましたが、個人的には別にあっても無くてもどっちでもよかったかなーという感じ。
まあ「ハニー」は個性の一つとして出す必要があったのかもしれませんね。団結の歌詞にも入っているくらいだし。
そういえば12話や、23・24話の春香との会話などでは、
視聴者が美希に反感を抱かないようかなり配慮しているように感じられたのですが、
それでも「美希ウゼェ」みたいな声があったのを見て、損な性質のキャラクターだなと思いました。
お気に入りシーンベスト3
1.13話 MCからマリオネットの心までの一連のシーン
2.2話 写真撮影での大物っぷり
3.12話 Pと約束するシーン
千早
20話の、仲間に囲まれて満面の笑みで「約束」を歌う千早はゲームではおそらく到達できなかったでしょう。
そういう意味では、アニマスで新たな地平を切り開いたキャラじゃないかなーと思う。
ああいう千早が見れたことは衝撃であり、そして僥倖でした。
料理の描写(4話→11話→最終話)や、片付けられた部屋、何より歌っているときの表情など様々な面でその成長をしっかりと描かれ、
全キャラの中で、最も2クール目のテーマ「CHANGE!!!!」が劇的に現れていたと思います。
スタッフの「如月千早としっかり向き合おう」という意気込みが確かに感じられました。
お気に入りシーンベスト3
1.20話 笑顔で「約束」を歌う千早
2.21話 「眠り姫」のサビに差し掛かり、音楽が復活した瞬間
3.25話 作ってきた弁当を照れながら食べてもらっているシーン
やよい
描写に不満が残るキャラクター第2位。
個人的にやりすぎだったと思う10話をはじめ、全体的に「弱い・守られる立場の子」という印象が強かったのが残念。
春香が一手に引き受けたようなポジティブにみんなを引っ張っていくシーンや、10話の逆でやよいが伊織を支えるシーンが欲しかったです。
本当は凄くパワーのある子ですし。(物理的な意味ではない)
11話でああいう立ち位置だったのに、その後の成長がはっきりと見えなかったのもなー。
雪歩の方は23話でフォローが入ったんですがね……
でも個別回の7話は家族を支えるしっかり者なところが表れていたり、
伊織との対比で双方ともに引き立っていたりといい感じだったと思います。
お気に入りシーンベスト3
1.7話 不安でいっぱいだったところに、Pが表れてほっとする
2.5話 肉を食べて「本当においしい……」って切実そうに語る(笑)
3.7話 弟をぶった長介を叱りつける
雪歩
やよいと同じく足手まとい的な立ち位置に固定され気味な印象を受けたんですが、23話でフォローが入った分ましかなぁという感じ。
クリスマスイブの誕生日もしっかり祝ってもらったし、あまり目立たなかったけどそんなに不遇だったとは思わないかな。
ただ雪歩派としては、3話で過剰すぎる男性恐怖症っぷりを披露した一方で、
やたらと真への好意を描いたせいで、百合キャラみたいな印象を受けがちなのが非常に残念。
(MS04とかもそうだったけど、ああいう路線に乗せるのはホント勘弁してほしい……)
「ゆきまこ」は「はるちは」や「やよいおり」と同様に押されていたけど、
その二つと違って物語的な意義がほとんどなく、僕の中では単に雪歩の株が下がっただけの組み合わせでした。
まあ人気があるわりにかなり難しいペアだし、ニコマスでもほとんどは百合ネタに走りがちだから仕方ないとは思いますが……
お気に入りシーンベスト3
1.3話 「イェーイ」が一度無反応だった後、もう一度勇気を振り絞って叫ぶ
2.23話 センターでLMGステージをやり遂げる
3.22話 誕生日を祝われて涙する
真
散々愚痴ったけれど、やっぱり贔屓されてんなーと思わずにはいられません。
アニマスははるちはみきがメイン、真と伊織が準メインという感じだったけれど、
他の4人と比べて真だけ推される必要性を感じないから、スタッフの趣味みたいに見えちゃうんだよなー。
「このキャラは目立っていいけど、このキャラはダメ」みたいな考え方はどうなんだよっていう自覚はあるんですがね……
話は変わりますが、アニマス真のキャラデザは凄く絶妙だと最近思います。
他のキャラと同じく2に寄せたデザインですが、
無印時代のような「男の子っぽさ」がしっかり残っていて、キャラクター設定と上手く調和しているんですよね。
ゲームの17歳真は、正直普通に美人顔の女の子って感じなので……
それと、個別回をああいう作りにしておきながら、真がPに恋愛感情を持っていそうな匂いがしないバランス感覚が実に上手かったです。
春香や美希よりもずっと、Pにそういう思いを抱いてもおかしくない状態だったのにw
お気に入りシーンベスト3
1.10話 みんなの声援を受けて力を振り絞る
2.17話 馬車の中で感慨深そうにしているシーン
3.8話 格闘シーン全般
真美
アニマスのように大人数が一同に会すると、賑やかし的な役割で非常に映えるキャラクターだなぁと思いました。
大きな活躍は少なかったですが、亜美共々楽しい雰囲気作りに貢献していたのではないでしょうか。
亜美とユニットが分かれたことへの思いなんかはあまり深く掘り下げられなかったけれど、
そもそもアイマス2のシナリオもあんなノリだったし、9話は精一杯頑張った方なのかなー。
ただ、売れっ子になって亜美と一緒に仕事が出来るようになった喜びみたいな描写がほしかったです。
お気に入りシーンベスト3
1.9話 車内でPに心情を語るシーン
2.23話 春香に抱きついて「ごめんねはるるん」
3.9話 レッスン場でチョコマカ動いているシーン
亜美
基本的な感想は真美と同じなんだけど、あらゆる面で真美より恵まれていなかったような……
亜美の不遇問題はアニマススタッフに言っても仕方ないことではあるんですがね。
これは伊織とあずさにも言えることですが、他の9人と比べて売れるまでの積み上げが弱かったのがもったいなかったです。
竜宮小町の人選って元々必然性が薄いし(これはアニマスは悪くないんだけど)、
スモスリのステージに立つまでの苦労みたいな描写もほとんどなかったので、
たまたま律子に選んでもらえて、あっさり売れっ子になっちゃったみたいな感じが拭えない……
お気に入りシーンベスト3
1.18話 観客に律子の紹介をするシーン
2.9話 ラジオで真美に「逃げてー」と呼びかける
3.22話 伊織が打ち上げに参加してなかったことをバラす→頬ずり
伊織
後半では出番が減ったものの、前半は美希の次くらいに目立ってましたね。
ニコマスでもよく「伊織は使いやすい」って意見を目にするけど、やっぱり話を書く上で便利なキャラだなぁと実感しました。
個人回の2話ではちょっと未熟すぎる気がしたけれど、5話や7話で違った一面がちゃんと描かれていたからそれほど気にならないかな。
後、「仲間思いなところ」が非常に目立っていたのが印象的でした。
素直じゃない分、本性が際立つというツンデレの特権ですねw
やよいやあずさなんかは逆にこういう面では損してますよねー。
お気に入りシーンベスト3
1.7話 物置に隠れていた長介との会話シーン
2.18話 観客に律子を紹介するシーン
3.21話 千早のために黒井社長に突っかかろうとする
あずさ
大人数の中だと使いづらいキャラクターだってのは分かるんですが、もうちょっと出番をあげてほしかったですね。
特に後半はあまりにも出番が少なかったように思えます。
掘り下げに関しては、8話で主だった部分は押さえられていたかなという感じ。
ああでも個人的には、「大人の優しさ」を感じられるシーンがもっとほしかったかなー。僕はあずささんのそういうところが好きなので。
小鳥さんにそういう役目をもっていかれていたような……w
ちなみに僕はあずささんの髪型はロング派です。
お気に入りシーンベスト3
1.20話 泣きそうな顔の千早に「さあ、手を」
2.8話 友人の友美に対して「結婚します」って嘘をつくお茶目なシーン
3.18話 律子のためにビデオメッセージを用意
貴音
深く掘り下げられることは無かったけれど、そこも一つの個性みたいなキャラクターだから難しいところw
アニマスの貴音に関しては、みんなのお姉さん的な振舞いをしているところが見られたのが嬉しかったです。
961時代には無い、765所属だからこその一面ですからね。
後、アニマスで完全に大食いキャラが定着しちゃったような……w
どちらかというとギャグシーンでの活躍が印象的なので、シリアス面でももうちょっと目立ってほしかったかなー。
4話19話で千早とけっこうおもしろい感じになっていたのに、20話で何もなかったのは少しもったいないなーと思いました。
お気に入りシーンベスト3
1.19話 「本当はジョークは得意なのです」
2.15話 ラーメン探訪シーン全般
3.3話 雪歩のステージを見つつ、たこ焼きを食べているシーン。
響
描写に不満が残るキャラクター第3位。
やっぱり、やたらと動物キャラ押しなのがなんだかなーという感じ。
もっと響の性格面だとか、沖縄の事だとか、ダンスのことだとか、掘り下げるポイントはいろいろあったはず。
不憫不憫と言われていますが、メイン5人(はるちはみき+いおまこ)に次ぐくらい目立っていたような印象があるので、
捉え方次第では恵まれていると言えなくもない……かもw
後、ようやく素の響らしい曲がきたのは嬉しかったです。
アイマス2の段階で用意しとけよ、と思っちゃうけどw
お気に入りシーンベスト3
1.16話 収録現場に戻ってきてすぐ、「迷惑かけてごめんなさい」と謝るところ
2.13話 ジブリの春香、真美に続いてアップになるシーン
3.19話 涙目で貴音にサーターアンダギーを差し出す
律子
描写に不満が残るキャラクター第1位。
18話の出来は本当によかった。
「アイドルとしての律子」にはあれで十分満足できたし、竜宮小町の絆も感じられました。
でも、「プロデューサーとしての律子」の描写にはかなり不満を感じています。
男の方のP(ややこしいので、以下赤羽根Pと呼ぶことにする)と違って、
プロデューサーとしての挫折・苦労・成長なんかが無いから、どちらかといえば小鳥さんに近い立ち位置にいるように思えたんですよね。
これは個人的な意見ですが、竜宮小町がデビューするまでの過程を律子メインでじっくり描いてほしかったなぁと思います。
5話で凄く期待に胸を膨らませていたけれど、たぶんスモスリのステージに至るまではいろんな苦難を味わったはずでしょう。
そこを描いてくれたらPとしての活躍もフォローできただろうし、上述した竜宮組の積み上げの弱さも解消できたような……
後は20話や24話のような大きな問題が起きたときに、何らかの活躍があればなぁという感じ。
せっかくプロデューサーという立ち位置にいることですし。
お気に入りシーンベスト3
1.18話 緑のサイリウムを目にして、緊張から解き放たれるシーン
2.1話 「彼女たちがアイドルとして成功していくのが、本当に楽しみなんです」
3.18話 「いつか竜宮小町がトップに立つって、信じてるから」
赤羽根P
アイドルたちほど前面に出ることはなく、しかし縁の下の力持ちとして十分活躍していて、実にベストな立ち位置だったと思います。
(無能呼ばわりされていることもありますが、彼が表だって活躍しすぎてもなぁ……)
アイドルたち共に、自身もプロデューサーとして成長していくのも好印象でした。
後半は凄く信頼して見ていられる存在になっていましたし。
尺の都合で削られたのか、重傷を負ったにもかかわらず24話であまり触れられていないのが可哀想だったかなぁw 最終話でフォローが入っていましたが。
お気に入りシーンベスト3
1.20話 千早が歌い出した瞬間の「やった!」
2.2話 「よし、じゃあ一緒に考えてみるか」
3.17話 真を庇って殴られるシーン
小鳥
優しいみんなのお姉さんとしてさりげなく活躍し、
妄想好きな一面なんかも描かれ、21話では少しだけどスポットライトも当ててもらえた。
小鳥ファンにとってはアニマスは大満足なのではないでしょうか。
お気に入りシーンは25話、ステージに立つアイドルたちを見て号泣するシーンです。
個人的には最終話で一番の感動ポイントでした。
高木社長
まあ社長はこんなもんだろうって感じです。
物語を引っ張るのは他のキャラクターたちに任せておいて
自分はたまにお茶目な一言で視聴者を和ませる、それで十分ですよ。
キャラデザはさすがに真っ黒ではなかったけれど、顔出しNGなのは分かってるなぁと思いました。
お気に入りシーンは25話の、律子がステージに行った後にしみじみと語るところかな。
黒井社長
良くも悪くもぬるい小悪党という印象だったので、アニマスの外道っぷりにはビックリでした。
そのおかげで千早のエピソードなんかは凄く盛り上がったけれど、
代わりに21話で高木や善澤と飲み交わすシーンや、25話ラストなんかはイマイチ素直に楽しめなくてやや残念でした。
お気に入りシーンはテーブルゲームをやっているところ全般。
ジュピター
24話で多少は存在意義を出したものの、イマイチ話に絡め切れていなくて、仕方なく出した感が若干拭えなかったかなーw
冬馬は17話の真に絡んでくるシーンとかは凄くウザかったけど、24話の春香との会話なんかはわりと好印象。
北斗と翔太はゲームと同じく、冬馬の添え物程度の存在感しかなかったなぁ。
北斗の方は16話で多少存在感を出していましたがw
お気に入りシーンは25話EDの再出発シーン。
とりあえずレギュラーキャラと呼べるのはこの辺までかな。
新幹少女だのDS組だの石油王だのは特別語ることもないので割愛。
……あ、そういやハム蔵を忘れていた。でもまあいいかw
美希千早真以外のアイドルの描写には多かれ少なかれ何らかの不満がありますが、
それでもどのキャラクターも好きなシーンベスト3を思いつける程度には活躍していたので、
バランス取りはそれなりに上手く出来ていたんじゃないかなーと思います。
僕は欲深いから、それでももうちょっと頑張れたんじゃないかと言いたくなりますがw
続いてのまとめ感想その3は、総まとめ的なスタンスのものになる予定です。