お姫さまティアラとお姫様ティアラ




かつての最初の贈り物は、今や最も高性能で高価なアクセサリー。
それを「買い戻す」という響きにはどこか心揺さぶられるような熱さを感じるのだけど、
でもついつい他の売り物に目が行って、キュンキュンメガネとかに貯めたお金を使っちゃう。
その気になれば、DLCのマニーを買ってすぐに資金を用意することもできる、でもそんなことはしない。
「カネが惜しいからじゃないぜ、ロマンチストだからさ」と決めたかと思えば、
「カネがないからだよ(本音)」なんてことを動画説明文に書いちゃう。
そんな熱血なんだか飄々としているんだか、
カッコいいんだか悪いんだか分かんないような、その視点が何とも愛おしいのです。
どこまでも人間くさいその視点で雪歩を見られることが、たまらなく嬉しいのです。
こんなものを雪歩でこさえられちゃったら、そらもう一雪歩派としてはやられちゃいますわw


説明文にマイリスが張られていることですし、これは過去の雪歩シリーズとの繋がりを有していることは重々承知。
もちろんその点についてもいろいろ思うところはあるけれど、
しかしそういうしがらみを無視して今回の作品単体を見ると、別にこれ雪歩じゃなくても成立する作品なんじゃないかなーと。
春香さんだとまたちょい面倒なことになるけど、千早美希やよい真辺りなら伝わるものはそんなに変わらないように思えるのよね。
でもだからこそ、そこにいるのが雪歩だったことに幸せを覚えるんだ。



様々なモチーフとして使われ、言説が飛び交い、因縁渦巻くお姫さまティアラ。*1
「アイドルの最初のファンである自分からのプレゼント」というシチュエーションは素敵だと思うし、特別な意味を持つアクセサリーであることは間違いないと思う。
でも、本当に大事なのはこれそのものじゃないよねと。
「お姫様ティアラを買い戻す」なんてのは目的じゃなくていい、口実でいいんだ。
2人で一緒に営業やオーディションでマニーを稼いでは、別の売り物に目移りしてまたティアラ購入が遠のいていく。
そんな風にダラダラと時間を引き延ばしてしまえばいい。
他のすべてのアイテムを集め尽くして、「最後の贈り物」になった頃くらいに買ってあげればいい。
本当に求めていたものは、きっとそれまでの長い時間で手に入れられるのだから。
他でもない雪歩がそこにいるからこそ、その核心に触れることができるわけです。やっぱり僕は雪歩と一緒にいたいのです。

*1:2では「お姫様ティアラ」表記